名古屋から帰ってきて、入れ違いでかみさんが義母と一緒に旅行に出ました。
おじさんは疲れていたらしくなかなか外へ出て行く気になりません
ですからこの三日間、しゃべった相手は差し入れをしてくれたご近所の方と、宅急便のおにいちゃんと、猫たちだけです(笑)。
ただ、声だけは出していました。
発声練習と、以前やったラジオドラマのある役を勉強し始めたのです。
「ある役」、それは尊敬する平幹二郎さんが演った役です。
台本には私のところよりも平さんの台詞にいっぱい書き込みがしてあります。
スタジオで平さんから盗んだ演技メモです。
「すとんとお腹に落として」、「いらいらして言葉がなかなか出てこない」、「いたずらっぽく」、「甘えから急に脅して」・・・などなど、いっぱい書きなぐってありました。
思い起こせば確かに、この名優は色々な声を使い分けておられました。
字面の奥の感情の動きを実に深く読み取っておられたのです。
早速、自分もその書き込みどおり演ってみたところ・・・
意気込みと現実はなかなか一致しないものですねぇ(苦笑)。
気恥ずかしくなるほど上滑りになってしまいます。
で、ついつい「答え」が聞きたくなって、アレに手が伸びそうです。
実は、なぜラジオドラマを教材に選んだかと言うと、それを録音したCDを持っているからなのです。
しばらく自分で演技プランを立て、喋ってみて、最後に大先輩の演技を聞こうという魂胆です。
「演技は盗むもの」と言いますからね。
うまく盗めたあかつきにはCD相手に「ひとり芝居」をやってみようと今から手ぐすね引いて待っています。
観客は言わずと知れた猫たち。
ま・・・
間違いなく寝ちゃうだろうけどね(笑)。
あ・・・
この三日間、しゃべったひとがもうひとりいました。
今度、新しく歌を教えてくれることになった先生です。
安崎先生は本業の俳優が忙しそうですから、あまり無理を言ってもいけません。
この先生は私とかつてある舞台で共演したことがあり、今は教え専門で活躍されている実力派です。
私と同い年ですから気心は知れており、色々、遠慮なくアドバイスしてくれるでしょう。
本当は「ゲーム・・・」の休演日にレッスンを受けるはずでしたが、先生のスケジュールが合わず、ようやく来週、実現の運びとなったのです。
「練習曲には何がいい?」
先生に聞きました。
メールで私の「カルテ」は送っておりました。
私の「症状」にあう「処方箋」とは?
「うん、考えたんだけど、“カフェ・ソング”とか“ホワイ・ゴッド・ホワイ?”がいいんじゃないかな」
との答です。
なるほど・・・
電話を切って、早速、“ホワイ・ゴッド・ホワイ?”を歌ってみました。
いい歌ですね・・・
おっと、感心しとったらあかんがな!
確かに、この歌と“カフェ・ソング”をマスターすれば、かなり有効な処方箋になりそうです。
“カフェ・ソング”は英語の譜面しか持ってないものですから、当座、英語でお稽古しておきましょう。
なんだか、ワクワクしてきました。
来週のレッスン日がすごく楽しみです!
ひとりじゃなんにもできませんが、みんなの力を借り、わたしは元気に勉強を続けています。
今の踏ん張りをいつか誇れる日がくるでしょう。
みなさまのご声援、これは私にとって最大の処方箋です。
今後とも、どうぞ、よろしくお願いいたします!!
「ひとり芝居って・・・メシ付きかにゃあ?」


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