台風なみの低気圧通過で全国的に大荒れの天候で、遭難者も各地ででている。
わが北海道でも“旭岳”で遭難者が出たということだが、9/9予定通り、“愛山渓温泉”より“比布岳”(2197m)をめざす。
今回の予定は“愛山渓温泉から比布岳”を目指し、“安足間岳経由で当麻乗越、沼の平”を歩く計画。
9/8の夜に“愛山渓温泉”の駐車場に着いたが雨足は強い。このまま中止して翌朝は札幌に帰ることになるかもしれないと思いつつ就寝。
朝、5時起床の予定が寝過ごして6時近くになってしまった。外は寒そうだがなんとなく雲の色が薄い。しばらくすると雲が晴れ、
雪を被った山並みが見えてきた。
天気は上々、「行けるところまで行ってみるか!」
歩き出してすぐに、1時間ほど前に出発した単独登山者が降りてきた。「2つ目の滝より先は怖くって行けなかった。」ということだった。私たちも敗退か?と思ったが、自分の目で確認することに。

イズミノ沢沿いの登山道をいくと“昇天の滝”付近から雪が出てきて、“村雨の滝”にきたときには足首上の積雪になっている。でもまだ大丈夫だ。
本番はここから。沢を渡渉してcnt.1700mくらいまでが今回の核心。


予想以上に雪が多くcnt.1400mから
膝上のラッセルとなる。岩の間の雪を踏み抜くと、腰まで埋まるところもあって、まだ雪山に切り替わっていない身体には少々キツイ。
まわりの景色を見渡すと“沼の平”は凍っていて、近くの小枝も凍ってキラキラしている。そして山の尾根上は雪がへばりついてはいるが深くはなさそう。
樹林帯から早く脱出しよう、きっと稜線の雪は歩きやすいはずだ!

稜線に出ると思ったとおり、風で雪が吹き飛ばされていて、吹溜りはあるものの踝程度の積雪。順調に高度を稼ぐが、すでに時間をおしていて“永山岳”に着いたときには11時を大きく回ってしまっていた。
ここからは、久しぶりに見る
雪山の絶景!「あァ、もうこの季節がきたんだ。」今シーズンはどんな楽しい山行が待ち受けているのだろう。

そろそろ帰りの時間も気になってきた。“比布岳”まで行くのはやめよう。永山岳〜安足間岳までを40分程度で歩いたが、“安足間岳”(2200m)に着いた時には12:15になってしまっている。
ここが今日の最高到達点。ここからは
表大雪の山々が見渡すことができる。何年か前に体調不良敗退をした“北鎮岳”は手の届きそうなところにあるし、この日遭難者の捜索が行われている“旭岳”も青空のなかクッキリと見える。

でもゆっくりしている余裕はない。予期していなかった積雪に時間をとられてしまっているのだ、とにかく
急いで下山しよう。

“当麻岳”方向の尾根を下るが、どんどん嫌な雪になってくる。快調に降れるのは200mくらいまでで、夏道が不明瞭になってきて歩きづらい。
ハイマツをこぎながらの、膝上ラッセルがはじまる。雪を踏み抜くと腰まで落ちてしまうし、雪で隠れた岩に乗り上げると、あらぬ方向に滑ってしまう。


ここで時間を稼ごうと思っていた“安足間岳〜当麻乗越”は1時間半もかかってしまい、太陽の光も弱くなってきてしまった。日没まであと3時間で愛山渓温泉までの5.4Kmを歩くことができるだろうか?行く手に
凍った“沼の平”がみえが、見るからに歩きづらそう。

登山道は雪で埋まっていて、おまけに登山道脇のハイマツが雪の重さで登山道を塞いでいる。
景色なんか見ている暇はない。左の腸腰筋が痛くなってきているが、それも気にしてはいられない。シュリンゲを膝上に巻いて、手で引っ張り上げながら歩く。

登山道が“六ノ池”を通る。凍った池の奥に“当麻乗越”の尾根が見える。紅葉のころは水に紅葉が映ってきれいなのだろう。でも今は
冷たい景色だ。

ここからは
木道が出てくるが、
この雪では邪魔な存在。雪に埋まって所々しか見えない。あると思って足を踏み込むと木道を踏み外すし、木道のない登山道と池の境目は全くわからない。何度も道を離れてしまい、藪に入ってしまう。
どんどん太陽が赤くなってくる。最後はヘッ電で下山かもしれないが、急な下りくらいは明るいうちに終わらせよう。
“永山岳との分岐”で16:00、とにかく急いで歩く。“沼の平”をすぎると道は沢形状になり、水深10cmの水流が続く。もう濡れのことは気にしていられない。
GOREの性能を信じザブザブと水の中を歩く、写真は全くないし、要所要所の記録もない。
急な木の階段を降りている途中で、“愛山渓温泉”の建物が見えてきた。雪がなくなったこともあり少々気持ちが楽になるが、まだまだ遠い。
17:00ちょうど、
ほぼ日没と同じくらいに登山口に着いた。これで長く厳しい山行が終わった。後片付けをしていると、およそ20分間くらいで暗くなってしまった。
ギリギリだったんだな〜。
***山行時間***
07:10 愛山渓温泉登山口
08:35 沼の平〜永山岳分岐
11:37 永山岳
12:15 安足間岳
13:00 当麻岳
14:00 当麻乗越
16:00 沼の平〜永山岳分岐
17:00 愛山渓温泉登山口
***今回のメンバー***
L:marbo
M:orizaさん
※ 夏尾根登山で終わり頃の紅葉を見ようと思っていったのに、雪山登山になってしまった。天気がよかったから歩きとおすことが出来たが、ちょっとでも不安な兆候がみられれば下山しなければならないような積雪。
※ そして同行のorizaさんが、あろうことか行動食を車に忘れてきていた。たまたま余分に持っていた行動食を分けたりでチョッとひやひや。