頑張りきれない脱力系駆け出し占い師の
まったりサブカルブログ。
亀さんもいつかはゴール!
のそのそ♪
2010/12/19
「ノルウェイ〜」の原作を最初に読んだのは20代。
30代になって再読。
とにかく売れてたし、いわゆるジャケ買いで読んだっけ。
赤と緑のクリスマスカラーの装丁に金色の帯、
100%の恋愛小説というコピー。
つかみはばっちりOKでした。
しっかし、この話は重暗い・・・
通奏低音として「死」が全編を覆っている。
読んで数日間はどよーんとしちゃって。
1回目に読んだ時は好きじゃなかった。
2度目に読んで小説としての面白さに気づいたって感じかな。
そんなたいして好きでもない話の映画化ですが、
マツケンこと(サンバじゃないよ)
松山ケンイチ君見たさとトラン・アン・ユン監督だったから
絶対見ようと思ってました。
ユン監督の作品「青いパパイアの香り」「シクロ」「夏至」
と3本観てみずみずしい映像がすごく記憶に残っている。
「ノルウェイ〜」もユン監督らしくsensitiveで
sensualでsexualな映画でした。
主人公達はふさがらない傷を抱えて生きている。
そのせいか妙にフラットで感情が見えない
しゃべり方をする。
それと対照的に風、雨、雪、草原、荒れる海といった
自然が雄弁に語る。そうそう、音楽も。
レディオヘッドのJ.グリーンウッド担当。
私の中ではこの映画はベルベット・アンダーグラウンド
のイメージ。ドアーズの曲も1曲かかってました。
さて、細かい筋を忘れても忘れられない文章が原作にあるんです。
もちろん映画のセリフにもなっていたのがこれ↓
〜どのような真理をもってしても愛するものを失った
哀しみを癒すことはできないのだ。哀しみを哀しみぬいて
そこから何かを学びとることしかできないし、そしてその
学びとった何かも次にやってくる予期せぬ哀しみに対しては
何の役にも立たないのだ〜ノルウェイの森(下)
お手軽な癒し、ヒーラーとかスピリチュアルが
はびこる現代。皆が癒されたがっている時代。
この小説はそんな軽い癒しを否定する。
強烈な喪失体験を癒すものはない。
血を流しながら生きつづけるだけ、と。
占星術的フィルターで見ると、この物語は
もろに蠍座と冥王星の世界です。
私には苦手なドロドロ、底なしのアリ地獄。
身も心も1つになりたい、融合したいという強い欲求と
それがかなわない世界、生と死、両極端を象徴
する二人の女性、直子と緑。
生と聖と性。
あまりにも蠍座な・・・・
ちなみに村上春樹さんは山羊座です。
男女は永遠に分かり合えないんでしょうねぇ・・・・
というか、他人のことをわかったつもりになるのは
畏れ多いことだ。人間は複雑怪奇。
先日の「ぐーたん」でマツコ・デラックス先生が
おっしゃってました。
「男と女はねー、まるで別なの。ぜぇーったい分かり合えない。
妥協しかないのよー!」
はい、異論ありません。
原作を読んだものとして、主人公三人のキャスティング
は文句なしでした。

1
投稿者: Oyata
詳細ページ -
コメント(4)
トラックバック一覧とは、この記事にリンクしている関連ページの一覧です。あなたの記事をここに掲載したいときは、「記事を投稿してこのページにお知らせする」ボタンを押して記事を投稿するか(AutoPageを持っている方のみ)、記事の投稿のときに上のトラックバックURLを送信して投稿してください。
→トラックバックのより詳しい説明へ