※これは先月の山行報告です。
「また夏道〜?」って言わないでね!
本当は沢の予定で計画していたんだけど、話が1週間ずれていた。どうせ五十肩なものだから、攀じ登り系の登山はキツいものがある。
急遽、夏道から北海道の屋根「旭岳(2290m)」に登り、下山途中の中岳温泉で足湯をするっていう、ゆる〜い登山にすることになった。
天気はものすごくいい予報! 活火山で樹林がない登山道を元気に歩けるのだろうか?

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7/21
眠い! 頭がぼ〜っとしている。完全に寝不足だ!
予報どおり空は真っ青で、気温も上がりそう。先週の恵庭岳の教訓から、水もたっぷりと持っている。
「どんなに汗をかいたって大丈夫! 」
今日だって8時過ぎのロープーウェイに乗るんだから、まったく出遅れ感たっぷりだが、夏道登山って、そんなにガリガリと先を急ぐように行動しなくたっていい登山ってのもある。ゆったりする!ってのが目的の登山者って、私が思っている以上に多い。

08:50 姿見の池駅から歩きだした。ここは色んなかっこうの登山者がうじゃうじゃいる。
高山植物を見るだけで山に登らない人だってたくさんいるのだろう。信じられない軽装の観光客だって、ここまで登って来のだ。

昔あるいた時の記憶はまったくなく、樹林のない山を登っていくのは味気ない気もしないではないが、煙をあげる山は生物というよりも、大地自体が生きているって感じがして、不思議なエネルギーを感じる。
この登山道の左手の沢は、大きな噴火口だったのだろう。ガレた岩の上部は昔の溶岩ドームの名残とおもわれるタマネギ状節理も見えている。
途中で「救助隊で一緒でしたよねぇ?」と声をかけられた。「誰だろう?」彼は頭の上に30pも飛び出た大きなザックに荷物を満載して歩いている。
「あぁ、同じ班だったねぇ!」「H稜のIです!」「pioletのmarboです」「どこまで行くの?そんな大荷物で〜?」
そうです。彼はガイド登山のお客さんの食料の歩荷をやっていたのでした。私にはできない!
彼は裏旭の雪渓で10何人分かのお茶を入れて登山客を待ち、、それから白雲の避難小屋でそれまた10何人分かの飯を作るために、ガイドの連れている登山者のず〜っと前を歩いているのだ。
あれから見たら、私らなんか空身で歩いているようなものだ。
各合目標示の支柱では、何人もの登山者が休んでいる。でもなんだか休むのが申し訳ないような気もしてしまう。
「ちょっと休むかぁ〜?」
「いやぁ、いい!」
ルートの先には、有名な金庫岩が見える。下からは遠いと思った金庫岩には簡単にこれちゃうんだなぁ〜?

10:20 特段ドラマも何もない登山道を登り、旭岳(2291m)に着いた。私は2000mを越えるのは何時以来だろう?
まぁ、ロープーウェイの姿見駅がcnt.1600mくらいだから、登ったのは690mなのだが、ここはまぎれもない北海道の最高峰です。
やっぱ、頂上は気持ちいい。でもひとつ誤算があった。

先日の恵庭岳で、もの凄く暑い思いをして、水不足を痛感したものだから、今日は2人とも水をふんだんに持ってきていたのです。
でも2000m級の山は涼しいのさ! 無駄な量の水分は、単なる荷物となっていくのです。
しかし、ucchiのザックから出てきた、ノンアルコールの黒ビールは嬉しい誤算。アルコールが無くたって、黒ビールは黒ビール!

20分ほど休み、私達は中岳温泉へと向かった。
しっかし、前に来たときとはまったく雪の量が違っている。裏旭の雪渓の量はスキーが出来るほど。
ucchiったら、大きなビニール袋を尻にひいて滑ろうとしている。「marboさんもどう?」と聞かれたが尻が濡れそうなので断った。でも滑っている姿をみると「俺も滑りたかった〜!」って悔やんでしまった。
裏旭では、I君がでかいコッヘル2つのお湯を沸かしており、挨拶をして横を通り過ぎる。
ここから高山植物だらけの登山道となっていく。
ucchiは「○○が咲いている」とか「△△が見えない」とか言っているが、私には風流という感覚を持ち合わせていなく、聞いたそばから花の名を忘れていくのでした。写真を撮りながらの歩みは遅い。


