映画『私はダニエル・ブレイク』  映画関係

[映画紹介]

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舞台は英国中北部の工業都市、ニューカッスル
59歳のダニエル・ブレイクは、
大工の仕事に誇りを持ち、実直に誠実に正直に生きてきた。
最愛の妻を亡くして一人になってからも、
規則正しい暮らしを変えなかった。
ところが突然、心臓病におそわれたダニエルは、
ドクターストップがかかり、
仕事がしたくても仕事をすることができない。
失職したダニエルは国の援助の手続きを進めようとするが、
あまりにもややこしい制度を前に途方に暮れる。
そんな中、ダニエルは二人の子供を持つ
シングルマザーのケイティと出会う。

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ケイティも住む家を追い出されて、この町に流れ着き、
貧困にあえいでいた。
同じ境遇から交流が生まれ、お互いに助け合う中で、
ケイティは、
万引きしたスーパーの警備員の紹介で、
ある職業につくが・・・

冒頭の指導員とのチグハグな問答から始まり、
お役所の手続きは、
支援を求める人のことを考えているとは思えない杓子定規
なにしろ、働けないというダニエルに
就職活動を指示し、
履歴書を配ると、その証拠を出せろという。
おかげで、経歴を見た会社が
採用の通知をして来たにもかかわらず、
働けないから、と断ると、
なら、何故履歴書を配ったんだ、と罵倒される始末。
審判に不服を申し立てると、
パソコンで申請書類を作れと言われる。
大工で、パソコンなど触ったことのないダニエルが
マウスの使い方さえ分からず、悪戦苦闘していると、
見かねた親切な職員が手伝ってくれる。
しかし、上司に見とがめられ、
「そんなことをしてはいけない」と職員が叱られる。
支援を求める人は必死なのに、
職員は立ち話で談笑している。
見切りをつけたダニエルはある行動をとるが・・・

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「ゆりかごから墓場まで」を標榜する英国でも
小役人のお役所仕事は血が通わず、
本当に支援を求める人のためなど考えていない。
何より規則、規則の優先で、
従えない事情のある人はあっさり切り捨てる。
不服手続きには何カ月もかかり、
その間の収入は保証されない。
頭蓋骨の半分を失って
重度の記憶障害と半身麻痺を抱える男性に対し、
「就労可能」と裁定したという例さえある。
疲弊したイギリスは社会保障制度が崩壊しつつあるが、
公務員は安穏として、
規則だけを全うしていればいいのだ。

「フードバンク」という、
食料の寄付によって
貧しい人に食べ物を提供する会の
係の暖かい態度とは対照的だ。
しかし、フードバンクに行ったことで、
子どもたちは学校でいじめにあう。

ケイティが万引きしたスーパーの店長の温情も胸にしみる。
貧しい人々を見ていたからだろう。

映画祭受賞の常連、
イギリスを代表する巨匠ケン・ローチ監督は80歳。

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長編映画監督デビューから50年。
前作「ジミー、野を駆ける伝説」(2014)を最後に
引退を表明していたが、
現在のイギリスや世界中で拡大しつつある
格差や貧困にあえぐ人々を目の当たりにし、
今どうしても伝えたい物語として
引退を撤回してまで制作されたのが
本作「わたしは、ダニエル・ブレイク」。
昨年のカンヌ国際映画祭では、「麦の穂をゆらす風」(2006)に続く
2度目のパルムドール(最高賞)を受賞した。

ケン・ローチ監督は、このように述べる。

「生きるためにもがき苦しむ人々の
普遍的な話を作りたいと思いました。
死に物狂いで助けを求めている人々に
国家がどれほどの関心を持って援助をしているか、
いかに官僚的な手続きを利用しているか。
そこには、明らかな残忍性が見て取れます。
これに対する怒りが、本作を作るモチベーションとなりました」

最後のダニエルの気持ちを伝える手紙が
ずしりと胸に応え、
貧困と支援の関係の中での
人間の尊厳について考えさせてくれる。
何より人としての敬意を求めているのだ。

傷心のケイティをダニエルが、
「君は何も悪くない」
と励ます場面が胸を打つ。

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ダニエルを演ずるのは、
コメディアンとして活動しているデイヴ・ジョーンズ
オーディションで選ばれ、
映画初出演でリアルな演技を見せる。

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ケイティには、デイヴと同じくオーディションで選ばれた、
ヘイリー・スクワイアーズ

