韓国の旅客船セウォル号沈没事故を受け、全国の高校で韓国への修学旅行を取りやめる動きが広がっている。近年、韓国が不法占拠する竹島(島根県隠岐の島町)が注目され、慰安婦など歴史問題を執拗に持ち出す反日的な韓国の姿勢も影響し、訪問先に選ぶ高校が減少。そこに交通機関のずさんな安全対策が露呈した沈没事故が追い打ちをかけ、保護者の不安が増大した形だ。専門家からは「リスクが大きいなら安全安心を優先すべきだ」という声も上がる。
■アンケートで不安続出
今年秋の韓国への修学旅行を計画した大阪府立柴島(くにじま)高校(大阪市東淀川区)は、先月に実施した保護者アンケートの結果を踏まえ、行き先を国内に変更する方向で検討している。
「アンケートで不安の声が多かった。生徒たちの安全と保護者の安心が確保できなければ決行できない」と山崎為伯(ためのり)校長は話す。セウォル号沈没事故や相次ぐ地下鉄事故を受け、現地交通機関に対する不安の声は少なくない。
同じく今秋の韓国行きを計画した府立東淀川高校(同市淀川区)でも保護者から不安の声が寄せられたため変更も含め検討。今月中旬に保護者の意見を集約する方針だ。
大阪府教委によると、昨年韓国へ行った府立高校は6校。うち4校が今年は別の行き先を選んだ。
中止の動きは広がっている。平成元年からほぼ毎年、韓国へ行っていた滋賀県立国際情報高校(栗東市)は今年、「選択肢を多方面に広げる」とマレーシアに変更。複数の目的地から好きな場所を選べる選択制を採用してきた和歌山県立那賀高校(岩出市)でも韓国行きを希望する生徒が激減し、中止した。
秋田県立能代松陽高校(能代市)では、保護者に参加承諾書への記入を求めたところ、9割以上が韓国なら承諾しないと回答。行き先を国内に変更した。
■反日教育の国に…
保護者の不安は、現地交通機関の安全対策の不備だけではない。
13年前からほぼ毎年、韓国への修学旅行を続けてきた大阪府立松原高校(松原市)に子供を通わせる保護者の一人は「韓国は反日教育が徹底されている。あまり歓迎してくれないのではないかという不安がある」と打ち明ける。
韓国の李明博(イ・ミョンバク)前大統領が平成24年夏、竹島に不法上陸。天皇陛下に対し朝鮮半島の日本統治時代の独立運動家への謝罪を要求し、挑発を繰り返したことで日韓関係は一気に冷え込んだ。関係悪化を示すように、韓国へ修学旅行に行く高校は減少の一途をたどった。
文部科学省によると、韓国を選んだ高校は12年度に241校(3万7663人)に上ったが、23年度には167校(2万833人)にまで減少した。24年度以降も減少傾向が続いているとされる。
「安くてお手軽ということで人気だった韓国も、対日感情の悪化で子供を行かせることに不安を覚える保護者が多いのでは」と旅行大手の近畿日本ツーリストの担当者。今年、韓国から国内に変更した大阪府内の高校の校長は「旅費はかさむが、将来的には親日的な台湾や東南アジアに行きたい」と話した。
■白バイ先導で「安全」
一方、セウォル号沈没事故直後の4月下旬に韓国への修学旅行を実施した高校も。40年間、韓国への修学旅行を続けている智弁学園高校(奈良県五條市)だ。
同校は「主要なところは韓国警察の白バイが先導した。安全面で問題ないと判断したので行った」としている。前理事長が2009年、韓国のメディアに「植民地時代35年間の日本の蛮行を知ることになった。その後、修学旅行は贖罪(しょくざい)の旅行になった」と発言したことで話題になったが、同校は「贖罪ということはなく国際交流で韓国に行っている」と説明する。
領土問題などに取り組む自民党の片山さつき参院議員は「安全性について親御さんが疑問を持っている時期に行かせるのはいかがなものか。さらに反日教育をしている国は修学旅行にふさわしくない」と話す。
7〜8年前から韓国に行っている大阪府立桃谷高校(大阪市生野区、定時制)では、元慰安婦の韓国人女性が共同生活するソウル近郊の施設「ナヌムの家」を訪問。生徒が元慰安婦の話を聞く日程を組んでいる。こうした高校は少数派だが、慰安婦問題などを韓国訪問前に事前学習する高校もあるという。