そして、私も一応、撮ったよ!
11:30 間宮岳を通過する。この先からは、大雪のお鉢を眺めながら歩く事になります。この景色を見るのだって久しぶり。
やっぱりねぇ、大きい景色の中を歩くのは、のんびりしていていいねえ。天気が悪くないせいか、緊張感がまったくないってのもいい!
11:50 中岳分岐で腹ごしらえをし、中岳温泉へと向かう。
Blogでは何度も書いているが、私は胃潰瘍との付き合いが長く、山中でとんでもない症状となったことが何度もあるのだが、この山に登った1998年9月にも、小屋泊中に調子が悪くなり、口にした全てのものを吐き、脱水症状になって下山したことがあったのだ。
その時にこの中岳分岐で撮った写真を見ると「もう歩くのは嫌だ〜!」って顔をした若い私が写っている。

でも今日はまったくもって元気いっぱいです。調子が悪くなるのは、どういうきっかけなのかは、ほんとわからない。
まぁ、脱水症状で歩いていたんだから、記憶なんかあるわけないのだけれど、ほんと勿体無い事をしたもんだ。
ここからの景色って「山はでっかいなぁ〜!」て思わされる景色なのよ。日高のように尖がったピークがぼこぼことあるんじゃなく、景色もながれている空気もゆったりしてんの。
登山道にリスなんかも出てきて、目を三角にして滝を登ったりしているのとは、基本が違う。
12:40 一番の目的だった「中岳温泉」です。
ここは温泉と言っているが、全身を湯に浸かろうと思ったら、残置してあるスコップで、大規模な穴掘り作業が必要だ。
なので、足湯が現実的です。

調度いい湯加減のたまりで、靴を脱ぎ、足をいれると気持ちいい!
ucchiのザックからは、コーラの缶が出てきて、これまた嬉しい!
この何日か前、Blogでリンクさせてもらっている
「マタオチ村」のmataochiさんが、同じルートを歩いているみたいなんだけど、mataochiさんは全身はいってました。
沢のスタイルなら私も入浴したかもしれないけれど、夏尾根登山者のふりをしていたから、私は足湯しかできなかったなぁ〜!
どれほど浸かっていただろうか?
あんまり長湯をすると、足がふやけて靴擦れしてしまいそうなので、適当なところで切り上げた。

ここからは、わりと平らな地形となってくるのだが、けっこう広範囲に雪が残っていて、ところどころ、雪を踏み抜いたであろう穴ぼこが出てくる。
けっこう深い!
そして、雪の上を歩いているっていうのに、どんどんと汗が出てきた。さっきまで浸かっていた足湯の効果は足だけにとどまらず、全身の血行を良くしたらしい。
とにかくきょう歩き始めて一番の大汗をかいて歩いていく。
ルート上には木道が何回も出てくる。雪の下にも木道は隠れているのだろう。ここの木道は傷みが激しく、そろそろ寿命だな〜?ってところが何か所も出てくる。あるきながら前に脱水症状のまま歩いた木道の記憶が蘇ってきた。あのときは「どこまで木道が続くんだ〜?」って思いながら、身体をひきずるようにして歩いていたのだ。あの時は、立派な木道だったよなぁ〜!

前方に観光客の姿が見えてくる。
14:45 姿見駅に到着です。
いつもならここで「ビール呑みてぇ〜!」とか思うところだけれど、今日は運転がまっている。
「ビールは帰ってから!」
***たまにはいいよね!***
大雪の銀座通りの様な登山道を歩く。身体に負荷のかからない登山?ってのもたまにはいい。後日mocoから聞いたところによると「marboさん、つまらなそうな顔して大雪歩いていたわ!」ってucchiが言っていたという。
そんな事は無いんだけどねぇ! 2000m超たんだよ! 山ヤなんだから、たまに高いところに立たなきゃ!
***ナビのルート選定は気をつけよう***
このところ、仕事がけっこうきつい。私は土曜日にゆっくり現地入りして、たっぷり睡眠をとって登山しよう。と思っていたのだが、土曜日の仕事は23時をまわって終了することとなった。「あ〜ぁ!」「ゆっくりだなんて、夢のまた夢」
0時すぎに札幌を出て、ナビの指示どうりにすすむ。慣れた道じゃないからね。するとどうだ!いつまでたっても思った方向に導いてくれないと思ったら、旭川経由で旭岳温泉に向かうルートを選んでいたのだった。途中で変だとは気が付いたが、もう戻れない。
結局、現地入りは、04:30頃。もうすでに日は高く上がり、私にゆっくりとした睡眠時間など与えてはくれませんでした。
待ち合せまで3時間半、途切れ途切れで1時間半も寝たかなぁ〜?
***一緒に登った仲間***
一緒に登ったのは、いつものucchiと私、marbo

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