中日新聞 社説
ガザ越境 見過ごせぬ住民の困窮
2008年2月2日
パレスチナ自治区ガザの住民が破壊された境界壁からエジプトに越境し、生活物資を持ち込む異常事態が続いている。自治区分断とイスラエルの経済制裁による閉塞(へいそく)状況はもはや放置できない。
ガザ南部とエジプト国境を隔てるラファ検問所近くの、高さ八メートル前後の鉄製壁が、武装勢力の手で爆破されたのは一月二十三日。生活物資を求める住民がエジプト側になだれ込んだ。
近くの町で食料、薬、ミルク、ガソリンなどを買い出しして笑顔でガザに戻る住民たち。越境した延べ人数は数日間でガザ住民のほぼ半数の七十万人にのぼり、その窮状がメディアを通じて世界に伝わった。
境界壁はイスラエルが二〇〇五年にガザから撤退する際、テロリストの侵入防止を理由に建設した。ラファ検問所はイスラエルから委託されたエジプトが管理し、ガザ住民がイスラエルのチェックを受けずに物資調達できる唯一のルート。だがイスラエルは、イスラム原理主義組織ハマスがガザを制圧しヨルダン川西岸の自治政府と分断した昨年六月以後、物資流入を厳しく制限してきた。
一月中旬には、ハマスからのロケット弾攻撃の報復としてすべての検問所を閉鎖、二十日からは大規模な停電も加わった。境界壁の爆破は爆発寸前の住民感情に応えるためのハマス関係者による実力行使だろう。
エジプト政府はイスラエルの要請で当初、破壊場所を鉄条網や鎖で封鎖し、ガザに戻るパレスチナ人のみの通行を許したが、住民から投石などの抵抗もあって、越境を阻止しない方針を表明、治安部隊を配置して静観した。この現実的な対応が、犠牲者も出さず、当面の窮状解消につながったことは幸いだった。
国内にイスラム原理主義の反政府組織を抱えるエジプトは、ガザ住民に同情しても騒乱の波及は回避したい。ガザ管理のエジプト委任をイスラエル側は示唆しているが、ムバラク大統領にはその気がなさそうだ。
米国での国際会議からパレスチナ和平交渉は再始動したが、前途は多難だ。先に中東歴訪したブッシュ米大統領はイスラエルのガザ強硬策を容認した。イスラエルは分離壁や入植地の建設を続けている。米国は公正であるべきだし、イスラエルは国際世論に耳を貸すべきだろう。
パレスチナ側にも課題は多い。まずは分裂を解消し指導部統合へ努力すべきだ。ハマスは武闘路線から対話路線へ転換の道を探らねばなるまい。このままだとガザの惨状は続く。国際社会はそれを食い止めるためにも支援態勢の再構築が必要だ。
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2008020202084340.html
バグダッドの市場での連続自爆攻撃、実行犯は知的障害のある女性
2008年02月02日 08:21 発信地:バグダッド/イラク
2008年2月1日、イラク・バグダッド(Baghdad)のイマーム・アリー(Imam Ali)病院に収容された負傷者。(c)AFP/WISSAM AL-OKAILI
【2月2日 AFP】イラク・バグダッド(Baghdad)の市場で1日に起きた2件の自爆攻撃で、実行犯は知的障害のある女性2人で、遠隔操作によって身に着けていた爆弾を爆発させられていたことがわかった。治安関係者が明らかにした。
治安関係者によると、女性2人はそれぞれ爆発物15キロを体に巻きつけ、遠隔操作で爆破された。さらに爆弾には鉄の小片が詰められ、殺傷能力が高められていたという。
国防省や内務省関係者らによると、2件の爆発は20分の間隔で発生し、64人が死亡、100人以上の負傷者を出した。(c)AFP/Herve Bar
http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2345004/2583095
エジプト軍とハマス、ガザの境界壁を閉鎖
2008年02月04日 03:04 発信地:ラファ/パレスチナ自治区
2008年2月3日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)南部ラファ(Rafah)とエジプトとの境界に張り巡らされた有刺鉄線。(c)AFP/MAHMUD HAMS
【2月4日 AFP】エジプト軍とイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)は3日、前月23日に爆破されたパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)南部ラファ(Rafah)とエジプトとの境界壁を閉鎖した。エジプト政府とハマスが、境界管理について合意したとみられる。
