南木です。(この文章の下に報道されたニュースを貼り付けてあります。)
桜宮高校の教師たちが、保護者も、生徒も一緒になって、橋下市長批判を好きなだけ言いまくり、身内で勝手な理屈を言い合って、それが正しいかのような錯覚に陥っている結果がこれだ。
多分、ここの生徒たちは、自分の学校の校長が1年前、転勤して来た年にも、前任校で、生徒を校内で、飛び降り自殺で亡くしている事を伝えられていないだろう。知らないのだろう。
ほとんどのマスコミが橋下市長批判を繰り返しているが、教師の指導の失敗の結果、生徒が自殺した事への、問題の解明や、解決方法を模索していない。ではどうすればよいのか、対案を出さずに橋下批判を繰り返している。「体罰」と関係なく、この校長の下で前年にも校内で自殺者が出ている事はむしろ最も注目されるべき事なのに、なぜかひた隠しにされている。
ある校長の下で、学校を舞台として、2年連続で生徒の自殺が起こる事は、ほとんどあり得ない事態である。よって学校や、教育委員会の体制を判断するに当たっては、この点を考察の対象に加えなければならない。
私は今回の事件は「体罰」の問題ではなくて、本質的にこの学校の、そして大阪市教育委員会の無能さ、ずさんさ、無責任体制、当事者意識の無さから来ていると繰り返し述べてきた。
もちろん今回の体罰は体罰とは言えない暴行だったが、そういう事ができたも、体罰を受ける生徒の身になっていない、教師としての「当事者意識」の欠如が原因だと私は言いたい。教師は常にその生徒の立場に立って、心まで一度は同期させてから再度考えるのが仕事で、そう言ったことが習い性になっていなければならない。生徒が高校生である場合、その生徒を見ただけで、何を考え、何を悩み、どの程度の学力で、どの程度の感性を持っているか、プロの教師なら、誰でも分かるものだ。知的障害児校の教員なら、同様に、その子の行動や、発想、習性のパターンを、少し観察しただけで、たちどころにその子の障害の概要をほぼ理解できるものだ。けれどその上に、その子の心と自分の心を一度同期させる、その子の世界内臨場感をほとんど努力無しで、ごく普通に追体験できるまでの習性を身につけている教師は少ない。
先の拙文にも書いたが、大阪市の教育委員長は当事者意識を持っていない。なぜ自分の責任について述べないのか。
この校長がいた前任校で自殺した生徒に関する責任も、詰めてゆけば教育委員長にある。
教育長は事務方のトップである。しかし教育委員会の精神的最高指導者は教育委員長のはずだ。
この教育委員長は、自分が最高責任者だと分かっていない。ご意見番くらいに思っている。
全国のすべての教育委員は、現実にに教育委員会を自分たちが主導する事は不可能な体制なのに、自身が教育委員である事に恐れを感じなければならない。
教育委員会制度とは無責任体制の極みである。
重大事故が起これば、会社なら、社長が刑事責任を負う。
なぜ、教育委員長は負わなくて良いのか。
今の体制では負うのは市長しかいない。
教育委員会の政治からの独立などと言って、やってきたことは教育委員会の日教組、部落解放同盟、共産党などの支配だけだ。
その結果がこの生徒たちである。
私がイメージする曲がりなりにも教育が成り立っている学校では、どれほど学力の低い学校であっても、この桜宮高校のような事件が起こり、市長まで巻き込み、入試中止など、校内が大混乱になり、マスコミが詰めかけた場合は、そう言うときこそ、
「学校を大事に思うならくれぐれも言動を慎め」
と、教師は強く生徒を指導するものだ。高校生はそれを理解できる年齢だ。
そして、ここの学校の生徒たちが、報道されたように、教師たちを信頼し、尊敬しているなら、その指導に普通は従うものだ。私は長い教師経験を通じて、底辺校と呼ばれる学校や、極めて学力の低い生徒もたくさん教えてきたが、こういった点で、生徒に裏切られたことはない。ここは黙れと言えば生徒は黙り、ここは口外するなと言えば、生徒は決して口外しなかった。
教師の保身のためではなく、他の何か価値あるものを守るためにならば、生徒には真心は伝わるものだと私は思っている。
ここの学校の教師たちは、生徒の仲間が自殺しているのに、生徒たちに何を指導したのか。
市長を批判する事を教えたのではないか。
私は自分が担任中であったり、深く関わっている生徒の中から自殺者が出たら、
