1週間もたってしまうと、
何だか夢だったかのようにも思えてしまう。
ワンマンすることは小さな夢の一つでもあったけど、
いざ実現するとなると、「本当にやって良いのか!??」「ちゃんとできるだろうか・・・」等、期待よりも時に不安の方が先行してしまい、正直、眠れない夜も多々あった。
当日目を覚ますと、まず最初に耳に入ったのが、雨の音。
雨・・・晴れ女のわたしが、こんな大事な日に天気に負けてしまった・・・ネガティブ発症、あわや激凹み状態に突入するかと思った瞬間、相次いだメールの着信音。
「ROR中止、恨み晴らすべく、野々垣を殴りに行きます」
なんと。もちろんRORを楽しみにしていた人たちにとっては、こんなに残念なことはないし、手放しで喜べた訳ではないが、
もし、本当にそこに因果関係があるのならば・・・恐ろしい。
何とかネガティブ状態にならずに、それでもかなりの緊張感を拭えぬまま、ロックへ。
既に東京よりthattaの面々が到着していた。
挨拶したところ、全員がまず口を揃えて言ったのが、
「ちゃんとしゃべれるんだ」
そうか。よく考えると、ちゃんと会話するのは、ほぼ初めてだ。
3月に大阪で対バンしたときは、みおちゃん、ちょっと酔っ払いすぎてしまって、tattaのライブ中とにかく楽しくて踊り狂っていた他は、楽屋、ステージ等で泣きじゃくっていたもんな・・・
ちょっぴり恥ずかしい気持ちになりながら、リハを済ます。
ドキドキ。
あれよあれよとしてる間に、既に開場の時間が・・・本当、あっという間に。
怖くてフロアに出れなかった。
thattaは相変わらず格好良いステージを見せてくれたが、それも舞台袖からソワソワ見ることしかできず、これまたあっという間に、出演時間が。
SEが流れて、ステージに乗ってからは・・・
ええい、ままよ。
こんなに楽しいライブは、何でしょうね、もちろん毎回心底楽しんでやっているのですが、言葉で表すならば、
「うわーーーーーーーーー」
それに尽きます。
スタジオでセットリストを練習している時は、「ちょっと長すぎるんじゃないか・・・」「お客さんもダレてしまうんじゃないだろうか・・・」と思っていたセトリも、
気づけば、最後の曲に。本当、あっという間。
「途中から泣きすぎてまともにライブでいないんじゃないか」と心配もしていたのですが、いや、泣くどころか、楽しくて、それどころじゃなかった。
野々垣に対しても、何かそれっぽい良いこと話して、みんなの涙を誘ってやろう!!ウヒヒ!!みたいに目論んでいたのですが、なんかもー、いいっしょ!!!ってな感じで。
だけど、心の中では、色んな思いが渦巻いてたのは、確かだ。
なんせ、野々垣との出会いがなければ、今わたしはこの場所でマイクを握ってることもなかったわけだし、「適当ー適当ー」と言いながらも、実は全ての曲にそれぞれ思い入れももちろんあるし、
さすが自分のためにしか曲を作れないみおちゃんだけあって、「くそぅ!!自分の曲なのに、自分自身が心を鷲掴みされちまってるぜ!!」と、必死で感情を押し殺そうとした瞬間も、多々あった。
そういった、自分に向けての思いもあったけど、
やっぱり、何よりも、
一緒にステージに立っているメンバーに対して、
急な誘いに一つ返事で出演してくれたthattaに、
まさかのワンマンに、ぶーぶー言いながら付き合ってくれたロックンロールに、
そして長丁場にも関わらず、文句も言わずに踊り続けてくれたお客さんに、
言葉なんかじゃ伝えきれない、ものすごい感謝と感動が、始終襲ってきた。
「ちゃんとお酒、飲んでくれるかな・・・」なんて心配を余所に、この日ロックにあったビールが、全て出払ってしまったそうな。なんて、なんて最高のお客さんなんだ!!!
今日この日に集まってくれた全ての人たちが、
最高の、自分の自慢だと思った。
今後だって自慢しちゃうし、自信にも繋がっちゃうぞって思ったし、実際、そうなるだろう。
とりあえず、つまらない表現になってしまうけど、
この日、あの場所に携わってくれた皆様、
本当に本当に、ありがとうございました。
そして、この日感じた感動や生まれた感情、全て、今後皆様が楽しんでくれる形で返していきます。期待していてください。待っててください。
そして、野々垣、
お疲れ様。
きっといつの日か、この日々を語り合う日が来るのかもしれない。だから、色んな感情や言葉は、その日のためにとっておこうと思う。
そんな夢のような一日が、
確かに、
ありました。
-余談-
打ち上げ等々について。
まぁ、打ち上がりますわな。
thattaも大概。
途中から同日にイベントがあったアポロ組も合流。
まぁ、大概。
メンバーは「辻ルーレットがやばすぎた」と皆言うが、
みんながその『辻ルーレット』に興じている間、わたしは山下電気に殺されかけていた。本当に、死ぬかと思った。ウンコをもらしかけた。
まぁ、大概。
打ち上げ後に一部の人で麒麟屋に移動したのだが、最後の最後、隣のテーブルのイキがった若者に絡まれてしまい、まさかの、警察登場。
ビールを倒した時にジーンズにビールがかかったのなんだってことらしいのだが、
若者、何を言っているのか全く理解できなかった。
挙句の果て、何故か若者の一人と赤外線通信、「もっと色々考えた方がいいよ。人生も」と言われる。深い。哲学か。
「今日、わたし、ワンマンだったんだけどな・・・」と首をかしげる終わりとなったが、
何故かそこに来てJONNYとheが繋がる等、不思議な土地、名古屋。
とにかく内容の濃い一日となった。
とさ。

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