バンコクに住んで日常、目にしたり体験したこの国の音楽事情/情報の覚え書きです。
ルークトゥンからT-Popsまで幅広く。
但し、守備範囲は私個人の好みに合わせますので、アシカラズ。
2006/1/26
何時だったかのオリンピックでメダルを取ったボクサーのソムラックが興した店です。
ムーガタという料理ご存知でしょうか?タイ語での説明は“ムー・ヤン・ガウリー”、韓国焼肉となるんですが、タイスキが日本のすき焼きをルーツとしていても、大分、進化したというかタイ化していったようにコレもタイ化したもので。。料金システムが食べ放題89Bくらいの店が一般的かな。。以前はよく行ったんですが、まぁ、飽きて来てたんでしょう半年以上行ってませんでした。日本からの知り合い(?いや当Blogでコメントを残してくれている彼ですが。。)と飯でもという事で久し振りに行って来ました。意外にもその彼氏、初ムーガタという事みたいでココに誘った価値がありました。
どのムーガタ屋もそうだと言うのでは無いですが、家の近くにあるこの店はバンドが入っていて“生バンド演奏!”というのが売りのひとつなんでしょう。もちろんアマ・バンドですが。バンドと言っても、カラオケにギターが1,2台、そして女性ヴォーカルというのが一般的なのかな。もちろん、客からのリクエストにも応えてくれます。ポップスを中心にロック、英語曲、そしてルークトゥンまでやります。どの位のレベルのバンド、歌手がやっているのかと言えば。。下手だと言えば、そうだし。プロと変らないジャンと言えば、そうとも言えます。まぁ、手軽なこういう店に来て、とやかく言う方がオカシイ。アマとは言っても、私はそれなりの敬意をはらって見ています。
この国では例えばグラミーと契約している!という事はデカイ事ですが、ミュージシャンの在り方そのものはそんなに違わない場合もタタあると思います。多くの場合、ココの彼らはプロでは無いですから、自分たちのCDアルバムはもって無いでしょう。だから歌う曲は全て他人(プロ歌手)の歌ばかりです。客が知らない曲を演奏し歌ったところで仕事になりません。だからヒット曲オン・パレード。こういうあり方をアーティスト性の欠如とかいう輩もいるでしょうが、この国ではプロの歌手でもコレをやります。プロの最高峰!バード・トンチャイでさえインパクト・アリナーで外しませんから。この国ではそんなに神経質になるなよという話ですね。
で、彼らの歌、演奏から本当に!現在ヒット中の歌は何かという事を知るにはこの上ないモノでもあります。街中で耳にするヒット中の曲と言ってもいろんなパターンがありますが、たとえば公共放送のFMなんかで耳にするのは多分にレコード会社の後ろ立てというの無視できませんから、こういう所での選曲には信頼性が出て来るというものです。今日は2バンド出てきて、それぞれ1時間チョット、30分くらいのインターバルをとってやりました。2バンドとも女性ヴォーカルと歌もやるギタリストというユニット。それぞれがやった曲・・重複するのもありましが、この重複曲というのはそれだけヒットしているという証になる訳ですね。で、重複曲。。エンドルフィンの『ムア・カオ・マー。。チャン・チャ・パイ』と次の曲『ナム・テム・ゲーヲ』それとパナッダーの『コン・レーヲ・ティー・ラック・ター』。この3曲はホント強い。ウン、ウン。
うーん、食べすぎでお腹が苦しい。。。食べ放題はいつもコレだからね。

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2006/1/23
タイ南部の都市、スラッタニーに於いて21日FM局Seed FMによる『Seed Show vol.7』が行われ、モス、ゴルフ&マイク、M(The Star)等にまじってNJが出演しました。その時のNJのステージの模様がコチラにアップされています。ダウンロード出来ますので、興味のある方はどうぞ!多分、1週間ほどで削除されますのでお早く。曲目は以下。。
『コン・ジャウ・ナムター』
『タム・マイ』
『ミュージック・ラバー』(マーシャー)
彼女たちの代表曲2曲とマーシャーのカヴァーです。

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2006/1/22
困った、ポンサック・ソーンセーンの波長に段々合って来てしまったようだ。まぁ、どんな時代の、どんなタイプの歌手であっても、なんかきっかけみたいものがあれば、ドッドッーと自分の中に入って来るでしょう。そのきっかけ、入り口が見つかればいいだけの事。今回の場合は『タクシーの中で』27/12で書いた時であったと。。。
こんな野暮ったい、古めかしい田舎のルークトゥン歌手であっても、勿論、他の誰でも無い世界が在って、その中で自分の歌の世界を作り出している訳で、ソコを知ってしまえば、野暮ったかろうと、古めかしかろうが、田舎臭かろうが、ゾレが全部その歌手の魅力なんだからという事になる。でしょ?
上のジャケ写を見て頂かれは判ると思いますが、カセット・テープです。ほんの少し前まで、ルークトゥンの録音物を聞くという事は、カセットで聞くという事が普通の事だったですね。ポンサックのCDというのも勿論売っていますが、カセットでいいだろう!と思ったかカセットの方がいいだろうと思ったかカセットを手に入れてみました。寝る前に枕元でスタートさせ、片面終わる頃には寝ているという感じです。幸い私のラジカセ、オート・リバースなんて便利な?機能ついて無いですから。
右のが今から10年前のモノ。"ลอยแพ"/ローイ・ペー=浮かぶ筏?という歌が当時のヒット曲のようです。この歌という事ではなく、もう全体にポンサックの独特の世界が展開されていて、これは面白いです。いなたいバックの演奏はまさに伴奏。即ち、ポンサックの歌が完全に主体で、バックはそれに合わせている様に聞こえてきます。それだけ自由気ままにポンサックが歌い綴るという感じで。。商品としての体裁なんていうのもナニソレって感じです。もう、こんなスタイル在り得ないでしょう。それだけ貴重で魅力もそこにたっぷりあります。
左のは今年のと言いたい所ですが、2年前のモノです。去年出たものもあるかも知れません。当Blogにコメントを寄せて頂いているランプーン在住の犬次郎さんの昨年の田舎でのベストヒットとしてこのポンサックの曲が2曲上がっていましたが、その内の1曲が『มีเมียเด็ก』/ミー・ミア・デック=幼妻?でこのテープの看板曲になっています。“男の願望を素直に表現した歌です。”と言うのが犬次郎さんの感想ですが、それだけでタイトルと併せて歌の内容が知れようと言うものです。10年前のポンサックと較べると、大分、商品らしく体裁が整ってきたようには見えますが、一度知ってしまった彼の魅了は、ここそこに見つけられます。時代と供に灰汁がついてくるのはいい事なのか、まずいのか。。確かに灰汁が付いています。顔の表情にもそれが出ていますよね。
10年前のモノが当時の売れ残りという事で無く新品で並んでいて、その後、ズッーと制作され続けているモノも同時に並んで売られているという事実は何を物語っているんでしょうか。。。ポンサックをこよなく愛するタイ人というのはもう中年を通り越した男だとは容易に想像付くのですが、決して大きな大舞台には登場しないまでも、何時までも愛し続けられ、聞き続かれているポンサック・ソーンセンという田舎の歌手は彼のやるべき事をまっとうしていると言えるでしょう。
『ミー・ミア・デック』の方が試聴できます。ethaicd.comRealPlayer必須。音が出てくるまでガマン!

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