アニメの最終回がっ、、、てことで消化不良なんで、コミックスでも読もうかなーっと、思ってとりあえずそろってた1〜7巻を買ってみました。
おもしろいんだけど、絵はちょっと、、、
もしかして、新人に毛が生えた程度の頃の作品?なんだ。
絵はちょっとひどいところがあるけど、内容はおもしろいよ、やっぱり。
この、同じシーンをつかまえての、雪野の視点から見たシーンと、有馬の視点から見たシーンの繰り返しというか2現同時中継的な描き方にはおそれいった。
すごい。
ほんとにすごいよ。
ガイナックスがかなり手を入れてるのかな、と思ってたからねぇ。
セリフもほとんどコミックスのままなんだね。
読んだときには津田さんにまいった、て思ったよ。
で、アニメじゃあ気が付かなかったけど、これ1巻で完結してたんだぁ。。。
ふうん、そういえば、あのシーンはちょっとよかったなーっとは思ったんだけど、つだ日記読んで、ああ、そういうことかと。
はっきりと結果が出るのって、いろんな意味で怖い商売だけど、だからすごいんだなーって思う。
で、7巻って、ちょうどアニメが終わったころなのね。
続きが読みたい。
探そうーっと。
(H17年3月)
その後、20巻までを買って読んでみた。
すごい。
あなどっていたというか、みくびっていたというか、なんか津田さんすいません、、、て感じ。
完全にやられちゃいました。
すごいなあー。
まず、高2の頃をほとんど書かない、という大胆な構成がびっくり。
たしかにここは、1年と重複するだけだからな。
有馬の2面性が深くなっていく過程を見せない、ということもあるか。
有馬編の重要な伏線の処理のしかたがすごい。。。
9巻?1年の秋だったか、雪野が1番を狙うのをやめたときから(はっきりと文章で伏線を示していた)、その答えが出るまでにずいぶん時間が経っていること。
一気に読んでいても、途中で忘れるくらいのいきおいでいろんなエピソードが入ってくるんで、あんだけはっきり書いておきながら、その後の展開のしかたはほんとにすごいなーと思った。
また、その直前の文化祭での雪野たちの演劇。
うまいというか、巧妙というか、これほんとに考えたの?なんでこんなアイデアが浮かぶの?
話の表向きは全然関係ない内容ながら、有馬の内面をえぐるような言葉をうまーく選んで重ね合わせて、有馬を狂わせる。
「鋼の雪」だけでも1巻完結でだせるくらい内容のよいものなのに、雪野の視野を広げることが同時に有馬の過去への引き金になっているという、後半への一番の鍵になっている。
あ、反対か。
鍵であることを少し隠すために内容をよいものにしたのかな。
雪野に子どもができたことがすごい。
専業主婦になってみたい、というのは進路を迷ってるところで予想はつくんだけどね。
妊娠したってのは。。。
まあ、望まれない子たちというか、有馬家の不幸な連鎖を継続させるっていうことが必要なんだろうね。
そういう形式を残しつつ、でもこれからは不幸な連鎖じゃなくって、健康的に?生きていける、っていう証明ていうか、2人の強い意志を表現させるためなんだろうか。
雪野が有馬にうちあけたときの、有馬の対応、よかったね。
自分だったら何言うかわかんないよ(笑えん)。
即、受け入れたわけじゃないってところが真実みがあってよい。
また、このエピソードについてのみ、お母さんの助けを借りてるところ(結果的に)もよかったです。
これで人間味が出たというか。
まだ最後じゃないけど、20巻までのところで色恋なしは沢田亜弥だけか。
椿×十波はおもしろい関係でいいな。
真秀さん、だんだん魅力が増すね。いい感じに育ったね。
一馬くん、そういえば同い年だったんだね。でもなんか弟(年下)っぽい。。。
音楽人として、この子の存在はとってもよかったのでした。
津田さんは、よくわかってる。
たぶん、自分が描いた事柄を具現化する方法ってのは漫画も音楽もいっしょなんだろう。
一馬くんが作曲に苦労するところは、津田さんの思うことがストレートに出てるんだろうと思う。
一番いい方法。
月野、花野はもうちょっと活躍させてほしかったかな。まあ十分かなー。TVはもっと出てたような気が。
内容でなくて全体的に思うには、絵柄がだんだんとよくなっていくってこと。
これ、重要だよね。
「漫画」だもん。
シュート!とかひどかったしな。
やっぱり、キャラクターがちゃんと育ってくれないと(ビジュアル的にも)。
雪野はだんだんと大人っぽくきれいになっていったし。
つばさはいろいろと実験してたというか、、、
表情(特に目)をうまく描けるようになっていったことがすごいよね。
雪野が浅葉に(有馬のうそを)問いつめたときの2人の表情、その後で何回か出てくる3コマで目を表現するところ(3コマの目を通してその人を表現する方法)。
少女漫画ではある程度、定番なのか?
つい小花美穂を思いだしてしまうぞ。
あと、以前にも書いたけど、同時生中継的な話の進め方。
紙の本だからこそできる、すごい方法。
修学旅行はおもしろかったね。
以外な組み合わせに分散したりして。
その後の塾での真秀さんと有馬にしても、ね。これでみんながみんなとつながったよね。
ただ読んでもおもしろいし、津田雅美がなにをどう描こうとしたのか考えながら読むのもまたおもしろい。
少年漫画が、登場人物のプラス面を引き出していくのに対して、少女漫画ってマイナス面を掘り下げて、どこまでも掘り下げて全てさらけ出して、復活させるよね。
有馬の、奥深く隠した心をこれでもか、というくらい引き出させて、有馬はそれが原因と思ってるんだけど、それに隠れてるほんとのほんとをまだ引き出させる。
その原因の雪野がまた面と向かってやるもんだから。
それが一番いいのかもしれなかったけど、でも酷だよな。
これははずかしいぞ。
アスカが使徒にやられたのと同じくらいはずかしい。
でも、それって有馬もほんとはわかってたことだけど、子どもの頃の記憶を隠れ蓑にしてたんだよな。
(十波もそうなんだよね)
こんなことが現実にあるかどうかわかんないけど、僕ならできない。
1巻の有馬でずっといってしまうんじゃないかな。
雪野がいてよかったね。
その雪野は先に有馬によって外に出されたんだし。
お互いさまっていうか、いい関係だよね。
ただ好きっていうだけじゃない、すごい関係(表現できません)。
例えるならサナちゃんと羽山か。。。?
有馬を取り戻すって決めたときの雪野、かっこよかったなー。
しかし、だんだんと素直に外に出ていった雪野に対して、有馬のはちょっと重た過ぎる気がせんでもない。
でもそれほどバランスが悪いとも思わないけど。
これはたぶん少女漫画だからだろう。
そういえば、雪野がだんだんと 総一郎さん → 総一郎くん → 総一くん って呼ぶところがいいよね。
まあ、ちょっと呼び名については慣れるのが遅すぎる感じがあるけど、変化していくっていうのはとてもいいと思う。
まとまらない。
21巻が待ち遠しい。

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