爆破されできた境界壁のすき間には鉄条網などが張り巡らされ、ガザ地区は再び封鎖された。これまでに、イスラエルによる封鎖で物資が不足するなど、貧困にあえぐ同地区の人口150万人の約半数に当たる人々がエジプト側に流入している。
エジプト軍関係者は、「これ以上パレスチナ人の流入を許可できない」と語った。
パレスチナ人のガザ地区への帰還やエジプト人の帰国のため、門が一つ開けられているが、帰宅の目的以外では、住民や車両の越境が一切遮断された。
ハマスは検問所の再開を望んでいるが、この日は、武装したハマスのメンバー数十人が、境界に集まった住民の誘導に当たった。
ラファのエジプト側では、治安部隊が一時、AFPの記者とカメラマンを拘束。境界での写真撮影はこれ以上認められないとして、写真データを消去させられた。
また、エジプト側では、境界付近での車両の通行が禁止されているため、帰国する住民を除き、ほとんど人けはない。
唯一開けられている門では、日用品を積んだ馬やロバが引く荷車の列ができ、住民の帰宅が続いている。(c)AFP/Joseph Krauss
http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2345910/2593595
イスラエル、原子力施設の街で自爆テロ
2008年02月05日 04:03 発信地:エルサレム/イスラエル
2008年2月3日、エジプトとガザ(Gaza)地区の境界の街ラファ(Rafah)で、新たに構築された境界のガザ地区側に集まったパレスチナ住民と、警備するエジプトの治安部隊。イスラエル治安機関は、境界壁の破壊によるテロリストの侵入を警戒していたという。(c)AFP/MEHDI FEDOUACH
【2月4日 AFP】(2月5日 写真追加)イスラエルのネゲブ(Negev)砂漠地帯の街ディモナ(Dimona)のショッピングセンターで4日、複数犯による自爆テロが発生し、イスラエル人女性1人が死亡、少なくとも11人が負傷した。ディモナにはイスラエルがその詳細を明かしていない原子炉がある。
犯行時間は現地時間午前10時半頃(日本時間17時半頃)。医療関係者らによると、1人目の自爆犯は爆発で死に、もう1人は爆発直後に警官に射殺された。現場からは不発だった爆発物を仕込んだベルトも発見された。
イスラエル領内で自爆攻撃があったのは前年1月以降初めて。前年11月には米国で行われた中東和平国際会議でイスラエル、パレスチナ和平交渉が再開されている。
■ファタハ系武装組織の犯行か、ハマスが称賛
同日、パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長が率いるパレスチナ解放機構(PLO)の主流派ファタハ(Fatah)に緩い関連を持つファタハ系武装組織「アルアクサ殉教者旅団(al-Aqsa Martyrs Brigades)」と他の2つのグループが、共同犯行声明を発表した。
ファタハと対立状態にあり、ガザ地区(Gaza Strip)を支配しているイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)も攻撃について「英雄的な行動」で「占領という罪に対する当然の反応」だと述べた。
イスラエルのArye Mekel外務省広報官は「イスラエルは必要なあらゆる手段を講じて、テロリズムに対する戦いを継続する」と声明を発表した。
■境界壁との関連、エジプト経由のテロに情報機関が警告
この爆発の約2週間前にはイスラエルによる封鎖が長引くガザ地区で、エジプトとの境界の壁が武装勢力に破壊され、生活物資が届かず困窮していた住民数万人がエジプト領内に流入する事態に発展した。
イスラエル当局は、エジプトのシナイ半島(Sinai Peninsula)経由で全長250キロのイスラエル-エジプト国境から、パレスチナ武装勢力が侵入した可能性について懸念をあらわにしていた。
ある政府高官によれば、国内治安情報機関シン・ベト(Shin Beth)の長官は3日、内閣に対しシナイ半島情勢について「イスラエルの安全保障の弱点となりつつある。テロ組織が(シナイ半島を通じて)何十人ものテロ活動家を送り込んできている」と報告していたという。(c)AFP/Yana Dlugy
