これは、観るのが楽しみで、予告篇の時から目を閉じて声だけを聴いていたので、ようやく字幕と画面を目にすることができてまずは嬉しかったというか・・・。
内容的には、予告篇を“聴いて”いただけでは想像もできなかったような仕掛けが後半に展開されて、たまたま昨日、「海を飛ぶ夢」を観た後だったので、続けて尊厳死とは何かを考えさせ・・・おっと、これは知らずに観た方がいいと思うのでこれ以上は書きませんが、本筋とは関係ないところで・・・いや、あるのかもしれませんが、自分的には、C・イーストウッドの女性観みたいなものが「ミスティック・リバー」よりも更に強く出ているような気がしました。
つまり、“女とは疫病神でもあり、女神でもあり、強くて、弱くて、憎いけど可愛くもあり、目の前から消えて欲しいけど、ずっと一緒にいたい存在でもある”みたいな・・・。
そして、クリント・イーストウッドの凄いところは、自分の魅力をよく知っているというか、年齢を重ねてからはその“老い”を生かしてるなと、「ブラッド・ワーク」あたりから特に思うようになったので今回は更に上手いなと・・・。
なので、この映画の女性像は、てっきりクリント・イーストウッドの創作かなと思ったら、原作が別にあると知って驚きました。
ある意味、ラブストーリーともいえますが、普通にやったらエロ爺さんと若い娘になりかねないところを父と娘、師と弟子との交流のような形を借りて、年齢差を越えたラブストーリーに仕上げた手腕には脱帽です・・・って、神聖なテーマを持っているこの映画に対して俗っぽい解釈のような気もしますが(^^;
ヒラリー・スワンク、いいですよね。
「ボーイズ・ドント・クライ」がまた観たくなりました。
音楽もクリント・イーストウッドが担当していて、全編通して流れるアコースティックなギターとピアノのメロディが耳に心地よく、自分的には「ストレイト・ストーリー」以来のお気に入りサントラになりそうです♪
シネマメディアージュ8 20:10〜観客3割程/243席

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