2009/5/15
校庭で休憩中の空知悠斗に詰め寄る風紀委員長神城シツキ。
「誰?」
「風紀委員の神城シツキだ。君が空知悠斗?」
「…そうだけど、俺に何か用。」
「ああ。風紀委員の中で君が一番問題児であると票が集まった。だから今回は警告を言いに来たんだ。」
「警告つったって、俺別に悪いことはしてないぞ。どこをどうとって悪いって事になってるんだ。」
シツキは会議の内容を空知に伝えた。
すると空知は半分聞き流したような表情で答える。
「それは過去の俺の話だろ。今の俺はそうじゃないんだ、もっと現在(いま)を見て俺を見てくれ。」
「過去? どのみち過ぎたことは過去の事かもしれない。だが全てお前のことなんだ。これだけはハッキリしている。いいな、警告はした。次は口じゃない、能力によって罰を与えるから覚悟しろ。」
シツキは念を入れて警告し退場した。
シツキが去ってから、空知の近くに同じクラスの椿将史が近寄って行く。
「…怖いな、噂の風紀委員長は。」
「あー…あいつが噂の委員長? 随分セコイ警告だから下っ端かと思ったよ。」
「どうするんだ。目を付けられてしまったようだが。」
「ん、んー……。どうするも何もないけどさ、別にねぇ?」
いつもの空知のようで椿は心配はしなかった。
しかし警告の次に来るのがどんなものか、空知は興味があった。
SAクラスにて。
「いいんちょー、おかえりなっさーい。」
ハメを外した素っ頓狂な声で出迎えたのは遠野千草だ。隣にはミストもいる。
「あれ、ランジェは?」
「ランジェは今職員室に呼ばれているので暫く帰ってこないかと。」
「まぁ…クラスの委員長だからね彼女は。」
ランジェはSAクラス推薦された委員長なのである。
配布プリントを取りに職員室へと呼ばれているのだ。
「警告後がおありの雰囲気でしたか?」
「…かなりね。もしかしたらこっちが食わされてる可能性が高いよ。警告がどれだけの通知か、彼らは知らないだろうけど…何か面を食らった感じでね、気分が悪い。」
シツキの最後の発言に敏感に反応したのは兄貴分のシャン・シャオである。
途端に自分の席を立って、シツキを背中から抱きしめる。
「気分が悪い…そうか、これから保健室に…。」
「………だ、大丈夫だよ今は。」
ーースッパーン!!
シャンの背後からハリセンで叩くのは勿論アール。
ボケと突っ込みの関係はSAでも成り立っていた。
こうして放課後と言う、それはそれは活動が一番行われる時間帯がやってきたのである。
部活動見学。
勿論部活をするもの、しないもの。見学して入ろうか迷うものだっている。
風紀委員では時々日に応じて部活動を見学し、不真面目な生徒を取り締まろうというものが行われるのだ。
そもそもやりたいから入部するもので、サボる為に入部するのはいけない事だ。
これらを取り締まるのも風紀の仕事なのだ。
「じゃあ皆、よろしく頼むよ。」
シツキは本日用事があるため、シャンとアール、そしてBクラスのミツキらと一緒に先に帰宅。
ミストもレンリとレンスの送り迎えをしなければならなく、放課後の活動は全面的にパスしているのだ。
ランジェはBクラスのカルーザと大人の時間を作るので結果、遠野だけが部活動の風紀取締りになってしまうのだ。
「よーっし! やりますか。」
今回のターゲットは、運動部よりテニス。
意外に人気のあるテニス部の取り締まりは無くてもいいんじゃないかと思うが、仕事なのでそうも言ってられない。
テニスコートで一生懸命汗を流しながら取り組んでいる生徒を見て、今回は誰も注意しなくてもよさそうだと眺めている遠野を余所に、やはり1人ばかし休憩回数が多い生徒を発見した。
「ちょっとちょっとおねーさん?」
「えっ、あら…私の事?」
遠野が声をかけたのは小倉チサと言う人だった。
「みんな休憩挟んでないのにあなただけさっきから挟みすぎよ。」
「だって歳についてけないんだも〜ん。」
「……だからって休みすぎは良くないの。減点1ね。」
「えええ〜〜〜!」
こうして又1人粛正されるのだった。
某自宅。
「……空架学園、風紀委員か。どの並びも良くは無いがまだまだ時間はかかりそうだ。一先ずは彼らに学園を預けよう。」

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