http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2346291/2597677
ガザ・エジプト国境で銃撃戦
2月5日8時2分配信産経新聞
パレスチナ自治区ガザ地区とエジプトとの国境で4日、エジプト側の治安部隊にガザ住民が投石する騒ぎが発生し、パレスチナ側との銃撃戦に発展した。AP通信などが伝えた。パレスチナ医療関係者によると、ガザ住民5人が負傷。エジプト治安部隊にも2人の負傷者が出ているという。エジプト側は3日までに、破壊されていた国境の壁を補修するなどして、エジプト領へのガザ住民の大量流入を阻止する措置をとっており、ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスもいったんは国境を閉じた上で、エジプト側と改めてガザ住民や物資の国境通過に関して協議を行うとしていた。
この日の騒ぎは、ガザ住民が国境をはさんでエジプト治安部隊に投石を開始し、エジプト側が放水などで応じていたところ、何者かが銃を撃ち始め、銃撃戦となったという。どちらが先に撃ち始めたのかなどは明らかになっていない。(カイロ 村上大介)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080205-00000066-san-int
イスラエル南部で自爆テロ、11人死傷
2月5日8時2分配信産経新聞
イスラエル南部の町、ディモナのショッピングモールで4日、自爆テロがあり、イスラエル人女性1人が死亡、約10人が負傷した。警察当局者によると、犯人のパレスチナ人1人が死亡し、もう1人は自爆直前に警官に射殺された。イスラエル国内での自爆テロは、2007年1月末以来。
パレスチナ自治政府のアッバス議長率いるファタハ系の武装組織、アルアクサ殉教者旅団が別の組織と共同で作戦を行ったとする声明を出した。声明は、自爆犯がヨルダン川西岸の自治区ラマラから出撃したとしているが、ガザ地区の同旅団関係者はフランス通信(AFP)に自爆犯2人はガザ出身と述べた。ファタハは関与を否定した。イスラエル軍は事件後、ガザ北部で乗用車にミサイルを撃ち込み、武装組織「民衆抵抗委員会」の幹部1人を殺害した。(カイロ 村上大介)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080205-00000063-san-int
自爆犯は最期にコーヒーを注文、イスラエル
2008年02月05日 14:10 発信地:ディモナ/イスラエル
2008年2月4日、イスラエルのディモナ(Dimona)のショッピングセンターで発生した自爆攻撃による負傷者を、同国南部ベール・シェバ(Beer Sheva)の病院に搬送する医療関係者。(c)AFP/DIEGO MITERBRG
【2月5日 AFP】イスラエル・ディモナ(Dimona)のショッピングセンターで4日に発生した自爆テロについて、目撃者が証言した。
■自爆前にコーヒーをテイクアウト
自爆犯が犯行直前に立ち寄った軽食店の女性店主は、犯人の様子について、「(男は)コーヒーを1杯買ったが、店内には座らずすぐに立ち去った。爆発が起きたのはその10分後だった」と青ざめながら語った。
この店の女性店員は、「彼はコーヒーをテイクアウトした。髪は長髪、あごひげを生やし、赤いベストを着ていた」と話した。
店は爆発現場から100メートルほどの距離にあるが、爆風でガラスが割れ、いすやテーブルが散乱した。店の外には血痕が残った。
■コートの中に自爆用ベルト
一方、事務所で爆発音を聞いた弁護士の男性は、何が起きたか確認に走ったという。
「負傷者の救出を始めたときだった。ある男のコートをめくると、自爆装置の付いたベルトが見えた。男はまだ瞬きをしていたので、爆弾を爆発させるのではないかと思い、まわりの人々に逃げろと叫んだ」と語った。
およそ2週間前、ガザ地区(Gaza Strip)では境界壁が破壊され、パレスチナ人住民がエジプト領内に流入した。これに乗じてパレスチナ武装勢力がシナイ半島(Sinai Peninsula)のイスラエル-エジプト国境経由で侵入したとみられている。(c)AFP
http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2346455/2598131