「トキメキ☆成均館スキャンダル」について、ちょっと語ります(笑)
見る前はしょーじきタイトルのダサさ(ごめんなさいー)と、アイドル歌手の方の初主演作という先入観で、全然期待していなかったんです。ホントにたまたまケーブルテレビで4話あたりを見たんですが、
○女の子がたくましく、生きていくために男装している
○身を立てるすべとして、独学で学問をしている
○貴族だけど没落気味
○見た目は男らしくない(笑)
という、「彩雲国物語」の序盤の秀麗の境遇とヒロインのユニに重なる部分が多いのに気づきました。
そして、成均館と彩雲国を例えるとユニ(ユンシク)は秀麗、ソンジュンは堅物の絳攸+頭が切れるところが静蘭、ジェシンはそのまま燕青、ヨンハはもてもてぶりが楸英みたいなイメージでヒロインを守ります。秀麗のおとーちゃんの邵可はユニの亡父スンホン博士+チョン博士、チョソンは珠翠かな。
成均館のことを前の記事で「国の最高教育機関」と書きましたが、官吏となるための養成校の役目も果たしていたようです。当時の朝鮮での最高の学問は「儒学」です。孔子の教えを中心とした授業が行われ、厳しい試験や時には王様が試験官になるようなことももあったようですね。授業料は不要で、全員が寄宿舎に入り、食事は無償提供。つまり成均館は朝鮮の民の税で成り立っている学校なわけです。だけど、両班の家の男子しか入れない・・・このあたりが当時の身分制の不条理なんですね。(実際ヨンハはこれを破って入学しています)彩雲国物語では、女の子なので官吏になれない秀麗が見習いとして男装して宮廷で働き、周りが女の子でも宮仕えできると認めたので、女子も官吏登用試験を受けることができるようになります。(秀麗を自分のそばに置きたかった劉輝の力もありましたが)
成均館は、当時の都の中でももっとも貧しいとされたところに建てられていたという設定です。成均館の門前は学生街。屋台が並んでいます。塀1枚をへだてて、富裕層の子弟と貧困層の人たちが暮らしています。子弟と言ってもドラマを見ているとユニたちのような若い(といっても20歳過ぎ)人たちと妻子持ちの中年のおじさんもいます(笑)両班の息子たちは、成均館に入り宮仕えをし、官吏として出世することが誇りであったのでしょうね。ただ、ソンジュンのようなエエとこのボンボンたちには市井の暮らしがわからず、官吏は決して貧しい者の味方ではなかったわけです。貧乏暮らしの秀麗から劉輝がたくさんのことを学んだように、ソンジュンも貧困を知るユニや町っ子のヨンハからたくさんのことを学んだから成長できたのでしょう。
ユニと秀麗の決定的な違いは、最終的に官吏として市井の人のために働く(秀麗)か、学問を追及する道を選んだ(ユニ)かの点ですかね。結局自分を引き上げてくれた恩人と結婚するところも同じです。
成均館で働いているのは、門前の村に住んでいる人たち。女人禁制の成均館なので、労働力の大半は男性です。そして小さな子供たちも掃除などをしています。でも、たぶん唯一女性が働いているのが食事のお世話部分。ドラマの序盤、成均館を紹介するところで女性が食事を作ったり配膳している場面があります。
女として入学できなくても、女でも成均館で働けるんなら私も成均館で働きたいっ!!(笑)だってめっちゃ楽しそうなんだもん。そんで、私が好きな生徒にだけ贔屓したりするねん(爆)
と妄想しながら見ると、ドラマの世界をより楽しむことができます(笑)

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