2008/3/21 0:13
榎本繁氏への大阪地裁判決
南木です。
平成20年3月21日(金)午後1時10分より大阪地裁において開かれた榎本氏を被告とする裁判の判決は、懲役2年、執行猶予5年、追徴金3億8379万7000円と言い渡されました。榎本氏は弁護士の方々と協議して控訴せず、検察も主張が認められたので控訴はしない模様なので、裁判は終わりました。
当日、司法修習生が6,7人法廷に入り、また、裁判長は、判決主文の言い渡しだけでなく、判決書きのほぼ全文を時間をかけて読み上げました。
榎本氏は最後まで「自分は相場操縦はしていない」と主張し、判決でもそれは認められ、「被告人自身はこれらの株を自身では相場操縦をしていないが」という文言が入っていました。けれどもそれならどうしてこのような有罪判決と莫大な追徴金が課されるかというと、これら一連の株価操作を、西田氏、谷口氏らと「企画、立案、共謀した」事は疑いがない、と言う理由によるのでした。判決は検察と、榎本氏の両方の顔を立てたようなものになったと一般には感じられるでしょうが、この嫌疑がかけられた相場において、榎本氏の違法行為は無かったことを私は今も信じています。つまり榎本さんの無罪を信じています。
そして、実際に相場操縦は榎本氏自身はしていないことを裁判所は認め、けれども、他の2名が犯した犯罪の連帯責任があるどころか、むしろ南野建設に新株引き受けについて話を持って行って、それを進めた榎本氏にこそ、犯罪全体の企画立案の責任があるとされており、これは他の裁判でも同じですが、嫌疑をかけられた場合、無かったことを無かったと証明することが如何に難しいかと言うことの典型例であると思いました。
ではいったいいつ共謀したのかという事について、榎本氏はどの日を指定されてもアリバイはあるのですが、検察調書では、何月何日から、何日頃という風に日を特定せずに嫌疑をかけられていて、アリバイの証明はできないように準備されてから、訴えられているわけです。私自身、政治経済を教える教師としても大変勉強になりました。
傍聴席には20名以上の方がおられ、マスコミ関係者と見られる方々も数名おられたと思います。
榎本さん、お疲れ様でした。全く証拠不十分な、このような経済犯罪について、もう20年若かったら、榎本さんは必ず最後まで無罪を主張されたと思いますが、今後何百日もの拘留にとうてい耐えられない、もはや限界であることは、裁判所に来られた誰もが分かる事であったと思います。
執行猶予が得られたので、榎本さんはこのあと、拘留中に発症した、椎間板ヘルニアの手術を受けられる予定です。
傍聴には仲間、同志3名と南木が傍聴し、追って1名が裁判所に駆けつけました。
とにかく、執行猶予が得られ、最悪の結果でなかった事は善いことでした。私は今、早く榎本氏が健康を回復され、大阪読書研究会にお越しいただきたいと願っています。

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