10月28日(月)の札幌は快晴でした。
自宅屋上で18時30分に観望開始。まず、こと座の二重星から。
昨日の27日に望遠鏡で星を見てもらったNさんから、「眼視で見たダブルダブルスターやリング星雲を写真で撮影すると、どんなふうに写りますか」 という疑問 (要望?) が寄せられたことから、撮影してみました。
まず、こと座のダブルダブルスターから。
共通データは、口径15cmF7.3屈折、ED1.5×エクステンダー、XW3.5mm接眼鏡、コンデジLX7によるコリメート撮影。
91250573RT
上がε1、下がε2です。露出オーバーなので、ε1とε2ともに1個の星になってしまっていて、ε1には強めのゴーストが上の方に出てしまいました。写野には概ね15等級の恒星まで写っています。
ε1とε2の間に挟まれた2個の暗い星 (12〜13等級) は、市街地でも口径15cmで300倍程度の高倍率を使えば、かろうじて見ることができます。
なお、画像はすべて北を上にして掲載しています。
露出80秒、感度ISO800、合成焦点距離13,700mm、19時38分に撮影。写野角は縦6分角・横6分角です。
iP19102803
望遠鏡にコンデジを装着し、ダブルダブルスターを撮影している様子です。
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拡大率を少し大きめにし、露出を少なめにしました。ε1の左下(南東)、ε2の左上(北東)の恒星は10.4等級です。
露出6秒、感度ISO800、合成焦点距離27,800mm、19時27分に撮影。
91250544RT
二重星ということが判別できるよう、さらに露出を切り詰めて撮影。
口径8cm屈折望遠鏡を使い100倍程度で見ると、こんな感じに近いと思います。
露1/4秒、感度ISO800、合成焦点距離27,800mm、19時29分に撮影。
1枚目のダブルダブルスターと同じ拡大率で、こと座リング星雲をコリメート撮影してみました。
91250578RTUC
眼視ではわからなかった色の違いが画像では表示されます。
軽くアンシャープマスクをかけ、少しコントラストを補整しています。
露出80秒、感度ISO800、合成焦点距離13,700mm、20時29分に撮影。
20時40分に屋上から撤収。気温は6度でした。
【10月29日7時38分:画像と記事追加】
過去のブログ記事にダブルダブルスターの強拡大画像がありましたので、記事と共に再掲します。
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北側のε1です。大気の揺れが少なかったため、エアリーディスクが比較的綺麗に写せ、ジフラクションリングも写せました。口径15cm屈折望遠鏡を使い、300倍程度で見たイメージに近いです。
ε1は主星5.0等、伴星6.1等、角距離2.28秒、2014年6月30日23時54分に撮影。
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南側のε2です。5.2等と5.5等、角距離2.38秒、2014年6月30日23時52分に撮影。
撮影データです。
口径15cmF7.3屈折、ED1.5×エクステンダー、6mm接眼鏡、デジカメLX7、露出1/25秒、絞りF2.5、感度ISO1600、デジカメの焦点距離400mm相当、合成焦点距離111,000mm相当。
なお、二重星のデータは天文年鑑2014年版181ページの数値です。