「オリエント急行やりません?」
と、
トミックスのブースで中の人に聞いてみたのが2007年夏の松屋。
対して
KATOが出すと聞いた日にゃ禿げ上がるほど喜んだ。現在の日本のクオリティでワゴン・リが出てくる。基本設計30年前の現保有車でも美しいのだ(=現物の形が良い)。考えただけでもゾクゾクするではないか。Nゲージやってて本当に良かったと心底思った。
で、TR47履いてステップ切られた日本仕様、オニマニに挟まれたフル編成でクリスマスをちょいと越えて出てきた。試作の写真がサイトに出、発売日が確定した日にゃ仕事なんか手に付かねぇ。ってかどうでもいい(こらこら)。
例によって速報性は全くないが、鼻息荒くコイツらを紹介できることをうれしく思う。そして「興味が無くても買え」と、強引なことを自信を持って言える。細かい褒めそやしは書かぬ。これは「ワゴン・リ」だ。
オリエントエクスプレス’88/N.I.O.E.日本走行仕様
↑東京(広島出発時)
13.オニ23−1

連結器変換用控え車兼ハイビジョンシアター車。
このプロジェクトはフジテレビの記念事業でスポンサーに日立が付いた。ワゴン・リ群も下松に陸揚げし、日立の笠戸工場で改装を行って東京へ向かったのである。その日立が宣伝用に用意したのがこの車である。言うまでもなく20系寝台車オハネフ23の改造で、中にはスクリーンが鎮座していた。今でこそ地デジでバラまかれているハイビジョン映像であるが、当時は圧縮してBS経由ならどうにか……という時代だったのだ。
模型はKATO標準クオリティ。縮尺1/150。台車はビス留め。
12.スタッフ控え車YU型寝台車3909

ベルギーのAteliers Métallurgiques de Nivellesで1949年に製造された。
2人用11室のY形が母体だが、こちらは2人用7室と3人用4室。3人用は車端側に2室ずつで3段ベッド。パリからの外国スタッフ26名はここで寝泊まりした。
以下、ワゴン・リの縮尺は1/160。台車はスナップ
11.荷物車1286

オリエント急行用として製造された荷物車。別項紹介のシンプロンセットと同じタイプ。製造はMetropolitan-Cammell Carriage, Wagon and Finance Companyで1929年。
荷物スペース、ブレーキ室、スタッフ控え室、がオリジナルの装備であるが、この車は発電機に冷蔵庫、食材下ごしらえ用ミニキッチンまで搭載したサービスの要に変身、クルーズ運転の黒子としてN.I.O.E.を陰から支えた。屋根上のブレーキ係用監視ドームは既に無用の長物であったが存置。日本走行では限界に支障するため、小振りのレプリカを作ってすげ替えた。現在はTEAG(Transeurop-Eisenbahn AG)が所有。
10.食堂車3354

日本で食堂車というと編成の真ん中という印象があるが、オリエント急行では元より編成端に配しており、N.I.O.E.はその格式を守っていると言える。これは荷物車に食材を積んでいることと、通り抜けを極力廃するためと考えられる。

製造はEntreprises Industrielles Charentaises で1928年。オリジナルは2人掛けテーブルと4人掛けテーブルが並んでいたが、1956年にフランス政府大統領用とされ、結果大きな会食タイプのテーブルが設けられた。「ヴァチュール・リストランテ・プレジデンシャル」の文字はこれに伴う。なお、このタイプの食堂車は車体サイズの小さいイギリスにも見られる。所有:TEAG。SNCFがリストア中……と、ドイツ語wikiに書いてある気がするが。
9.プルマン車4158

1等座席車サロン・プルマン。プルマンとは元々人名で、この種の豪華座席車を考え出したアメリカ人にちなむ。レストランから食事を届けてもらえるホテルのラウンジ……の列車版と考えてもらえば早い。欧米でプルマンと言えば「とびきりの贅沢」を意味する。
メルセデスベンツにプルマンというグレードが存在するが、そのプルマンはこのプルマンである。製造はEntreprises Industrielles Charentaisesで1929年。コートダジュール急行向けで、弊社に存在するフレッシュ・ドール・プルマンとは別設計。インテリアデザインはルネ・ラリック。
日本走行から帰国後、イントラフルーク社の経営破綻で同社から離れるが、箱根のラリック美術館が買い取り再び来日。中に入ってお茶を飲みながら「プルマン車のひととき」が楽しめる。現在日本国内に存在する唯一現物のワゴン・リ(TEAGの所有車リストにあるんだが……)。
8.バー・サロン4164

プルマン4158と出自は同じ。1944年にバー付きレストランカーに改装、更に1951年、「トラン・ブル」(後述)向けバーサロンになる。アップライトピアノを設置。現所有TEAG
7.Lx寝台車3551

1人用個室10室を備えたワゴン・リ最高位の寝台車Lx10。1929年よりEntreprises Industrielles Charentaisesにて製造。このグループは主として地中海方面へ向かう夜行寝台「トラン・ブル」に使用され、オリエント急行に連結されるようになったのは戦後。3551は恐らく「ローマ急行」用。1943年に全室2人用に改造されLx20となる。
現所有TEAG
6.Lx寝台車3542

3551と同期。詳細な経歴は不明。表記スペイン語及び3541−3547はAl-Andalus向け、よりイベリア半島へ出入りしていたと見られる。Lxは後年多くが定員増加の改造を受けているが、これは定員16人のLx16。車端側3室ずつが2人用。乗り心地の良い中央4室が1人用。
5.Lx寝台車3480

1929年Metropolitan Carriage Wagon and Finance Co Ltd, Saltley Birmingham.詳細経歴不明。ドイツ語表記がある。ロンちゃんこと吉村光夫氏が乗車したのはこれ。Lx16。現所有TEAG
4.Lx寝台車3537

1929年Entreprises Industrielles Charentaises。詳細経歴不明。Lx16。現所有TEAG
3.Lx寝台車3472

1929年Metropolitan Carriage Wagon and Finance Co Ltd。詳細経歴不明。Lx16。現所有TEAG
2.Lx寝台車3487

1929年Metropolitan Carriage Wagon and Finance Co Ltd。詳細経歴不明。ドイツ語表記。Lx16。現所有TEAG
1.マニ50−2236

オニ23と同様の連結器変換用控え車。但しワゴン・リ荷物車1286が食材メインになったので、シーツなどリネン類はこのマニ50で輸送。荷物車本来の役割を発揮した。1/150。台車はスナップ。インテリアはフルフラット。
↓広島
個々写真は追って。ホコリは付くとこのように目立つという参考(?)気にしない。
個体追跡は今後も調べて追記の予定。

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