ソリッドモデル みたいな
『ある飛行機好きの悲しい物語』
もう何年前になるでしょうか。映画館で“紅の豚”を観た私は、主人公の乗るサボイアS.21戦闘飛行艇フォルゴーレ号のあまりのカッコよさにハートをワシ掴みにされ、その模型が欲しくてたまらなくなりました。
しかし、当時キットはまだ発売されておらず、しばらくの間はどうすればいいのか途方にくれておりました。そのうち、「メーカーはこんなものをキット化しそうもないし、これは自分で作るしかないな。」と思い始めたのです。
自分で作るといっても一体どうやればいいのか思案しているうち、「ソリッドモデルは確か朴の木を使うと聞いたことがあるぞ。でも、硬くて工作が大変そうだなぁ。他にいい材料はないかな、そうだ柔らかいバルサ材があるじゃないか。あれなら昔Uコン機を作っていた頃に使い慣れているからやれそうだぞ。」と、バルサ材で作り始めたのでした。
初めてのことでもあり、製作は超スローペースになり、試行錯誤しながらユルユルとやっていました。で、そうこうしている内に、いつの間にかファインモールドからキットが発売されましたとさ。
終
スケールは1/48です。機体はバルサ材のムクです。製作はサフ吹きの段階で終わっております。サフを吹いてはペーパー掛けを繰り返し何とか木目が消えましたが、いつの間にか塗膜にひびが入っていました(泣)。操縦席をくりぬいたほうがいいかな、とか、水平尾翼はプラバンで作ったほうがいいな、とか色々考えているうちに素晴らしい1/72のキットが発売されて…。ええ勿論作るのを止めましたよ。

鈴谷のほうは、甲板上の小さな構造物や、砲塔の基部などを軍艦色で筆塗りし、艦底色を吹いております。

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