★星空日記コリメート風★

　2月11日(土）は建国記念日。朝から青空が見えています。
　10日夜から降った雪は10cmほど。11日朝の6時半から東区実家の除雪をした際、手稲山（ていねやま）方向に沈む月が見えました。

　手稲山は、札幌市の都心部から西方約13kmに位置する山で、1972年（昭和47年）2月に開催された札幌冬季オリンピックの会場にもなりました。


　少し古くなりますが1月26日の夕方16時11分に東区実家から撮影した手稲山です。
　太陽の右側に幻日の一歩手前と思える虹色の光源が出現していました。


　標高1023mの山頂には送信所などのアンテナが林立しています。
　10cmF6.4屈折＋42mm接眼＋デジカメLX3によるコリメート撮影。


　虹色の光源をコリメート拡大撮影してみました。


　きょう2月11日は、母を中島公園内のキタラ（札幌コンサートホール）まで送り、南区の自宅へ戻ります。
　86歳になる母は札幌交響楽団の定期会員で、毎月のクラシック演奏会をとても楽しみにしているのです。

　寒いときはどんな服装で星を見ていますかというメールを頂戴しました。

　冬場はこんな格好で星を見ています。
　頭部は、フェイスマスクと防寒フード。
　防寒用つなぎ服の上に厚手のジャンパー。
　指先が開いている手袋をはめた上にさらに大き目の手袋をします。
　足元は写っていませんが、室内でも防寒用長靴を履いています。

　これでマイナス10℃ぐらいなら３時間ほど大丈夫です。鼻水は出てきますが・・・。


　2月9日(木）の夜も晴れたので、19時から二重星を見ていたら19時45分ごろから急に曇ってきました。
　今夜導入したオリオン座の二重星です。
　Σ627　6.6等−7.0等、離角21.3秒
　Σ630　6.5等−7.7等、離角14.2秒　130秒離れた9.5等も確認。
　14番星　5.8等−6.5等、離角0.8秒　分離せず。
　リゲル　0.1等−6.8等、離角9.5秒
　Σ652　6.1等−7.6等、離角2.7秒　導入直後に曇ってしまい未確認。今夜はマイナス7℃でした。


　二重星観察の参考本「The Night Sky Observer's Guide」。秋冬版と春夏版の２巻です。二重星や星雲などの見所が星座ごとに詳しく載っていて、それぞれ430ページと506ページと非常に濃い内容となっています。英文ですが曇天の際にパラパラとめくるのも楽しい本です。

　2月8日(水）の19時過ぎから実家屋上で二重星の観察をしました。


　色の対比が美しい二重星アルマク＝アンドロメダ座γ（ガンマ）星です。2.3等と5.0等が9.5秒角離れています。
　露出1/20秒、ISO400、10cmF8屈折＋9mm接眼＋デジカメLX3によるコリメート撮影。2.2倍デジタルズーム使用。2月8日19時13分に撮影。

　気流の状態はあまり良くありませんでしたが、リゲル＝オリオン座β（ベータ）星やアルニタク＝オリオン座ζ（ツェータ）星はちゃんと分離して見えました。


　二重星を撮影している様子です。

　月を見ていたら薄雲が発生してきたので21時に撤収。気温はマイナス7℃でした。

　2月3日(金）の早朝に撮影したギャラッド彗星の画像を柴田さんに提供していただきました。

　画面中央の青緑色に写っているのがギャラッド彗星です。彗星の斜め左上はヘルクレス座の球状星団Ｍ９２。当日の札幌は天候が悪く、日高町まで遠征し気温マイナス14℃という寒さの中で撮影したとのこと。

撮影データ：2012年2月3日3時45分、北海道沙流郡日高町豊郷、ペンタックス77ED�U鏡筒（ｆ=510×0.78　F=5.2）、LPS−P2フィルター、Nikon D3S、ISO＝800、露出301秒、ノイズリダクションなし、SXD赤道儀ノータッチガイド。

　彗星の尾がとてもよく写っていて、斜め上はイオンの尾、斜め下はダストの尾のようです。光害のある札幌市内だとこんなに綺麗には写せないですね。大気の透明度と撮影技術がうまくかみ合った成果です。

　
　ギャラッド彗星とM92の間隔は約0.7度。地球から見た感じではかなり近づいているように見えますが、実際はM92のほうがかなり遠方です。
　地球とギャラッド彗星までの距離を仮に１ｍｍとすれば、地球とM92の距離は1500ｋｍとなり、実に15億倍も遠方にM92があります。

　2月4日(土）、南天の星空を堪能する海外旅行の打合せを行いました。

　集まったのは、参加確定の柴田さんと私、そして参加検討中の林さんの３人です。東区のファミレスで昼食を食べながら3時間ほど話し込みました。


　林さん（左）と柴田さん（右）。２人とも写真撮影のベテランです。
　楽しいことを話し合うと満面の笑顔になってしまいます。

　林さんとは初対面でしたが、6月に一緒に行けたらいいですね。


　打合せ終了後、科学館で今年度最後の指導員研修に出席しました。

　今回は、北海道大学の宇宙理学専攻、羽部朝男（はべあさお）教授の講演を一般客と一緒にプラネタリウム内で聴講しました。


　座席は8割ほど埋まりました。（スタッフの了解を得て撮影）

　「宇宙の歴史と未来をさぐる」というテーマで、途中休憩をはさみ2時間の講演でした。

　物理学が苦手で眼視観望が好きな私には難しい内容でしたが、最新の観測や理論により宇宙は加速度膨張している（らしい）ということがわかったことが収穫でした。

　研修終了後、いつものファミレスで歓談。22時半ごろに店を出ると、月が南西の空に煌々と輝いていました。