あるいは自分の不注意で生徒の中から死者を出してしまったら、
その日に辞表を出すものとずっと心に決めて教師をやってきた。
また、私は管理職にはならなかったが、部長と名の付く校内の役職や、寄宿舎の舎監長は長年やってきた。
その場合は会社で言えば部下に当たる、自分のチームの職員によって同様の事態が起こっても、ただちに辞職する決意を密かに持っていた。女房にしかそれは言ったことはなかったが。
運良くそう言うことはなく57才まで教師を続ける事ができて、円満退職できた。
けれども、今振り返って、良く無事で来られたという思いは相当ある。
ある意味ずっと緊張の連続であった。
それくらいの注意を払っていなければ、生徒は死んでしまうものだと今も思っている。
この校長や、担当教師、教育長、教育委員長、これらの人々は辞表を出したのだろうか。
甘ったれた教師たちに指導されると、生徒も甘ったれてしまう。
そんなことだから際限なく体罰を繰り返されてもそれに甘んじる体質ができたのだ。
誇り高き人間の集団なら、言葉が通じないきりぎりのときでも、ビンタ1回ですべての思いを伝えられるはずだ。
そう言う一瞬の機会しかビンタが有効なときはないと言うことも私は何度も書いた。
そう言うビンタは体罰ではない。橋下氏は、自身の「ビンタは体罰でない論」を彼特有の「政治」で見解を変えたが、本心が変わるはずがない。彼は私が言う上記ビンタの意味が分からないはずがなかろう。
けれど今の大阪市教育委員会の課題の前で、そう言う複雑なことを言っても意味がないので、言い方を変えたのだと私は思う。
このニュースが伝える生徒たちのだらけぶり、精神的堕落ぶりは本当であろう。であればこの学校は終わっている。
この学校の教員を全員入れ替えろと言う橋下氏の発想は基本的に正しい。
橋下氏の指導は今でも甘すぎるくらいだ。
マスコミも、保護者も何を文句を言っているのかと私は思う。
我々は皆日揮の社員だ。明日の命をもしれない火宅無常の世界の住人であることを思い知ってからものを言わねばならない。
そういう風に生徒や、自分の子供を育てたいものだ。少なくとも私はそうしたい。
自分の目指していた学校の入試が中止になったなど、何でもない。
その程度のことで大騒ぎをしたり、進路を閉ざされたと悲観するような柔な精神では、今後も何事にも人生の荒波を超えてゆくことはできない。むしろ15才で今回貴重な経験ができたことを人生丸儲けしたと喜ばねばならない。
私が15才の中学生の親で、その子供が桜宮高校体育科に進学希望ならば、例え入試中止になっても、「おまえは人生丸儲けした」と言って諭すと前回も書いたが、今もその考えに変わりはない。
最後に、私は橋下氏擁護ばかりをしていると誤解されると困るので、注文も書いておく。
橋下氏は為政者であるのだから、大阪市政に関するすべての責任は最終的に橋下氏にある。
このだらけきった生徒たちが、この様な状態であることは橋下氏の責任である。
桜宮高校の生徒が「体罰」を理由に自殺したのも橋下氏の責任である。
また、教員や、親たちを心から心服させる事ができず、不満を残すようなことばかりが続くのも橋下氏の責任である。
大阪市の教職員や、市長部局の一般職員に聞けば、恐らく100人中95人くらいまで、橋下氏のことを良く言う人はいないだろうし、また良く思っていても職場では「橋下はあかん」と言っていれば話が通じるのであるから、橋下氏の擁護者はほぼゼロであると言って良いだろう。自分の給料を下げてくる人であり、勤務態勢を厳しくしてくる人であるのだから当たり前だろうと教職員や、一般事務職員は考える。会社なら、社長に雇われているのだが、公務員は上司や、市長に雇われているのではないからだ。そこで、組合と、首長が癒着して、一般市民のためでなく、市役所職員のための政治をするようになれば、市長は職員から愛され、親しまれる。
大阪市一家ができ、市役所が選挙マシーンになる。
橋下氏はそれと戦ってきたのだから、市立学校の教員(職員)たちから蛇蝎のように嫌われて当たり前なのだ。
嫌われている事こそが橋下氏の正しさの証明である。
けれど、その教師たちが生徒にそれを植え付けている事は別の問題である。
そこで注文だが、自分たちの給料を下げ、自分たちの勤務を厳しく管理し、徹底的に働かせる市長を、その逆だったこれまでの市長以上に親しみを感じさせ、尊敬させるような方策を橋下氏は考えなければならない。