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5段階評価の「4」

予告編は↓をクリック。

https://youtu.be/kKtMlA-vvdo

ヒューマントラストシネマ有楽町、
新宿武蔵野館で上映中。

入場料金のうち、
50円が
貧困に苦しむ人々に対して寄付される。

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詳しくは、↓をクリック。

http://danielblake.jp/charity/

タグ: 映画

合気道同期会  身辺雑記

旅行会社「てるみくらぶ」を巡る混乱が広がっている。

3月24日朝、
旅行に出発する直前の利用者に、
次のようなメールが送られて来た。

「発券済みの航空券は
ご利用頂けるかどうか現時点で確認できておりません。
また、ご滞在先のホテル等にてトラブルが生じないことを
確認できておりません」

「既にご購入済みの旅行ツアー代金の返金等につきましては、
日本旅行業協会等関係先と協議の上、
ご連絡させていただきます」

そして、公式サイトに
「3/25(土)は臨時休業とさせていただきます」
と表示され、
会社の入り口には、「臨時休業」の紙が張られ、
同社に電話しても誰も出ない状態になっている。

その後、
トラブルについての説明はないまま。

実際に旅行中の利用者にも影響が出て、
ツイッター上には、
現在旅行先に滞在中と思われるユーザーから

「いまバンコクにいるのだが、
てるみくらぶのこの事件のために、
ホテルを追い出されるし、
航空券も発券されるか未定」
「韓国到着したけど、
ホテルがキャンセルされてた」
「帰りの航空券の予約が確認できない
 →ネットで予約番号を入力しても該当しない
 →帰れるかどうかわからない」

という書き込みも表示されている。

また、別なものでは、
「てるみくらぶを使って
ハイアットに泊まる予定だったみたいなのでさっき
直接ハイアットに行って予約確認したらこれ渡された」
として、下の文書もアップされている。

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おそらく、航空会社やホテルへの支払いが滞ったものと思われ、
このままでは、倒産の危険性がある。

既に旅行を申し込んでいる利用者は、
ツァーが成立しない恐れがあり、
混乱と不安が広がっている。

このニュースを聞いて、
寒気がしたのは、
先月27日から3月4日まで、
てるみくらぶで購入したツァーで、
プーケットに夫婦で旅行したばかりだったからだ。

1カ月のずれで助かったが、
もし、倒産が1カ月早くなっていたら、
旅行の出発当日
「自宅待機して下さい」というメールが来たり、
成田空港で航空券が発券されなかったり、
現地でホテルに泊まれない
などという事態があったかもしれない。

「てるみくらぶ」は、
格安の海外ツアーなどを企画販売する旅行会社で、
ハワイやグアム、韓国などへの超安価なツアーを
インターネットで販売している。

また、新聞の一面広告をしばしば出し、
その思いっきり安い旅行代金が
利用者の旅心を誘っていた。

プーケット旅行も、
11万円以下で、
現地ホテルは星5つの一流、
キャセイ航空はビジネスクラスで、
よくこんな値段で出せるものだと心配したくらい。

どこかで無理がたたって資金繰りが悪化したのだろう。
そういえば、以前から
旅行をキャンセルしたのに、
返金がなかなかこない、
などという評価も寄せられていた。

こういう情報を聞くと、
やはり旅行は信用のある大手に限る、
と思えて来る。


さて、今日は夕方から銀座に出掛けました。
↓は歩行者天国の中央通り。

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京橋近くのこの店で、

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東大合気道部の昭和41年入学同期会

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今回は41年入学の9人に加え、
42年、43年入学の4人も参加。

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こんな料理を食べながら、

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雑談と近況報告。

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なにしろ、1年ぶりですから。

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以前に比べ、病気の話が多くなりました。

○胆嚢炎で、胆嚢を取り除いた方。
 夜10時に寝て、5時起床。
 毎日9qを歩いています。

○30年勤めた大学教授をあと1年で退職予定の方。
 一人息子を大学院に行かせるために奮闘中。
 「かじらせる脛は太い」と。

○奥さんと同じベッドで寝ていたのが、
 ベッドが別になり、
 最後は部屋も別になった方。
 判事をあと1年3カ月で定年の予定。
 奥さんには「無職夫人」はいやだと言われているそうです。

