天体望遠鏡は、接眼レンズ(接眼鏡、アイピース)を交換することで倍率を変えることができます。

最近、出番が多い望遠鏡です。背景はオリオン座で12月20日に撮影。
白い筒の左側が対物レンズ、右側の黒いのが接眼レンズ。光路の途中にプリズムを入れ覗きやすくしています。
対物レンズは口径60mm焦点距離は480mm、五藤光学の経緯台に載せています。
望遠鏡の倍率は、対物レンズの焦点距離を接眼レンズの焦点距離で割ると求められます。
たとえば上記の望遠鏡に焦点距離20mmの接眼レンズを装着した場合、
480mm ÷ 20mm = 24倍 になります。
私も10本以上の接眼レンズを持っていますが、お気軽観望にはズーム式の接眼レンズが便利なので、最近多用しています。

左がナグラーズームの3mm〜6mm、
右がビクセンズームの8mm〜24mmです。
ビクセンズームは焦点距離を変化させるとピント位置も少し変わるので、厳密にいうとズームではなくバリフォーカルですね。
1枚目の画像の望遠鏡の焦点距離は480mmなので、ビクセンズームを使うと倍率は20倍〜60倍、ナグラーズームだと80倍〜160倍になります。
口径60mmだと、さすがに160倍は過剰倍率になってしまい画像が暗くなってボケてしまいますが、二重星や惑星を詳しく観察したいときなどは4mm120倍程度まで実用倍率となります。