これは大変な難題である。普通不可能であろう。しかし手がかりが無いわけではない。
長くなるので、今回は課題の提示だけとしておこう。
国家のためにも、公務員制度の抜本的改革が必要である。
駄目な組織は皆当事者意識を持っていない。
わが国は、国民の生命と財産を守る当事者意識が大きく欠落している国家である。
その個人が属する国家意志の改革と、個人の内面の改革は、全くパラレルである。
国家が自尊心を持たない程度と、子供たちが自尊心を持たない程度も全くパラレルな関係にある。
この事もまた別の機会に語ろう。
以下、J-CASTニュース
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http://www.j-cast.com/2013/01/23162352.html?p=all
J-CASTニュース
「ええ加減にせぇ はしもと、殺すぞ」「部落民がいきんな」 桜宮高校生徒がツイッターで暴言
2013/1/23 13:15
2年の男子生徒が体罰を受け自殺した問題を受け、体育科とスポーツ健康科学科の入試中止が決まった大阪市立桜宮高校で、新たな問題が起きている。
同校の生徒と見られる人物が、ツイッターで橋下徹大阪市長に対し「ええ加減にせぇ」「部落民がいきんな」などと投稿していたことが明らかになったのだ。さらにこの人物を含む複数の生徒がツイッターで飲酒や喫煙を告白していたことも分かった。
「いまならあいつのこと何にでも出来る」
2013年1月20日、桜宮高校の男子生徒と見られる人物が、ツイッターに居酒屋で飲酒している写真を掲載しているのをネットユーザーが発見、2ちゃんねるで騒ぎになった。
さらにツイート内容から男子生徒と交際していると見られる桜宮高校の女子生徒のツイッターアカウントが割り出されたが、その生徒は1月18日と21日、こんなツイートを投稿していた。
「おい、おまえええ加減にせぇよ おまえじゃはしもと、なんで●●(実名)らまで馬鹿にされな あかんな、部落民がいきんな 本間、殺意芽生えるわ。」(18日)
「とりあえず、今思うことわ これだけ。あいつ、今日 何しに学校きたん?教えて、本間。いまなら あいつのこと何にでも出来る 誰しもが思うやろな、殺すぞて、あほちゃん、本間、大の大人が、」(21日)
橋下市長は1月21日に桜宮高校を訪れており、名指しはされていないが下のツイートも橋下市長にあてたものとみられる。
このユーザーはほかにも「いまから呑み」「今のうちにタバコ全部吸いきらな」など、飲酒と喫煙を匂わせるツイートもしており、2ちゃんねるで「酷すぎる…これが大阪か…」「触ったらいけないものにさわちゃったね」「今まで橋下やりすぎかと思ってたけどこのツイート見て橋下が正しいと思うようになった」などと書き込まれている。
「飲酒や部落差別が伝統なのか」生徒の会見にも批判
本人あてにも、「部落差別するとか、桜宮高校うんぬんの前に人間として最低だと思うんだよね」「人間として終わってんだろこの女。橋本さんに殺人予告までだしてるよ(原文ママ)」「やっぱり桜宮高は大阪の恥ですね。というか日本の恥では」など、野次馬から多数のリプライが寄せられ、炎上状態となった。
思わぬ騒ぎに驚いたのか、このユーザーは1月23日11時30分過ぎにツイートを非公開に。13時前後にはアカウントを削除している。
しかし桜宮高校の生徒や関係者と思われる人物による、ツイッターでの問題発言はこれ以外にもある。
「橋下、お前みたいなやつがおるから世の中腐っていくねん。周りの人間のことちょっとは考えろ。偉いからって調子乗んなよ」「まじはしもとなんなん?桜宮高校に汚い足 踏み入れんなよな」など橋下市長に対する暴言や、「大五郎飲んじゃってるわ」「パチンコなう」など、高校生にあるまじき行為の告白が投稿されている。
桜宮高校の生徒は1月21日に開いた記者会見で、「礼儀やマナーなど人として大切なことを学んできた。桜宮高の伝統は正しいと思っている」などと話していた。しかし一連のツイートで「伝統だから大丈夫 体罰も飲酒も喫煙も殺害予告も部落差別も全部伝統だから」「飲酒やら暴言が礼儀、マナーとして教えられてるのか」といった、皮肉まじりの批判も浴びせられている。

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