昨日、二幕が終わりました。
ということは全幕終わったということです。
無論これから頭に戻り、微調整を加えていくわけですが、出演しながら見ていって、本当に面白い作品だと思います。
やはりミステリーですから、骨格となるサスペンスを巧妙な山田演出が全編に散りばめており、それをリーバイさんの美しい音楽が支えているわけですから、面白くないわけがありません。
昨日、女中頭のダンバース夫人がヒロイン「わたし」を追い詰めるシーンを初めてみたのですが、狂気の目のシルビアがドキドキするほど美しい音楽に後押しされ、とても妖しく恐ろしかったです。
ビアは持ち前の声量といい、まさに適役だと思います。
ダンバース夫人が時折り垣間見せるあの「スイスのうなじ」(ビアはスイスと日本のハーフ)が凛としていて、実に怖いのです。
それを本人に言うと、「あ、そ!?」と、おどけた顔を見せ、普段のお茶目なシルビアに戻ります。
稽古の合間にふたりでダンバース夫人のおどろおどろしいナンバーを「ライザ・ミネリのキャバレー風」にして遊んでいたら、まわりのみんなは笑いころげていました。
「ビア、芝居って作り上げるのにはこんなに時間がかかるのに、こわすのって本当に簡単だよな」
「ほんと、あはははは!」
と、大笑いしました。
しかし、ふたりとも出番になるとしっかりダンバース夫人とベンに戻るのです。
役者って本当にへんな職業ですよね。
さて、課題のミックスボイスですが、どうやら小さな光が見えてきました。
ちあきさんレッスンと佐山さんレッスンをブレンドして個人稽古を続けていくうちに、今まで出したことのないような声が、ひょいと顔を覗かせました。
自分でも良く分かるのです、初めて当たる声の響き場所が。
のどのうんと高い場所の、そのまた上に当てると、細くて、でも、しっかり芯のある声が出せるのです。
まだ、ときとして「スカ」はありますが、更に稽古を重ねていけば、イチロー並の打率で(あほか!)出せるのではないでしょうか。
皆様に、はるパパの未体験ボイスをお聞かせできるよう、今後も研鑽を重ねて生きます!
今回、痛感したのは「他人にみてもらうレッスン」の重要性です。「自主レッスン」は何度もやってきましたが、所詮「自己流」は自分だけに都合の良い、客には通用しない結果を導くのですね。
一度、とあるオーディションを受けるのに誰かに見てもらおうかと迷ったのですが、生来の怠け癖で「ま、なんとかなるだろ」と思ったら、しっかり落ちました。
「佐山さん、ちあきさん、國井さん」お三方で合計三時間のレッスンは、三年分ぐらいの価値があります。
決断してよかったです、本当に。
先日、稽古場からの帰り、偶然、佐山さんに会いました。
向こう(「トゥーランドット」)が一日だけ、私たちと同じ稽古場でオケ合わせをやるのだそうです。
「どうだい、はるちゃん、調子は?」
耳からウォークマンのイアホンを外しながら佐山さんが聞きます。私は頭を地面にこすり付けんばかりにお礼を言ったのでした。
「先生のおかげです!」
今後も、折にふれて「先生つきレッスン」を続けていこうと思います。
よく言われることですが「一生、勉強」ですものね。
それには客観的に見てくる人が絶対必要です。
できないときはきついけど、いったん光が見えてくると、本当に楽しいですよね、勉強って!
がんばって、楽しみます!!
ついに出た「クリスマス・ローズ禁止令」(あほか・・・!)
そんな時に限って、近所のドラッグ・ストア花売り場で見つけた一品。
つい躊躇したばっかりに、翌日行ったら売れていた。
自分が惹かれた花は他人にも魅力があるんだよねぇ。
ああ・・・あの時、迷わずにいれば・・・
もし、どなたか、こんな花を見かけたらご一報ください!
花びらではなく「がく」の片鱗が見えるグリーンの掘り出し物。
赤いピコティ(縁取り)とべイン(血管のような模様)が実に美しいダブル(八重咲き)・・・!
夢にまで見ちゃう、
ああ・・・あの時、決断していれば・・・(あほか)!

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