♪一番星、見ーつけたー
子供の頃歌った童謡です。
そんな無邪気さがおじさんになった今、
♪一番花、見ーつけたー!
に変わりました。
クリローは一斉に花咲くことはなく、一個ずつ順番に咲いていきます。
季節やものによっては二番花が一ヶ月遅れなんてこともあります。
さて、この一番花、実はかなりのクセモノなのです。
そう、長男というがえてしてわがままなように(って、おれか・・・)、一番花は乱れるものなのです。
写真は去年の一月「エリザベート」大阪公演のとき、宝塚の陽春園さんで購入したグレープ・グリーン・バイカラーです。
この子は素直な良い子で、一番花も、二番も、三番も変わらず美しい花を咲かせてくれました。
この子には「高杉種苗・デュメトラムDD交配」というラベルが付いています。
なんだか訳の分からん暗号みたいですが、バッグで言えば「エルメス・バーキン25・ オーストリッチ・ ヴィオリーヌ 」みたいな、マニア垂涎のブランドなのです。
まだ花も咲いてい苗なのに、「げっ!、7350円もしやがる!!」というシロモノでしたが、閉店セールで半額でしたので、ほいほい買ったやつです。(笑)
下が一番花で、上に見えるのが二番花です。
長男は花びらが冗長して、精悍さに欠けます。
次男以降に期待という典型であります。
以前紹介した新潟アンテナショップで買った一番花も、
二番以降はこんなにシックになってくれました。
この子も一番は乱れ気味ですが、二番以降に持ち直すでしょう。
さて、この逆のケースもあります。
長女の出来は良いが次女が今ひとつと言うケースです。
(「なんで女やねん!」「すんまへん、長男ばっかり悪く言うと、なんや胸が痛むもんでっさかい・・・」)
この子は「アシュウッドナーセリー・ブルーブラック・DD」という(これまた訳の分からん暗号ですが)、クリローおじさん垂涎のブランドで、女の子にしてみれば「ルイヴィトン・モノグラム・ヴェルニGM」みたいな、それこそ超高嶺の花なのです。
しかし、この二番花はシングル(一重咲き)になってしまいました。
ヴィトンがランドセルになったのです。
(なんやそれ!)
うーん、サボったらあきまへんなぁ。
(何をサボんねん!)
さて、季節がずれて変化するケースもクリローにはままあります。
この花を見てください。
グリーンはグリーンですが、去年は何の変哲もない、私に「レタス・ダブル」というあだ名を付けられた野菜みたいな花でした。
セイユーの二階で売ってるヒョウ柄のばばシャツみたいなもんです。
しかし、この子が今年は!
なんということでしょう、あざやかな赤のピコティ(花弁の縁取り)を付けたではありませんか!
セイユーからアバクロに一足飛びです。
さて、長々と私、いったい何を言いたいのでしょう。
そう、「人も変化する」と言うことです。
サボったら落ちるし、がんばったら上がれるのです。
昨日、ワインを飲みながら、本番を録音した「ミュージック・オブ・ザ・ナイト」を聞いておりました。
恥ずかしながら、酔った勢いでこんなことを思ったのです。
「悪くないやん・・・」
今から40年近く前、高校3年のとき、三者面談で私は担任の先生に「志望校はどこだ」と聞かれました。
語学の好きだった私は「上智大学外国語学部」と答えました。
しかし、当時、成績は中の下だったもので、先生には一刀両断にされました。
「何年浪人しようが、君には絶対無理だ。もっとレベルを下げなさい!」
隣でおふくろにはオイオイ泣かれ、私はとてつもなく大きな(あれが多分人生初の)挫折を味わったのです。
目の前が真っ暗になり、泣きそうなのはこっちでした。
悔しくて悔しくて・・・
しかし、その夏休み、死ぬほど勉強して、現役で受かりました。
人生、成せば成るもんです。
さあ、この一番花、形はちょっと乱れていますが、既にこの魅力・・・
一体どう変わっていくのでしょう!?


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