クルミ割り人形、無事終了。
稽古場で一度もうまくいったことないとこがバッチリだったり、一度も間違えたことないとこをヘタったり・・・
色々あるよね。
ま、マジックは拍手もきたし、観た人が「魔術師みたいな不気味な感じが良かった」と言ってくれたんだから、良しとしましょ!
とにもかくにもバレェが踊れて嬉しかった!
葉っぱちゃん、大宮くん、楽しかったよ、ありがとう!!
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終演後寄ったエスニック料理店。
味も素晴らしかったが、秀逸だったのがギャルソンだ!
ギャルソンとはフランス語で、boyのこと。
料理の注文を取って配膳するまでは同じだが、ウエィターとは似て非なるもの。ギャルソンは料理は作れなくても作り方は知っている。
この店で出会ったギャルソン、その知識の豊富さといったら半端なかった。
この味付けはなあに?と、聞けば、即座に香辛料の種類から配合に至るまでよどみなく解説してくれる。
ナンプラーに蜂蜜を入れるとは・・・目からウロコだった!
接客も実に丁寧、迅速、かゆいところに手が届くその気配り。
かつて、恵比寿のイタリアレストランでも素晴らしいギャルソンに私は出会ったことがある。
野菜とモツの塩味煮込みが絶品で、どうやって作るのか聞くと、ニコリと笑い彼は言った。
「お客様、私もこの料理を食べて、ここで働くことを決めたんです」
その後、彼は秘密の隠し味まで教えてくれた。
二つの店は常に大盛況、さもありなん。
三谷幸喜さんの「王様のレストラン」にこんな台詞がある。
「一流のレストランとは、一流のシェフ、一流のソムリエ、一流のパティシエ、そして、一流のギャルソンが創るのです」
私が出会った二人のギャルソン、仕事を愛し、誇りを持ち、とことん勉強している。これぞプロ!
麺の茹で加減ひとつで不機嫌になる瞬間湯沸かし器のおっちゃんが、最後の最後まで満面の笑みだった!
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さあ、今日はドロッセルマイヤーからトップハムハット卿へ。
来月三日中野ゼロホールでの本番、それに向けて思い出し稽古だ。
「トーマス」は間に「ラブレター」、「ピノキオ」を挟み、七月、八月、九月に名古屋、大阪、岡山へ行く。
この数か月、「ダウントンアビー」「エレメンタリー〜ホームズ in NY」等でイギリス人の価値観、シニカルな物言い等々、あれこれ観察してきた。
マジシャンから冷めた皮肉屋に変身だ!
あのギャルソンに負けぬよう、おっちゃんも笑顔仕掛け人目指すぜ!!


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