片山議員は「修学旅行で売春の問題を教えるべきなのか。少なくとも優先的に学習すべきことではない」と指摘している。
福田充・日大法学部教授(危機管理論)の話「韓国へ修学旅行に行く高校が多いのは、経済的に手頃で、アジアの中で治安がいいという安心感があったからだろう。だが、ビルの崩壊事故やセウォル号の沈没事故、地下鉄の事故もあり、安全を管理する法制度が追いついておらず、政府や自治体の危機管理態勢が構築されていない現実が浮かびあがった。竹島や歴史認識の問題もあり、韓国人の日本人に対する印象が悪くなっているとの不安感も増加している。修学旅行は教育的効果よりもまず、安全安心を優先すべきだ。保護者が不安なところに行かせたくないというのは当たり前。高校側の論理だけで修学旅行の行き先を決めることは良くない」
【経済裏読み】中国人が蔑む韓国人の「傲岸不遜」…中国人旅行者の37%「韓国人から見下された」
山本恭介、岡田将平
2014年6月8日00時17分
長崎原爆で被爆し、語り部として活動している森口貢(みつぎ)さん(77)=長崎市=が5月、修学旅行で同市を訪れた横浜市の公立中学校3年生の男子生徒5人から、「死に損ない」などと暴言を吐かれていたことが分かった。森口さんは学校に抗議し、校長が電話で謝罪した。被爆者団体は「生徒たちに学ぼうという気持ちが足りない」と嘆いている。
森口さんや学校によると、3年生119人が5月27日に長崎市を訪れ、森口さんが所属する「長崎の証言の会」の9人が班ごとに被爆遺構を案内した。
森口さんは10人ほどを爆心地から600メートルほどの山里小学校へ案内。話を始めようとした際、別行動をしていた男子生徒5人が近づき、「死に損ないのくそじじい」と大声を上げ、周りの生徒に向けて「笑え」「手をたたけ」などと言ったという。
森口さんは翌日、「多くの被爆者の方に申し訳なく、つらい時間でした」と記した手紙を校長に郵送。今月3日に学校へ電話すると、校長から「すみませんでした」と謝罪されたという。
校長は取材に、暴言の前に森口さんが、態度が悪い男子生徒1人に「出て行け」と言って叱った経緯があったと説明。「(暴言は)逆恨みをして言ったのだろうが、許される言葉ではなく反省を促したい」と話した。今後、生徒の感想文と校長の謝罪文を送るという。
森口さんは原爆投下後に長崎市中心部に入り、入市被爆をした。小学校教諭を退職後、1998年から被爆遺構の案内や講話をしている。現在は長崎の証言の会事務局長。森口さんは「こんな経験は初めて。被爆69年となり、戦争や原爆をひとごとと感じているのだろうか。本気で向き合ってもらえなかったことが悔しく、悲しい」と話した。
長崎原爆被災者協議会の山田拓民事務局長は「自ら学ぼうという気持ちが足りなかったのでは。事前学習を含めた学ぶ姿勢が大切」と話す。被災協は修学旅行生らに年間600回ほど証言活動をしている。集中しない生徒はいても、邪魔されたことはないという。
ただ、1997年には長崎市の被爆者の男性(当時65)が被爆体験の一人芝居の上演中、修学旅行の中学生からやじられたり、キャンディーを投げつけられたりするトラブルがあった。
今回の問題について男性の妻(79)は「やってしまった後が大切」と話す。男性のケースでは生徒数十人が謝りに来て、男性は「水に流そう。人の痛みの分かる人になって下さい」と応じた。その後、生徒たちの生活態度が改まったと聞き、救われたという。「生徒たちがしっかり反省し、気持ちを森口さんに伝えることが大切」と指摘した。(山本恭介、岡田将平)
http://ad9.org/f365j/media/yomiuri1.pdf
2007/07/27 10:56 PM
「長崎の証言の会」森口さんら反核運動の4邦人、英で逮捕
【ロンドン=森千春】英スコットランド西海岸にある英海軍ファスレーン基地で25日午後1時(日本時間同9時)過ぎ、反核運動に参加していた日本人男性4人が逮捕された。
