とにかく納得できない。
PC98版JX-WORD「太郎」の時代から日本語ワープロの開発競争やWindows時代の「状況依存型ヘルプ」の統一普及に参加してきた者として、また「一太郎」に敗れ去った無数のソフトハウス関係者の一人として、松下電器の特許内容/松下電器の訴訟内容/東京地裁高部真規子裁判長の判決 すべてについて抗議したい。(とここに書くぐらいのことしかできないが)
高部真規子裁判長は「特許」の精神とソフトウェア技術、そして日本のソフトハウスベンチャービジネスの歴史と実態を猛勉強すべし。
松下電器はいつから欧米のガキの真似をするようになった? 幸之助さんの顔を思い浮かべてもう一度よく考えろ。
そしてマイクロソフトは「状況依存型ヘルプ」をOSでサポートしてきた責任のもとに、今後状況依存型ヘルプを捨てるのか続けるのかをすべての関係者に対して態度表明すべきだ。それも判決が確定する前にだぞ。
今回の控訴にあたって (ジャストシステムHPから抜粋)
本日2月8日、弊社は第一審の判決を不服として控訴いたしました。本件は特許侵害に当たらないと考えております。
そもそも発明の精神は、産業の発達に寄与することを本来の目的としているものであって、発明そのものの権利を乱用することによって技術の発展を阻害するものであってはならないと考えております(特許法第1条には『発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もつて産業の発達に寄与することを目的とする』と記述されています)。
本件は、その精神から逸脱して、産業の発達に寄与しない訴訟だと考えております。
また、私たちは、数百万を超えるお客様の利便性を考慮し、ユーザーインターフェースにかかる改善や改良をおこなっております。特定の範囲で認められた権利は拡大して適用されるべきではないと考えております。
私どもジャストシステムは、1979年に徳島で創業した会社です。
創業以来、25年間お客様のために新しい技術の可能性を信じてソフトウェアの研究開発を進めてまいりました。
例えば、ひらがなを漢字に変換する時に、何の疑いもなくスペースキーを押していると思います。これは1983年(昭和58年)に弊社がJS-WORDで最初に考えた仕組みです。当時、ソフトウェアの特許権が認められていなかったために権利化はしませんでした(※ソフトウェア特許は特許法の規定上2002年に初めて認められました)。
今後も私たちは、特許法の精神を尊び、社会の発展に寄与する新しい技術をご提案してまいりたいと考えております。

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