○3年前に定年退職し、家にいて人と付き合わない生活を送る方。
 毎日家の周りを走っているそうです。

○裁判官をやめ、今は弁護士事務所で若手の相談に乗る方。
 奥さんと東海道五十三次を歩く旅を続けており、
 現在四十九次まで達したそうです。

○睡眠時無呼吸症候群で、
 圧力を送るマスクを毎晩装着して寝ている方。
 最近、パーキンソン病の疑いも出て来たとか。

○風邪だと思ったら肺炎だった方。
 熱はなく、低温肺炎だといいます。
 やはり昔に比べ、回復が遅い、と言っていました。

○警視総監経験者の方。
 東大入学前に合気道部と接触。
 というのも、
 駒場寮に入るには部に所属しなければならないからで、
 その時、合気道部員と共に飲んだのが契機だとか。

○1カ月6升の酒を飲む方。
 月のうち10日は飲まないと決め、
 残りの20日に3合ずつ。
 計6升という健全飲酒。

○全然病院に行っていない方。
 大学入学と同時に入った「日本野鳥の会」で、
 入会50年で会費免除の連絡を受けたそうです。

○会社退職後、研究所を造って10年。
 大学の非常勤講師をやり、
 近所で合気道をやり、
 最近、本を出した方。

○61歳で退職し、
 その後、シルバー人材センターで植木の仕事。
 趣味と実益をかねたものと胸を張ります。

○定年から5年。
 2日に1本の映画、
 3日に1冊の読書、
 週に1〜2回のエアロビクス、
 月に1〜2回のミュージカルやコンサート、
 年に3〜4回の海外旅行、
 というライフスタイルを変えない方。

 (これは、私)

その他、昨年亡くなった同期メンバーを悼む思い出話。
来れなくなったメンバーのその後。
そして、入部当時の合宿がつらかった思い出。
(逃走者が出たという話は初めて聞きました。
確かに、最初の仙台合宿は、辛かった。
毎朝、青葉城の階段を登らされ、
足が折れれば、この苦しみから逃れられる、
と思いましたもの。
当時は、「途中で水を飲むな。腹が痛くなるから」
という誤った指導がされており、
稽古の後にようやく飲めたファンタがうまかったこと!
秋合宿には、体も慣れ、
春合宿の頃には、
休憩中に出歩く余裕も出来ました)

等々、
13人のメンバーがいれば、
13人の1年がある。
そして、今年、70歳を迎えるメンバーが大半。
51年前に交わった人生が、
今も生き生きと交流する。
得難い関係だと思いました。

↓は、記念撮影。

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こうして、
楽しかった思い出を胸に、
夜の銀座を後にしました。

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プーケット旅行記Dファンタシー  旅行関係

プーケット3日目の夜は、
「ファンタシー」というテーマパークに出掛けました。

↓はホテルに迎えに来た車。

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いろいろなホテルに寄りながら、
予約客をピックアップしていきます。

途中、見たのが、
タイの宅配便の人たち。

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あるんですね、宅配便。

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↓は東南アジアでおなじみのトラック満載の人。

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すごいですね。

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↓はミニバスに乗った外人客。

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40分ほどで会場に着きました。

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「ファンタジー」(FANTASY)ではなく、
「ファンタ・シー」(FANTA SEA)

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この池には、

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鯉が沢山。

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ここがチケット売り場。
予約票で交換です。

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日本人客が多いようです。

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国籍を聞かれ、
チケットに「ようこそ」と書かれます。
「C32」は、ディナーのテーブル番号、
「P56」は、ショーの座席番号です。
「1」は、帰りのバスのゾーン。
ホテル名も印字されています。

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一番下のシールを服に貼りますが、
すぐはがれてしまいました。

ここが入り口。

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園内のマップ。
敷地は25万坪もあります。

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開園時間は夕方5時30分からという、
夜のテーマパーク。
閉園は11時30分。

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様々なアトラクションがあります。

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ここは、タイガー・ジャングル・アドベンチャー。

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ホワイトタイガーが見られます。

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ここはゲームセンター。

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100バーツ(400円くらい)で3ゲーム。

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買い物も楽しめます。

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象に乗ることも出来ます。

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この建物は、

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レストランです。

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4千人収容出来る、
ものすごく広いレストラン。

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バイキングです。

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飲み物は別料金。

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ウェイトレスが駆け回ります。

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正面にある像。

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表では、水に囲まれて、

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タイ式琴の音色が。

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暗くなると、

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園内は輝きを増します。

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無料のショーも。

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この古代遺跡のような建物が

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「パレス・オブ・エレファント」という劇場。

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夜になると、ライトアップ。

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8時30分開場、

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9時開演。

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会場内はカメラ持ち込み禁止で、
預けさせられます。
係がバッグの中を見、
ポケットも触ろうとします。

