「(長文)大友良英 / ENSEMBLESライブシリーズvol.2(orchestras オープニングライブ「Musics」)」
LiveReport
人間の記憶は時間とともに曖昧になっていく。
でも全貌ではないが一部を記録しておく事は可能だ。

目を閉じて寝そべって音を聴いていると音が上から、左から、右から、斜めから聴こえてきてだんだんと点が線になり、線が立体になる。物を創造するということ。
目を開けて立ち上がると明暗のコントラストに刺激を受け音の感じ方にも変化が訪れる。
そして場所を変えるとまた別の面が浮き彫りになる。そう、まだまだ、未知の世界と価値観が無限にあることに改めて気付く。
地下に降りると、昭和の時代のレコードとそれが生まれた背景を示唆するたくさんのもの。今は平成だが昭和とは違った混沌さに心を痛めることが多い。
"without records"

ターンテーブルが突然回り出す。その様子を観ていると、それがソフトウェアによる制御だとわかっているつもりでも、彼らは生きていて何かを主張しているのではないか?などと感じてしまうから不思議です。

誰だって自由に表現出来るんだ。楽器を使って音を出せるんだ。そしてその楽しさはみんなに平等であって欲しい。それを可能にするスペースの存在は貴重なのかもしれない。そういった事を感じているとちょっとだけ涙が流れて来た。

アナログシンセを操る少年(本当の少年)がかっこ良すぎでターンテーブルを操る少年(大友さん)はとにかく楽しそう。

残念ながら、少ししか観ていない。演奏者の姿が影絵で投射され、時折重なり合う。

市立図書館で夕方以降だけその鑑賞が出来るというインスタレーション。
微音と夏の虫と秋の虫の鳴き声。じっと耳を澄ませてみよう。

会場の天井から吊るされた数々の廃材。地震の心配は冗談だけれども、これを創り上げたアーチストの努力と感性にとんでもない尊敬の念を抱く。彼らがこの作品に込めた主張はなんなのか、いや主張があるのかないのかは推測するしかないのだけれど、そんな事を考える楽しさを僕らに与えてくれる。
大友さんが、ギター、リコーダー?、銅鑼など色々な楽器を使って、断片的だけれど、象徴的な音で音楽進行を司る。
全体的に、メロディという概念はあまりない。
各楽器のフレーズや音色がクリアに響き積み重なったり離れたり。
音楽は静かにゆっくり動く。
異常なほど手数が多いはずなのに、音楽に馴染んでむっちゃかっこいい芳垣さん。
バンデネオンが艶っぽい。トロンボーンが柔らかく包み込む。
ささやくボイスはカヒミ・カリィ。人工的で単調な音のはずなのに有機的なエネルギーを与えるサイン波。
変態的な演奏をするという僕の勝手な予想に反して(笑)ジャジーなフレーズを奏でるアルトサックス。笙の音はもっと聴きたいのでCDを買って帰った。
インスタレーション〜楽しいライブ〜考えるライブ。
素晴らしい一日だった。
(記録)
大友良英 / ENSEMBLES
大友良英
YCAM(山口情報芸術センター)
出演
1st set: OTOMORCHESTRA
演奏:ONJOのメンバーを含む数十名のミュージシャン、高嶺 格、飴屋法水、サウンドワークショップ参加者、音遊びの会、rewall、小川紀美代、渡辺英貴、牧野琢磨、毛利悠子、五所純子、湯浅学、松島玉三郎 ほか多数
2nd set: ONJO(otomo yoshihide’s new jazz orchestra)
演奏:
ONJO [大友良英(g, perc, tt)、カヒミ・カリィ(vo)、大蔵雅彦(as, bcl, tubes)、
青木タイセイ(tb, 笛)、石川 高(笙)、Sachiko M(sinewaves)、宇波 拓(computer with objects)、高良久美子(vib)、水谷浩章(b)、芳垣安洋(ds, tp)、近藤祥昭(live sound engineering)]、飴屋法水(物音)、宇野萬(天梃舞) ほか
(個人的メモ)
当日の
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