■海辺のウサギ/作:鈴木鈴/絵:片瀬優/電撃文庫
えっと、絵本のような。
ファンタジーというか、絵本みたいですね。
あるいは宮崎映画のような感じでしょうか。
ライトノベル、と思って読むと、前半はすごくたいぎいというか、進展しないのでちょっとつらかったですね。
なんですけど、途中でああ、こういう物語なんだっていうことがわかってくると、結構おもしろかったです。
なんとなくアリス系(不思議の国の)かな、と思ってたんですけど全然違ってました。
世界の設定がおもしろいです。
立方体の小さな空間の中が世界。
同じような空間がどこかにあって、原理はわかりませんけど違う世界へは行き来はできるようです。
その世界では数年おきに大地震のような、大鳴動という世界の揺れが起こります。
魔法使いとか、猫っぽい人とか、いろんな人がいます。
この世界の物理的な設定がおもしろいですね。
全体的に、あまりあざとい感じはなく、冒頭からかなり長い間主人公の普段の生活が続きます。
ここでくじけなければ、、、ですね。
やっと管制官(見習い)になれたのはいいけど、大鳴動が起きてしまって。
他の機関と連絡つけに行くために主人公ユトが使われるのですが、そこでユトが記憶喪失の人を見つけて、その人が魔法使い(この物語ではワイズ・アイズと呼ばれます)のアイリーンに見つかってから、どんどん進むというか、騒動がおきるんですね。
ユトは、記憶喪失さんにウサギという仮の名前をつけます。
(その、ウサギというネーミングからなんとなくアリス系だと思ってたのですが)
大鳴動の後始末、ウサギの記憶を取り戻すこと、なんとなく始まったユトとウサギ(ユトがウサギを保護しているかたち)の生活、、、ユトの思い。
というところがいろいろ重なりあって進んでいく後半は、かなりよいと思います。
ウサギの超天然な感じもよいですし。
最後、結局ウサギの記憶は戻らなかったようですね。(故郷の書物等からだいたいのことは理解したとは思いますが)
まあ、物語途中から断片的には思いだすのですが。
記憶が戻らなかったというのが、うまい具合にひっかかって、とてもよいラストだと思います。
ただ、ユトは17才?ですか。
ちょっと絵が子どもすぎませんかね?
いえ、絵自体はすごくよいですよ。
この物語にとても合っていると思いますが、どう見てもあれは子どもにしか見えない。。。
(H21.11.1)

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