す、すいません、今日もまた余計なこと書いちゃいます。
テーマは「おれの人生って、何!?」。
そこらへんのおじさんなんで、小難しいことは書きません。
でも、最近頓に思ったこと、綴りますね。
「アンタッチャブル」稽古。
最初の本読みこそ調子良かったものの、翌日の立ち稽古からはからっきしダメになってしまいました。
昔、浅利先生に教わりました、芝居とは「居て、語る」ことだ。
ところが、稽古場に立った途端、「居れない」のです。
どう動いていいか、どう喋っていいか、どう聞いたらいいかが分からない。心は右往左往、体は硬直、声は力んで喉に詰まります。
あんなに「正しい発声」を勉強したのに、パバロッティの歌なんかへーきで歌えるのに、まるで、おカマの漁師みたいな声になってしまいました。(どんなんや!)
それが三日も続いたのです。
映画も舞台も何十本も観て準備して臨んだのに、上手な役者の演技術なんか山のように盗んだのに、なーんにも役に立ってない。
もう、がっくりです。
あの日々が蘇りました。
稽古場へ行くのが嫌で嫌で、急行には乗らず各停で出来るだけ遅く稽古場へ着こうとした日々。
登校拒否中年になったあの作品、この作品・・・また、その繰り返し・・・おれって才能無いんだ・・・どうしよう、この先・・・ハローワーク!?
追い討ちをかけるように、決まっていた来年の仕事の頓挫。
もう、お先真っ暗でした。
そんなとき、ひとりの役者の演技を見たのです。
山田さんはおそらく「アンタッチャブル」一、スピード感のある俳優です。
彼が出るだけで稽古場は笑いの渦です。
自由に動き、自由に喋り、自由に黙る、その軽妙さは見ていて本当に小気味いい。
大昔、劇団夢の遊眠社時代の野田秀樹を髣髴させました。
なんてのびのびと芝居するんだろう・・・羨望のまなざしで私は彼を見ていました。
そのときです、ふと気がつきました。彼のテンポ感です。
下手な感情など無視したかのような喋りのスピード。
それでいて、取るべき間はしっかり取っている。
あ・・・
おれって、丁寧に喋りすぎてなかった・・・?
だから失速して、死に間ができて、「居れ」なかったんじゃ!?
だから・・・あ・・・!
翌日の稽古休み、私は一日中部屋にこもって大声を出し、機関銃のように喋りまくりました。
スピードを、「勢い」を取り戻すために。
この数日、稽古場が少し嫌じゃなくなりました。
相変わらず、各駅停車には乗っていますが、それは台本を読むためです。
あと、もう少し、もう少しでジミーがつかめそうな気がします。
次の休みも「虎の穴」に閉じこもります。
ああ・・・頑張ってよかった、そう思えるために。
もう二十年近く綴っている能率手帳、私はどん底のときにこんなクサイこと書いていました。
「おれの人生、結果よりも、逃げずに精一杯のたうちまわり、あがく。これが大事じゃないかい?」
頓挫したと思った来年の仕事、可能性はゼロじゃないらしい。だったら、格好なんかつけずに必死でくらいつこう。
はなからあきらめるな!
「もう、だめだー」って、悲劇に浸る暇があったら、汗かいて、動いて、喋って、「勢い」を取り戻そう。
人生の意義は結果じゃなくて、「汗だくの途中課程」です!
「『猫の穴』、閉じこもってくだせえ!
おらたち、相手役やりますだ!」
ああ、またクサイこと書いちゃった。
セリフ覚えよーっと!
http://star.ap.teacup.com/harupapa/1317.html#comment

13