世の中、殺伐としたニュースがいっぱい流れています。
殺人事件や詐欺は後を堪えません。
人は何故、悪に手を染めるんでしょう。
快楽?追い詰められて?
その動機、過程をリアルに、緻密に描いたドラマが「ブレイキング・バッド」です。
主人公のウォルターはごく普通の、どちらかといえばさえないおじさん。妻と息子、ローンがあと15年残っている家を持ち、つましい幸せを享受する高校の化学教師です。
ところがある日、ガンに侵され余命わずかだということを知り、家族に財産を残そうと、自分の専門知識を使って完璧なドラッグを創ります。
ここからは彼は崩壊への道を歩んでいくのです。
ウォルターを演じるブライアン・クランストンがすさまじい。
ごくごく普通の顔から、プツンと小さな音を立てて切れる。
この小さなプツンが鳥肌ものなのです。
まさにブレイキング・バッド、「悪に手を染める」音なのです。
テレビのアカデミー賞と言われるエミー賞、主演男優賞を四度獲得し、あのアンソニー・ホプキンスをして「生涯見た中で最高の演技」と言わしめたほどです。
役者って凄い職業なんだねぇ・・・
他人様の人生をここまでどっぷり生きるんですから。
足元にも及ばないけど、自分もソールの人生を丁寧に生きようと思ったのであります。


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