“最後の巨大な星が落ちていく…「太陽」のA・ソクーロフ監督が描く最も美しく謎めいた孤独…”
今日は水曜日ですが、午前中は江戸川区の平井近くに用があってそのまま渋谷に向かおうと思いましたが、時間的に中途半端なので、いったん戻ってから出直すことにしました、悲しいお別れの日で、急ぎたくなかったし…。
この作品は前から気になりながらもまだまだ上映していると思っていたらいつの間にか終了間近になってしまったので、とりあえず渋谷に向かいました
ロシアの映像作家アレクサンドル・ソクーロフ監督の作品は殆ど観ていませんが、これは歴史上の人物を描く3部作のうちの1本で、第1作ヒトラーの「モレク神」と第3作昭和天皇ヒロヒトの「太陽」の間につくられたもので、「太陽」のあまりの完成度の高さに、他の作品も観てみたいと思っていたのでちょうどいい機会でしたが、昭和天皇の話し方などそっくり加減がよくわかって興味深かった「太陽」とは違ってレーニンの場合は写真でしか知らないので、俳優さんが完璧にレーニンを真似てもピンとこなくて、ちょっと計算違い(?)だったかも

内容的には“歴史上初の社会主義政権を樹立したロシアの指導者レーニンにスポットを当て、病に倒れ志半ばで権力の座を手放した男の孤独な晩年の1日を静謐に綴る”ものですが、1922年のモスクワ郊外のゴールキ村が舞台の“静謐”なたたずまいに、時々意識が遠くなりかけながらも、匂い立つような緑溢れる色彩が印象的でした
自分的には、社会情勢や政治的なことには無知なので、指導者としてのレーニンの偉大さや他者との関わりはよくわかりませんが、1918年の暗殺未遂事件の際の被弾が原因で、以降たびたび発作に見舞われ、半身麻痺やまだらボケの進行したレーニンの姿に、老人の一日ってどこの世界も同じようなものかも、なんて、このところ介護施設通いが日課になっているので、変なところで反応したりして…映画って観る時の自分の情況で色々と観方が変わるものだなと改めて思いました
ユーロスペース1 16:00〜観客40人程/92席


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