観終わった後、幸せになる展覧会でした
作品は、昨年の東京都現代美術館や1992年の近代美術館の時と比べたら代表作は多いとは言えないでしょう
でも、今までノグチの展覧会は何度も観てきていますが、あまり好きではなった作品も、こんなにキレイだったのか、こんな素敵だったのか、と新しい発見に喜びました
印象的なだったのは、影の美しさです
真っ白の壁に、彫刻の影がクッキリと浮かび上がります ゆったりと配置してあるので、作品の影も後ろにゆったり見えました 観る方向変えると影の形が変わります あっちからはどう見えるのだろう?と、ドキドキしながら動き回りました
展示ケースのガラスの影までキレイでした 計算してのことだろうかと考えました
この企画は、照明の使い方がとても上手で、作品が素敵に見えました 彫刻は立体なので、絵画と比べて光の加減で作品の魅力が大きく違います こういう扱われ方した作品は幸せです
会場は空いていて展示屋に私一人
部屋の真ん中からグルリと見回し、こっちの作品を観たりあっちの作品を見たり、といろいろな方向から楽しみました 彫刻は四方八方から見たいので、人が邪魔にならないでどの作品も同時にみえるのは、凄く贅沢でした
マーサ・グラハムの部屋は、ホールから見える大きな入り口が額縁のようで「見事な抽象画」に見えました 真っ白の壁に、作品の赤や緑、モビールのような線 そして、影の黒・・ 影は、リズムも生んでいました
こういう舞台装置の中でマーサグラハムが踊り、またそこに動きと影が加わたらどんな感じになるのかと想像しました 大きな写真がありましたが、映像が観たかったなと思いました
作品は、年代順ではなく4つのテーマに分けられて、分かりやすいと感じです 観終わった後に大きな満足感が残りました
この展示を観ていると、企画者はイサム・ノグチの作品が大好きだと分かります そして、素敵に見せる方法を知っていました ここは、学芸員の質がいいのかイサム・ノグチの理解者がいるのか考えました
今回もうひとつ嬉しかったのは、彼のビデオでした 彼が、作品への思いを語ります
作品の制作風景があり、アトリエや今まで知なかった作品もいろいろ出て来ました 作家が「自分の言葉で、自分の声で、制作への思いを伝えてくれる」このビデオは、これを観られただけでも来た甲斐があったと思いました
でも、字幕がとても見ずらく観ることに集中できないので、あれはどうにかしてほしいものです
DVDがミュージアムショップにあったので買いました ただ、声が仲代達矢の日本語吹き替えになっていたのが残念です
この美術館は、一年前までの企画展の入場券を持参するとリピター割引になり、団体料金で観られます みなとみらい線の一日乗車券を見せても安くなるとあったので、Wでは割引ないですよね?と確かめてしましました(笑)
「レストラン」記事もあわせてどうぞ
HPに個々の作品についても触れた記事をup予定です

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