アイザック・アシモフ(訳:伊藤哲)『わたしはロボット』
ロボットSFものでは有名すぎるほど有名な作品。
キューブリックが「2001年宇宙の旅」を撮りながら「ねーロボットって、こういうときどんな思考するのー??」など、HALの思考回路について、アシモフに逐一質問してたってのも、有名な話。
何よりも有名なのは、この作品にて打ち立てた“ロボット三原則”
それ以来ロボットSFでは常識となっているのかと思ってたら、意外とそうじゃないみたいだね。反ロボット三原則派もいるらしく、今は色んな原則を打ち立てる人もいるみたい。しかし、アシモフの三原則は、やっぱしっかりしてる。
読んでて思うのは、「あーこの人、ロボット大好きだなー」ってこと。
ロボットについて、ここまで色々想像を働かせることが出来るなんて、なかなかいませんよ。
ロボットが自分の存在の意味について考え出したらどうなるか・・・
ネタをバラしてしまうと、
宗教を作るんですねー。なるほど。
ロボット三原則の第1条“ロボットは人に危害を与えてはならない。また危険を看過することにより、その結果人を傷つけてはならない”ってのの“危険を看過する”っていう部分だけを取り除くとどうなるか・・・
嘘をつくんですねー。なるほど。
少し気になるのは、ここに出てくるロボットたちは、ほぼ奴隷的な存在であること。
人工頭脳とはいえ、物事を自分で考えて行動する物体を、人間でないからと奴隷として扱って良いものか・・・
とか、こんな空想的なお話も、近く、もしくは遥か未来には、現実的に悩まれることになるのかしらね。
夢あり、ロマンあり、哲学あり、
SF小説初心者の方は、まず最初に読むべき作品だと思います。
A・I
なかなか難しい問題ですなー

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