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というわけで、
ショーの写真はありません。
↓は公式写真から。

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内容は、タイの歴史と文化を巡るもので、
マジックショーもあります。

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会場は3千席だと書いてありましたが、
もっと多いような気がしました。

↓の金色の席は「ゴールデンシート」といって、
250バーツ(約千円)高い席です。

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100人ほどが舞台に登場し、
象も20頭くらい。
前の象の尻尾を、後ろの象が鼻で持つのが可愛い。

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農村のシーンで、
10羽ほどのニワトリが
上手から下手まで駆け抜けたのにはびっくり。
後ろから追っているわけでもないのに、
ものすごいスピードで走ります。

最後に、沢山の風船が天井から降って来ます。

ショーの動画は、↓をクリック。

https://youtu.be/OqCTggFgZtM

1時間少々でショーは終了。

カメラの引換所に長い列。

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色分けされたチケットで
わりとスムーズに引き換えが行われていました。

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バスは方面別に配置されています。

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なかなかうまくシステム化されたテーマパークでした。


幸福度ランキング  様々な話題

国連と米コロンビア大学が設立した
「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)」と
同大学地球研究所は3月20日、
最新の「世界幸福度報告書2017」を発表した。
これは、2012年に開始され、
今年で5回目となる。

最新の幸福度ランキング上位10カ国は、

1位 ノルウェー
2位 デンマーク
3位 アイスランド
4位 スイス
5位 フィンランド
6位 オランダ
7位 カナダ
8位 ニュージーランド
9位 オーストラリア
10位 スウェーデン

と北欧諸国が上位を占める。

下位10位は、

146位 イエメン
147位 南スーダン
148位 リベリア
149位 ギニア
150位 トーゴ
151位 ルワンダ
152位 シリア
153位 タンザニア
154位 ブルンジ
155位 中央アフリカ共和国

と、アフリカ諸国ばかり。

その他、
14位 米国
16位 ドイツ
19位 英国
26位 シンガポール
31位 フランス
32位 タイ
33位 台湾
そして、
51位に日本がランクアップされている。
韓国は55位、中国は79位
「国民総幸福度」のブータンは97位

全ランキングは、↓。

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私は
「生まれる国は選べないが、
日本に生まれて来て幸福、
しかも、今の時代に生まれて幸福だ」
と感じている人間で、
こんなに便利で豊かな国はないと思っている。
その点から見て、日本が51位?
にわかには信じがたい結果だ。
私が訪問した国で、
ブラジル(22位)、タイ(32位)、
マレーシア(42位)、ウズベキスタン(47位)
より下だとは到底思えない。

ウズベキスタンは、
2011年にアジア開発銀行が公表した資料によると、
1日2ドル未満で暮らす貧困層は1248万人。
国民の40%以上を占めている。
この国より下のはずがない。

では、この調査の幸福度を図る物差しは何か。
世界の155カ国を対象に、

@1人当たりのGDP
A社会的支援
B健康寿命
C人生選択の自由度
D性の平等性
E信頼・裏切りのなさ、たとえば政府や企業の腐敗など

の6項目について点数を付けて、総合結論を下したのだという。
また、それぞれの国はディストピアと名付けられた架空国と比較されている。

項目が偏っていないか?

国民の幸福度を計るなら、
衣食住は重要で、
○物価
○食材の豊富さ
○住居の豊かさ
○交通の整備
更に、
○犯罪発生率
○文化的充実度
○教育程度(識字率)
を加えなければおかしいだろう。

たとえば、第1位のノルウェー。
確かに福祉は充実しているが、
その分税金が高い
個人の所得税は、富裕税を入れると、27〜50%台にもなる。
学費は事実上無料、
医療費も通常の診察費は年間自己負担額を超えると無料、
入院や出産における医療費も事実上全て無料だが、
その分は税金で負担させられているのだ。

ノルウェーは北欧の中でも飛びぬけて物価が高い国で、
首都のオスロは、
「物価が高い国ランキング」(4位)
「家賃が高い都市ランキング」の常連だ。
食料品には15%、
それ以外には25%の付加価値税が課せられる。
日本は5%の消費税が8%になるというだけで、
大騒ぎだというのに。

飲食店でのビールは、1杯約1100〜1900円!
ペットボトルの水の相場は約260〜370円で、
ソーセージ1 本の相場は約380円。
パン1 個の相場が約123〜370円。

