音楽劇「アンタッチャブル」稽古もかなり大詰めに来ています。
真島さんの振付でミュージカルナンバーも固まりつつあり、明るく楽しい作品になりそう。
私は久しぶりに歌もダンスもなく、芝居一本やり、とてもいいチャンスだと思っております。
ジミーは本当に魅力的なキャラで、とりわけここ数日、声を抑えてからは逆に心が広がったような気がします。
セリフを吐くための「動機」、これをしっかり作らなくては言葉は上滑りになりますよね。
そして、その動機を生かす技術的には四季で学んだ母音法がここぞというところで役立っています。
共演者の元四季メンバー、栗ちゃんや光枝さんとも喋るのですが、どうしてもこのセリフは立てたいというとき、本当にいいメソッドですねぇ・・・!
浅利先生によく言われた「フンイキでやるな」と言う意味がとても良く分かる毎日です。
そうは言っても、芝居は理論じゃありませんから、公式どおりに行けば苦労はありません。稽古場って言うのは家で作ってきたプランをぶち壊される場だと言っても過言ではないでしょう。
なかなか思い通りにはいきません。
人間ですからね、集中を欠いたり、邪念が出てきたりするもんです。
昨日の私がそうでした。
もう、よこしまな心でいっぱい!(笑)
まだ、どこかで、ウケを狙っているんです。
ホント、いやらしいですねぇ・・・
でも、今までと違うのは、はずしても楽しいということです。
とりあえず準備はしてきているから、「原因」は分かります。
相手役はこう来ると思ってたら、ああ来ちゃったとか、あるいは、演出家の意向から外れてたり、その時は「じゃあ、こうしよう」と、微調整ができるのです。
なんだか、それが楽しいです。
一番嬉しいのは心がスムーズに流れてセリフを吐けたときです。
気持ちいいですよ。
ただ、大きな問題はそれに結果も伴うかどうかです。(笑)
こっちが良かったなぁ!って思っても、客が悪かったなぁ!って、思ったらおしまいですものね。
逆に、心が流れてなくても、意外に悪くなかったりもする。
稽古したセリフを録音していて、後で聞いたら、そんなことを発見しました。
小心者の私に、以前、亜門さんが「ぜーんぜん大丈夫、考えすぎ!」と言ってくれたこと思い出します。
どうせ落ち込むなら、正しく落ち込まなくちゃね。
周りを見ていると、山田さんも岩淵くんも、滑ったって全然平気で次に進んでる。あの二人にはいつも刺激を受けています。
過信は禁物だけど、自信は持っていなくちゃね。
面白いです、芝居って!
色々、しんどいことも続いてるけど、たまにはいいこともなくっちゃ。
さあ、今日もしっかり準備して、稽古場に臨みましょう!
理論VS邪念

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