
香港版忍者特訓シーンの後に登場する朝鮮人忍者(右)。よく見ると白い靴下に功夫シューズを履いています(笑)。
お待たせしました。韓国版『龍の忍者』こと『黒龍通牒状』の詳細です。まず本編を鑑賞するにあたり一番気になっていた真田広之やファン・ジョンニについてです。最初に言っておきますが残念ながらこの2人は韓国版には出てきません。これだけでも十分衝撃的でしたが、実際映像を観て更に衝撃が走りました。何と真田さんの役は韓国人俳優のパク・ヒジンが演じていたのです。つまり韓国側がパクさんを使って真田さんの出演シーンをわざわざ撮り直しているのです。よく分からないのは顔のアップや表情が見える部分はパクさんが演じているのに、それ以外の忍者衣装を着たアクションは何故かオリジナルである真田さんのアクション・シーンをそのまま流用している事でした。何でこんな無駄な上に手間がかかってしまう事をしてしまうのか、恐らくは当時の韓国映画で日本人俳優が表立って主役を演じる事がタブーとされていたからではないかと考えてしまいますが、どうせセリフを吹き替えするのですから韓国人も日本人も関係ないと思うのですが…。必然的に真田さんの恋人役である津島要の登場シーンもすべてカットされ、代わりにオリジナルとは随分とイメージが違う韓国人女優が代役を演じています(笑)。

韓国版の主役パク・ヒジン。

主人公を慕う津島要の役は右のポッチャリ系韓国人女優が演じます。

朝鮮人神打との戦いの後、李元覇VS金龍の食堂シーンに繋がります。
ストーリーの流れは基本的に香港版と同じですが、主人公は何と朝鮮人に設定変更されていました。韓国版では主人公の名前がヒョンム、つまり“玄武”のハングル読みとなっています。そして父親を殺された朝鮮人の若者パクさんが中国に逃げた朝鮮人忍者の田中浩(彼は悪役なので出演は問題なかったのでしょうか?)や悪の宗教団体・神打一派(パク・トンニョン他)を殺しに行くといった展開です。オリジナルではベスト・ファイトの誉れ高いクォン・ヨンムン(アクション・シーンは笠を被って別人が演じています。)との戦いがお粗末に処理されていたり、パクさんと忍者たちのアクション・シーンが普通のテコンドー・アクションだったりなど追加撮影の部分は少し力不足といった感じです。ただ出てくる忍者のみなさんが何故かみんな功夫シューズを履いているのが爆笑必至です♪真田さんの出演シーンや追加撮影部分以外の李元覇のアクションや太保の絡みはオリジナルのまま収録され、森の中や屋敷のバトルもほぼ完全に収録されていますので一応の原型は留めていると言って良いでしょう。残念なのは田中浩を介錯した後の真田さんVS李元覇戦や前述したファン・ジョンニ扮する神打教祖とのバトルがバッサリとカットされ、代わりにカラフルな韓国人神打の輩がパクさん一人と激突する韓国オリジナルの展開となります。和風テイストの忍者アクションを作ろうとしたら調理法を間違って味噌チゲ風テコンドー仕立てにしてしまった感は否めません。まぁそれはそれでまた別の味わいがあるかもしれませんが、真田さんのファンやオリジナル作品そのものの雰囲気が好きな方々には決してお薦めできる作品ではないでしょう。しかし、個人的には随分と探し回った思い入れのある作品であるし、また世界に例を見ない究極の別バージョンとして永久保存したいと思います。

水車小屋など真田さんのアクションはそのまま収録。しかしパクさんでリテイクしたクォン・ヨンムンとのバトルは迫力不足。

朝鮮人神打たちと闘うパクさん。この後更に衝撃的展開が!!

この人がナム・ギナム監督。韓国版完成後、新大久保でイッパイ(ウソ)。
韓国版のオープニング。

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