失敗学を提唱されているJST(科学技術振興機構)の
畑村洋太郎氏は「
失敗まんだら」によって失敗事例のデータベース化を図っておられる。例えば「うっかりしていて」(原因)、「スイッチを切り忘れたら」(行動)、「火事になった」(結果)という失敗を考えると良いでしょう。またコンピューターであれば入力>システム>出力の関係が
原因>行動>結果の三拍子となるという訳です。
この「失敗まんだら」は更に原因まんだら・行動まんだら・結果まんだらの三階層に分けられて表現されています。一口に
マンダラ(曼陀羅・曼荼羅)といっても畑村氏の場合は「金剛界曼陀羅」の方ではなく「胎蔵界曼陀羅」からイメージされたようです。
JST(科学技術振興機構)畑村洋太郎「失敗まんだら」についてはこちらをご覧ください。
余談ですが、
渡辺茂先生(元東京科学技術大学学長)のお好きだったのも胎蔵界曼陀羅でしたので、東京大学系は理を意味する胎蔵界の方がお好きのようです。それに対して京都大学系は智を意味する金剛界の方を好むようです。密教では北に向かって東側に胎蔵界曼陀羅を、西側に金剛界曼陀羅を置くのが決まりですから、地理的に言っても東の東大が胎蔵界で、西の京大が金剛界で合っているのかもしれませんね。
ちなみに東京の街並みは江戸城(皇居)を中心に円形に拡散していますが、京都の街並みは四角く条理になっています。都市構造から見ても東京は胎蔵界を、京都は金剛界をイメージしたものになっているのは興味深いですね。
平安京の都市構造についてはこちらをご覧ください。

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