国際鉄道模型コンベンションは大盛況だったようで、ぺたぞうはインターネットでその様子のレポートを見ながら、それらのジオラマの中ではひとつ異質な一畳プラレールが、はたして受け入れられているのかどうか、ハラハラしておりました。
そんなに心配ならば見に行けばいいじゃないかと思いますが、その日ぺたぞうは静岡の実家に帰っていたのです。
ぺたぞう:「るきさん隊長!ぺたぞうは清水銀座めぐりへいってくるのです!」
るきさん:「りょうかいぺたぞう隊員。るきさんはカレーを作って待ってます!」
静岡に来たらやることというと、近くの商店街のおもちゃ屋さんを回って、首都圏では売り切れてしまった面白そうなプラレールを探すことです。
るきさんがカレーを作っている間、雨にふられながらも自転車でお店をめぐるぺたぞう。
しかし、目新しいものは見つかりませんでした。
ぺたぞう:「むむ…貨車がほしいのに…。」
カレーをたべながら今日の報告をするぺたぞう。
るきさん:「一畳プラレールでは貨車は脱線してしまうからいらないっていってなかった?」
ぺたぞう:「ぺたぞうは貨車をたくさんあつめるのに目覚めたのです。ついでにトラックも。」
るきさん:「どうしてとつぜん?」
ぺたぞう:「積み重ねられるからです!」
るきさん:「………」
レールの積み重ねだけでは飽き足らず、今度は列車まで積み重ねる気か…とぺたぞうを見つめるるきさん。
しかし、ぺたぞうはすでにカレーのおいしさと貨車の積み重ねのイメージに舞い上がっており、そんなるきさんの視線には気がつかないのでした。
そして実家から帰ってきて数日。
おうちで家事をしていたるきさんにぺたぞうから一本のメールが届きました。
ぺたぞう:「ホビーショップモアから代引き商品が届くから、受け取っておいてください」
るきさん「???」
どうやら何かを通販で買ったようです。
何を買ったかというと…
スーパーレールカーゴ用増結車両とトラックセット!
るきさん:「本気だ…ぺたぞうさんは本気だ…」
絶版を探してまで貨物を買ってきたぺたぞう。
これは本気のようです!!

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