イギリスのエコノミスト誌による、
2017年の『ビッグマック指数』で
ノルウェーは2位。(1位はスイス)
日本では3.26ドル(約370円) なのに対して、
ノルウェーはなんと5.67ドル(約643円) だ。

そして、長い冬の生活
早いところでは10月に雪が降り始め、
生活基盤は閉ざされ、
3月末から4月はじめに、ようやく春が来る。
その間、野菜は取れず、
輸入食材に頼る。(高くなるわけだ)
「どこのスーパーでも、どの季節でも、
売っている野菜はいつも一緒」で、
ジャガイモ、ニンジン、タマネギくらいで、
日本のスーパーの豊富な食材は夢のようだ。

治安状況は比較的良好だとはいうが、
置き引き、スリは依然として多数発生している。
特に、オスロ市内や空港、駅、公共交通機関の車内、
ホテルのフロント、レストラン等での被害が多く、
人混みの中ではカバンなど貴重品はしっかりと身につけるなど、
スリや置き引きに対する注意が必要だという。
 
それに対して、日本は食材は豊富だし、
食べ物のうまさでは世界有数。
交通の便はよく、
どこでも自由に行くことが出来る。
演劇はニューヨーク、ロンドンに並ぶ豊富さ、
コンサートも世界中のオーケストラが稼ぎにやってくる。

つまり、
この報告書における「幸福」は偏っており、
欧米の価値観に基づいているため、
欧米が上位に来やすい内容なのだ。


米国の世論調査会社ギャラップ・インターナショナルと
WINによる共同調査で、
「世界幸福度調査」というのも出ているが、
最新の順位は以下のとおり。

1位 フィジー
2位 フィリピン
〃  中国
4位 ベトナム
〃  インドネシア
6位 パナマ
〃  パプアニューギニア
8位 パラグアイ
〃  バングラデシュ
10位 アルゼンチン
〃  メキシコ

中国が2位に入っているだけで、
信憑性にかげりが出るが、
この調査は、
「幸福を感じている人の比率」−「不幸を感じている人の比率」
「純粋幸福度」としてランキングしたもの。
調査対象国は66カ国。

日本を含む「先進7カ国(G7)」のランキングは次のとおり。

25位 日本
29位 カナダ
33位 アメリカ
35位 イギリス
37位 ドイツ
44位 フランス
52位 イタリア

幸せなイメージのある北欧5カ国は次のとおり。

13位 アイスランド
22位 ノルウェー
〃   デンマーク
26位 スウェーデン
52位 フィンランド

中国の場合、国全体での調査ではなく、
都市部に限定されての調査だという。

フィジーの人々が「幸福だ」と感じていることは
素晴らしいことだと思うが、
私は文化的に見て、
うらやましくは思わない。
要するに、「他の国を知らない」だけではないのか。

こういう調査は、
項目の設定によって大きく変化するので、
一喜一憂する必要はない、ということ。
日本の問題は、
国民が「幸福」を感じていない
、という不幸だろう。

前にブログに書いた一文を再録。

日本人は世界一豊かで幸福な国民だが、
問題はそのことを知らないことだ。
知らないから感謝の念もでないし、
感謝がないから、
豊かさを人に分け与えることも発想せず、
その喜びも知らない。
年金問題を取り上げて、国民の貪欲さを刺激したり、
格差社会を取り上げて、国民の嫉妬心を刺激するよりも、
この国が世界のためにどう貢献するかを議論する
国会であったらどんなに良いかと思う。



小説『カズサビーチ』  書籍関係

[書籍紹介]

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ペリーの黒船来航より前に
接触したアメリカ人と
日本の漁民
の物語。

大西洋の鯨が激減してきたため、
日本海が、鯨の入れ食い状態であるという情報を入手した
捕鯨船マンハッタン号の船長、クーパーは、
1843年11月9日に、
米国東部ロングアイランドの捕鯨基地サグハーバーを出港した。

アメリカ大陸を南下し、
ホーン岬を通って太平洋に入り、
1年半かけて日本に近付いていた1845年3月15日、
マンハッタン号の乗組員は、
鳥島に漂流し、救助を求めている、幸宝丸の、
11人の乗組員を発見する。

彼らを救助したマンハッタン号は、
さらにその先で、難波しかけていた千寿丸の、
11人の乗組員を救助した。

クーパーの父親も船長で、
海の事故で亡くなっていたため、
クーパーは、海上で遭難者を発見したら、
ためらうことなく救助するという指針を、
副長と確認していたのだ。

