松島は東日本大震災の被災地の中でも
復興が最も早かった場所だそうです。
その理由は多くの小さな小さな島々が入り江に
浮いているため、津波の勢いが弱められたとか。
遊覧船に乗っている間、この島は津波で削れましたとか
あの島も形が変わりましたとかという説明を聞いていて
なんともいえない気持ちでした。
観光客としてやってきて、かもめにえびせん巻いて
小腹を満たそうと入ったお蕎麦屋さんが、なんだか
やたらに新しい。
聞いてみたら、やはり津波で内装をやられて完全リフォーム。
再開するまでほぼ1年かかったということでした。
明日はわが身かも知れない・・・と思うと
大事なものを一切失ってゼロから立ち上がる気力や体力を
自分は持っているのだろうか・・・
「もちろん、そうなったら底力を出して頑張るさ!」とは
言い切れない。
私の貧困な想像力を駆使した程度では、東北地方の
被災された方々の努力と飲み込んできた思いは計り知れない。
当事者からお話を聞けばそういうことを考え出すのですが
東京で日々生活している中で、大震災の記憶は少し
薄れだしているよう。
陸前高田で瓦礫を見た友人は、あれを目の当たりに
することが大事だったと言っていたけど、
そういうことなんだ、と思う
へたれツーリスト、じくじくと考えつつも
瑞宝殿、瑞巌寺、円通院
とお寺観光を楽しみました。
瑞巌寺入り口↓
入ってすぐに
鰻塚。
瑞宝殿の方には
花塚がある。
食べる鰻や切花にする花の命を悼む塚を作る日本人の感性。
昔の日本人はすべての命を尊び、物を大切にしていたのだ。
今の日本、ひどいものである。
子供達のガイドツアーに遭遇。これはラッキーと
後を付いていって、ガイドさんの説明をちゃっかり聞くことに。
大漁節の歌詞
”
松島の〜瑞巌寺ほどの〜寺もないとぇ〜”
瑞巌寺ほど立派な寺はない、って意味なんでしょうが
実は瑞巌寺とは寺を装った城なのだそうです。
だから山門から直線ではなく、曲がった道を長く作って
敵が一気になだれ込んでこないようにしてあるそうな。
ガイドさん、ありがとうございます。勉強になりました
お隣の円通院はお庭がきれい。
ここには遣欧使節団の
支倉常長がデザイン
した図案に基づいて建造された厨子があります。
奉られているのは伊達政宗の孫、光宗公。
それがこれ↓
ガラスケース越しに撮ったので、外の緑の木々が
写り込んでいます。
この厨子にはあちこちにキリスト教や西洋文明を
象徴するデザインが暗号のようにちりばめられています↓
ローマの赤薔薇、フィレンツェの白百合、
伊達光宗は幼少から文武に優れた逸材で、幕府が
怖れていた存在。それが19歳で江戸城内で急死したのは
一説には毒殺という話もあり。
徳川家康の曾孫になっていた光宗ですが、
葵のご紋に似せたスペードのマークなどなど
徳川に知られたら、お家取り潰しに値するような
反抗心あふれるデザインになっています。
幕府の目から伊達家が350年も隠し続けたのは
そういうわけ。
円通院では今はやりの「パワーストーンブレスレット」
作りに参加してみました。
正しくはお寺なので”ブレスレット”ではなくて
”オリジナル数珠”です
数珠を作ると拝観料は無料になります。
石を並べてテグスを通してできあがり。
所用時間20分くらいかな。
天然石(小粒)で3000円なり。
大粒は4000円になります。↓
出来上がるとお寺の方が石のミニ解説をしてくれます。
愛情、夫婦円満系の石を選んだようです。
自分で選んだ石で作る数珠。とても気に入ってます。
旅のお土産にもいいです。
松島、その3も書くかも・・・・です。
とりあえず今日はこれにて。

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