逮捕されたのは、長崎市の平和団体「長崎の証言の会」会員で被爆者の森口正彦さん(68)のほか、大学教員2人と大学院生1人。森口さんに
よると、4人は、同基地ゲート前で、2人ずつ手をつないで横たわり、車両の出入りを妨害しようとして、公共の秩序を乱した疑いで警察官に逮捕された。森口さんは、健康上の理由で25日夜(日本時間26日未明)釈放された。残る3人も26日、釈放された。
同基地は、核ミサイル「トライデント」を搭載した潜水艦の母港で、英国の反核団体などが、昨年10月以来、核兵器システム更新政策に対する抗議活動を行っている。
(補足。南木記載6月9日)今回、「くそじじい」と言われた、森口貢氏と、イギリスで逮捕された森口正彦氏の記事は「森口」違いではないかと質問があったので、補足をします。
この日、森口貢氏は上記の会「長崎の証言の会」会長として、現地におり、男性4名が逮捕された。早期に釈放された同会員の森口正彦氏の記事が最初に紹介した記事であるが、森口貢氏がその場にいた証拠となる記事があるので、以下に掲示します。
http://blogs.yahoo.co.jp/ruasahi/31449762.html
日本市民によるイギリス核兵器基地の封鎖行動(ワイド版) yamamoto1999·
2010/05/10 にアップロード
英国で唯一、核兵器が配備されているスコットランドのファスレーン基地のゲートに、各 国から集まった市民が一年間交替で座り込み,英国での核廃絶を実現しようとするプロジ ェクト「ファスレーン365」が、2006年10月から1年間にわたって行なわれまし た。これに2007年7月に参加した日本チームの封鎖の様子です。(すでに低解像度で アップロードしていましたが,YouTubeの規格向上にともない,横長画面のオリジ ナルを提供します.)
詳しい情報は「ファスレーン365日本実行委員会ブログ」をご覧下さい.http://faslane365.blog86.fc2.com/
シーン1:7月25日の朝,現場までマイクロバスで移動.途中,「雪のため通行止め」 という標識を見かけるが,これは,この道路を核弾頭輸送車両が通るときの口実と,ドラ イバーをつとめるレベッカ・ジョンソンさんが説明している.
シーン2(25秒から):丘の上から見たファスレーン基地.停泊している原潜のタワー 部分と思われるものが水上に出ているのが認められる.
シーン3(48秒から):一行,基地ゲート前に到着.最後に,通行車両からの応援のク ラクション音が入っている.
シーン4(1分13秒から):基地フェンスでの原爆展.森口貢さん
(長崎の被爆者)が 現地の人に説明している.
シーン5(1分49秒から):地元のクエーカーの人々が応援に集まってくれた.瞑想を している.
シーン6,7(2分8秒から):折りヅルを入り口に並べて封鎖する.
「原爆許すまじ」 を歌う.続いて,筒の中で手と手をカラビナで互いにロックする方法で,より強力な封鎖 .日本から持ち込んだ竹筒を使ったので,「バンブー・ブロック」という名前を頂いた.
シーン8(2分30秒から):「バンブー・ブロック」を試みた5名のうち2名はすぐに 阻止されて逮捕された.
シーン8(2分43秒から):警察による封鎖解除の作業.竹筒を丁寧に軸方向に切り開 く.
シーン9(3分18秒から):続き.見守る支援者の歌声.3分44秒,49秒頃,「ア リガトー」という声が聞こえる.逮捕と護送車への移動.(画像は見にくいのですが,音 声から雰囲気を感じ取って下さい.)
シーン10(4分56秒から):翌26日の釈放のシーン.全員が,何の罪にも問われる ことなく昼過ぎまでに釈放される.迎える側には,逮捕後数時間でその日のうちに釈放さ れていた森口正彦さんも(長崎の被爆者).
シーン11(5分50秒から):基地の最寄りの町ヘレンズバラで開かれた市民歓迎集会 で話す森口正彦さん.