言葉は通じないが、
その食べ方や働きぶりからクーパー達は直ぐに
日本の船員たちを信頼し始める。
アメリカと日本の海の男たちが、言葉の壁を越えて、
友情を深めていく様子は、感動的である。

30人分の食糧しか積んでいないマンハッタン号にとって、
22人の追加乗組員は負担でしかない。
しかし、日本人たちに敬意を払い、
一切、不当な扱いをすることなく、
最後まで共に過ごしたマンハッタン号の乗組員たち。

クーパーは、22人の日本人を、
故郷に帰したいと思うが、
鎖国中の日本には、
近付いただけで砲撃されることはわかっている。
クーパーは、どのようにして、日本人たちを、
日本に帰すことに成功したのか・・・?

「カズサビーチ」というのは、
「上総」、現在の千葉県の海岸のこと。
マンハッタン号が最初に見た日本の国土である。

クーパーは、まず2人を房総に降ろし、
続いて2人を追加し、
江戸への通報をさせる。
知らせを受けた幕閣たちは
さんざん協議し、
老中首座、阿部正弘の裁決で、
浦賀にて遭難者の受け入れすることに決する。
(それまでの遭難者の受け渡しは長崎と決まっていた)
食糧の不足にもかかわらず、
日本の漁民を助けてくれたマンハッタン号に対して、
幕府側も、最大限の感謝の意を表し、
特別の措置として、浦賀への入港が許可されたのだ。
ただし、マンハッタン号に自走は許さず、
周辺から集めた小舟300艘で曳航する。

ペリーが黒船でやって来て、浦賀に入ったのが、1853年。
それより8年も前に、アメリカの捕鯨船が浦賀にやって来た、
というのは、この小説で初めて知った。
その前に、ジョン万次郎が遭難して
アメリカの捕鯨船ジョン・ハウランド号に救出されたのが、1841年。
その後万次郎はハワイを経由して
アメリカ本土を訪れるが、
鎖国時代の日本にとって、
外国との接触が長崎の出島以外に
漁民、しかも漂流民によってなされていたことは興味深い。
その上、寝食を共にし、
片言ながら会話を交わし、
文化交流もしている。

この小説でも、
日本側の乗組員が、少しでも食糧の足しにするために、
小舟を降ろしてもらい、魚を釣って、刺身を食卓に出し、
遭難船から運び込んだ醤油をつけて食べる場面がある。
生の魚を食べたことのなかったマンハッタン号の乗組員たちが、
最初は手を付けようとしなかったのに、
一人が食べ、その美味しさに驚きを表すと、
次々と、他の者たちも食べ始め、
さらに、日本酒と一緒に食する。
また、釣ったサバを干物にしたり、
アジをソテーにしたりと、
日本ならではの魚の食べ方を教えたりもしていた。
マンハッタン号の乗組員の中の重要人物として、
給仕係の黒人コンサーが置かれているのも納得できる。

幕府はマンハッタン号に対して水と燃料と食糧を提供する。
その詳細も書かれているが、
米20俵、麦20俵、サツマイモ13俵などと共に、
50羽のニワトリが提供されたのは興味深い。
これにより、マンハッタン号の乗組員は、
毎日新鮮な卵を食することが出来るようになる。
実は、出航時、雌鶏を5羽購入したが、
メスとは真っ赤な嘘だったと、翌日には判明していたのである。
このように、幕府側の対応は、
大変手厚く、大人の対応だったのである。

マンハッタン号からクーパーが日本の畑で働く人々の姿を
望遠鏡で見る場面もてき印象的だ。
緑豊かな国土、手入れされた田畑、
農民たちが朝早くから起きて野良仕事をする様を見て、
クーパーはあなどれない国だと認識する。
そのことを、こう書く。

勤勉な国は強い。

物語は、
出来事の5年後、
このマンハッタン号のクーパー船長を、
ペリーの右腕の富豪C・デラノが訪ね、
その経験談を聞く、
という形で進む。
つまり、鎖国政策にあった日本の門戸を開くための交渉の
一材料として、
日本人の気質などの情報を仕入れたのである。
そういう意味で、22人の漂流民と
マンハッタン号30人の乗組員の交流が
ペリー来航で日本の鎖国を開く役割をしたとも読め、
興趣はつきない。

黒船より前に、
浦賀に来航した米国船の話。
いつもながら、この作者の着眼点がいい。
異文化交流という
歴史の大きなテーマが描かれている。





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