ヒロキは、小さい頃から言葉が遅かった。読書好きな母親の性かと思うと(本を読んでるときはしゃべらないからねえ)、肩身が狭いのだが‥‥。
一生懸命ヒロキが喋るのを聞いていると、まどろっこしかったが、「私の末妹の小さい頃もそんなだったわ」と思いながら付き合っている。ヒロキは単語を説明するしゃべり方が多く、連想ゲームのようである。例えば、シャーペンをヒロキ流に表現すると、「字を書く時にさ、カチカチさせて鉛筆の芯が出てくるアレ」というふうになる。おかげで、聞く方はかなり勘が鋭くなって、話の途中でヒロキが何を表現したいのかすぐ分かるのだが(パパはあまり分からないようだ)、なにかのモノをどんな風に表現するのか興味があるので、とりあえず全部喋らせるようにしてる。
先日は、「お昼は何がいい?素麺?」と聞くと、「僕、あれがいいなあ。いつもパパとママが作る時は、3人なのに4袋入れて、鍋で作るヤツ」。これはかなり難易度高い。他人には通用しない言葉だ。「ヒロ、もしかして、インスタントラーメンのこと?」「たぶんそう」。麺類が好きなので、3人でも4袋分作っています。しかし、『インスタントラーメン』という単語を知らないとは‥‥。
昨日のこと。「今度コピーしたいから、セブンイレブンに寄って」「なんで?」「好きな本を図書館で借りて来て、巻末についてるキャラクター紹介のページをコピーしたいんだ。そして、それを針金みたいなのを刺して留めて自分だけの本を作るの」「‥‥‥。ヒロ、それって、ホッチキスのこと?」「そうそう!」
パパとみんなで大爆笑。う〜ん、今に始まったことではないけど、ここまで来ると素晴らしい。6年生にして『ホッチキス』という言葉を知らんとは!!
ガンダムのプラモデルは100体以上持ってて、お店に行くと「これは持ってる。●才の誕生日にばばちゃんに買ってもらった」とか「これは持ってない」とか詳細に記憶してるくせに、ボキャブラリーが少なすぎるぞ。

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