今年も春夏秋と赤岩に来ていたけれど、今年のフラットソールでの赤岩は今日が最後かもしれない。なんだかんだですぐに11月になって、その頃はアイゼンでの岩登り訓練の時期になってしまうのだ。
「それで何処を登る?」
「最後だからマルチを登りたいね!」
ということで“東の大壁”を登ることにした。
「二人で大壁登れるようになれたらいいね。」
「何時になることやら?」
と春には二人で話していたのだ。二人で大壁を登った事は今まで無い。
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“東のチムニー岩”で軽く身体をならし、大壁の頭に向かう。西よりの風が強くって「コールが聞こえないんじゃないか?」と心配しながら大壁の頭に着いたが、大壁は北向きで思っていたほど風の影響はない。
2ピッチの懸垂をして佐藤ルートで登る準備をしていると「1P目は私がリードしようかなぁ?ツルベで登らない?」とM6が言う。彼女がリードをかってでるのは珍しい。「いいよ!1Pと3Pは任せるから」とフォローにまわった。
いつものように「セカンドは登りづらい!」とぼやきながら1Pの終了点についたら「ごめん、このルートは全ピッチリードさせて!、次のルートは全ピッチリードしていいから。」というじゃないか。「いいよ!」M6はいつもより気合が入っているようだ。


気持いい! 二人ともうろ覚えのルート取りなんだけれど、弱点をつきながらサクサク登れている感じが何ともいえない。
一休みしてからまた同じ処を懸垂する。風が強くなってきていて、天気予報どうり雨雲があたりを覆ってきている。「速く登らなければ!」
小林ルートは私がリードする番だ。1P目のフェイスチックな壁を登り、テラスでビレイ支点をつくった頃にはポツポツと雨が降りだしてきた。次の核心ピッチを雨の中で登るのは嫌だ!本格的に降る前に登ってしまおう。
2P目、オウフィズのクラックにたどり着く。ここが核心部だ。残置ピンとキャメ1発を決めて、左腿をクラックに嵌め込む。そして2発めのキャメをギアラックから取り出そうとしたときにポロリ!「やばい!」 私の手から落ちたキャメは左膝の上に微妙なバランスで乗っかっている。「落とすわけにはいかない!」そ〜っと左手を伸ばして取ることが出来たけれど、変に身体を動かしたらキャメも身体も落ちてしまいそう。息をとめながら確保できたときには心臓がドキドキドキドキ。
気を取り直しハング気味のクラックを抜けたときに「ヒューッ!」っと思わず声がでてしまった。
最後はガレの3P目を登り今日の登攀を終わらせることが出来た。


なんだか二人とも満足のいく一日を終わらせることができた感じで気分がいい。春に「二人で大壁に・・・」と話していたことが現実になったのだからそれなりの達成感がある。参道を峠に向かって歩くがもう誰も東のエリアにはいない。車に着いて帰路に着いた頃に雨がバラバラと降ってきた。
***来年こそは***

胃潰瘍のせいもあり、夏山にほとんど行かない2009年だったが、赤岩にだけは12回も来ていた。M6と「本チャンの岩場に行こう!」と計画し訓練もしていたのだけど、ちょっとしたアクシデントでお流れとなってしまった。でも収穫の多い赤岩シーズンを送ることができた感じがする。
来年こそは今年計画していた本チャンルートに挑戦します。
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