2011/2/2
・・・というタイトルの映画を見てきました。
@ヒューマントラストシネマ有楽町。
水曜1000円、家を出るのが遅くなって開演10分前に
劇場につきましたが、余裕で入れました。
「ソーシャルネットワーク」あたりは賞がらみで
混んでるとにらみ、小品miniシアター系作品にして見ました。
ケン・ローチ監督作品といえば一時続けて見たことがあったっけ。
「レディバード・レディバード」
「マイネーム・イズ・ジョー」
「リフ・ラフ」
イギリス労働者階級の喜怒哀楽。かなりシビアな現実が
テーマとして描かれていたりして(アル中、シングルマザー、
貧困、DVなどなど)アハハ〜と軽くみる作品ではなかった。
そんな社会派、左派と言われてる監督の初コメディとか
いうふれこみで、私のアンテナにピン!とひっかかった。
最近このアンテナの感度にはハズレなし。自信を持ってます。
で、見た感想は思ったとおり満足。見てよかった。
劇中に本人の役ででてくるエリック・カントナは
フランス代表でマンチェスター・ユナイテッドで活躍、
キングと呼ばれたサッカー選手だそうだ。
主人公は若い頃のできちゃった婚で人生狂って、その後立て直しも
うまくいかないまま不遇の人生を送り、楽しみと言えば
パブで仲間とサッカー観戦しながらビールを飲むぐらい。
うまくいかない人生をもてあましながら日々を流してる
どこにでもいる労働者階級。30年前に捨てた妻が自立して
生き生きしているのを目にし、対照的にうだつのあがらない
自分がめちゃくちゃイヤになって自爆。
車を逆走させて事故るが怪我もなく生還。しかしすっかり生気を
失って仕事もサボタージュ。
部屋に貼ってあるエリック・カントナのポスターをみてため息の日々。
ところがある日カントナの幻が見えるようになって、会話するうち
人生を取り戻そうと奮起し始める。再出発できるのか?
というファンタジー。
見てるうちに、私にとってのヒーロー/ヒロインって誰かな?
言い換えればロールモデル?うーん、ぱっと思いつかない。
主人公を支える脇役の職場の友人たち(郵便配達夫、そろいも
そろってビール腹体型のおやじ達)の友情がまたいいんだな。
数々の栄光に包まれたカントナが人生最高の瞬間を聞かれて、
自分自身の決めたゴールではなく仲間を信じて出したパスが
ゴールにつながった瞬間、と答える。
そして主人公も出口のない状況を仲間に相談することで
おもいもかけない形で(非現実的、でも面白い)解決に
たどりつく。
挫折、失敗、後悔、諦めからの大逆転劇。
うまく行ってる人の話は面白くない。
このストーリーは私のツボでした。

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