のろけ気味の話で恐縮だけど、我家でちょっとした・・・でも子供達にとってはちょっぴり刺激的な実験の遂行中だ。
19歳の娘に「パパが単身赴任であんまり帰らないのに夫婦って言えるの?」と言われたことがある。
カミさんとは16歳からのお付き合いなので娘に心配されるような問題はない(と信じている)のだが、永年の信頼関係に頼りきってることは確か。娘に改めて言われると結構ムッとする。そこへ単身赴任延長の決定。
現状で家庭には大した問題も不安もないのだが、単身赴任が長くなると知らぬ間に何かを忘れてしまうことがあるかもしれない。これを機に父と母が変らずラブラブであることをことを強くアピールし、いろんな面で心機一転を図ることにした。
作戦1 ラブレター
カミさんに30年ぶりに切々とラブレターを書く。
以後は運を天に任せ、カミさんの判断と行動に任せる。
危険なカケだが自信はあったりする。
作戦2 親子別居実験
私の単身赴任先を利用して、親と子供達が1週間だけ別れて暮らしてみる。
夫婦は赴任先で二人で暮らし、子供達は東京で暮らす。ただそれだけのことだが、夫婦、親子、姉弟、といった関係がそれぞれ新しい感覚にリファインされるような期待もちょっと感じたりする。逆効果の不安は感じない。
そして結果が良好なら、またやってみる。
一見簡単なようだが、法事や帰省などの理由もなしにいざ改めてやってみようとするとかなり難しいし周到な準備も必要だ。お互いの信頼関係に自信がないとなかなか実行できないものだ。
作戦はうまくいった。現在は作戦2の遂行中である。
カミさんが子供達に「あんたたちほっといて行ってくるからね」と宣言。理由は「パパが一人ぼっちで寂しがってるから」らしい。これにはかなりテレてしまった。
このプランを話したときに何故か娘が目を輝かせて「大丈夫。心配しないで行ってきて!」と即座に賛成したという。両親が留守になるのが嬉しいのでも、弟と二人っきりが嬉しいのでも、カレシを連れ込もうというのでもなさそうだ。どうやら両親が一緒に暮らすことが嬉しいらしい。娘の心配にはおよばないのだが、まぁ、心理的なきっかけを作ってくれたことに感謝している。家族とはいえ、たまには愛情表現してみることも潤いになると痛感。
姉弟にとっても大切な時間になるかもしれない。仲がいいのなら親密に何時間でも話せる機会があってもいい。今しかできない話、親はもちろん恋人や親友にも話せない話、いろんな内緒話をすればいい。
思春期の姉弟(兄妹)は同性の兄弟・姉妹とも違って独特な関係だと思う。仲がいいほど微妙だったりする。もう羽交い締めにしたりくすぐりあったりなんてできないから喧嘩らしい喧嘩はほとんど不可能だし、普通に好きでもテレまくって好きとも言えない。そしてもし仲が悪いとすれば、なおさら今が(もしかしたら最後の)大切な時間のはずだ。
そして親離れだけじゃなく、親にとっても子離れ意識をシミュレートするときでもある。
今日で5日目。
カミさんは休養になっているようで凄く体調がいいらしい。
驚いたことに、朝いつも母親に起こされている息子が姉を起こしたり朝食を作っているらしい。息子が意外な自立性を発揮したことに、カミさんがやや寂しさを感じている気配。
姉は姉で、夕食にいままで作ったことがないはずの料理を作っているらしく、私は感涙ものだがカミさんは戻った後の後片付けを心配している。
そして私は帰巣本能を取り戻し、すべて順調・・・仕事以外は(-_-;)
作戦終了後の戦果確認が楽しみでもあり、ちょと怖い。
ちなみに、このプランのままだと特定家族との親密度が非常に高くなり、ネットや趣味に接しにくい(忘れてしまっている)という事実も判明した。だけど1週間という時限単位で自分の時間を家族に捧げてみることは、それはそれで新鮮で充実したもの。次のステップでは趣味バランスとの調整が必要かもしれない。

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