昨晩、NHK教育TVの、ETV特集「枯れ葉剤の傷痕を見つめて」を見ました。
昨年、小中学校のPTA役員をやった折りに、枯れ葉剤がテーマのドキュメンタリー映画「花はどこへいった」の上映と監督の坂田雅子さんの講演を企画し、そのご縁で今回の番組放映についてもお知らせを頂いており、見逃せないと思っていたのです。
「花はどこへいった」も充分、衝撃的な内容でしたが、今回の番組ではその後の追加取材もまとめられて、坂田さんのインタビューを含む構成でした。ベトナム戦で使用された枯れ葉剤が原因で、様々な健康被害と奇形・障害児が生まれてるのですが、ベトナム戦争に従軍したアメリカ兵の障害を持つ子供達と、ベトナムで今なお枯れ葉剤の影響に苦しむ第2世代、第3世代が取り上げられていました。
昨年、「花はどこへいった」を知るまでは、私の中では「ベトナム戦争・枯れ葉剤」は過去のものとしての認識しかありませんでした。高校生の頃に読んだ本「母は枯れ葉剤を浴びた」から、時間は止まってたのです。
30年前に赤ん坊の頃に浴びた枯れ葉剤が原因で、奇形児を産まれるなど、実際の時間は止まってない、現在進行形なんです。
自国の戦略兵器である枯れ葉剤の性で、健康被害を受けたアメリカ兵と、奇形を持って産まれた子供達。なのに十分な保障をしない政府。理不尽です。戦争が大義名分だと、自国兵士にすら責任を認めないなんて。
そして、今でも他国に兵士を派遣して戦争が続いてる。同じことの繰り返し。
数年前にベトナム旅行ブームがあった時は「いいねえ、ベトナム。行ってみたいなあ」なんて思っていたのですが、このような問題を今でも抱えてるとは、思いもしませんでした。
1回限りの、しかも教育テレビでの放送なんて、もったいない。もっとたくさんの人に見てほしいです。

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