2005/7/17
「内へ向って、国境を越えるーランナー・カミン」
http://www.siamzone.com/music/news/index.php?id=2448
どうしたんでしょう?ランナーの新譜の音楽CDはとうに発売されているのに、1ヶ月余り経っているのにVCDカラオケの方はいつまで経っても出て来ない。。。以前にも書いたように、VCDカラオケを手にしてからランナーの事を書こうと思っていたので。。。しかし、余りに旬を過ぎるのも何なので、ここに取り上げる事にしました。
ランナー・カミンのファースト・アラバムが出たのは1年ほど前の事。何か鳴り物入りで登場してきたという印象でした。こういう表現があったかどうか解りませんが、“天才的”、“大型新人”、“由緒正しき血統”等々。確かにスケールが大きいという感はしましたネ。私は、若き日の美空ひばりに顔立ちが似ているかなという想いを持っていました。2人とも、おでこチャンだし。。おでこ繋がりでもう一人、イメージが重なるのが元ちとせ。まず、鳴り物の部分でも重なりを見つけることが出来るし、又、ルーツ・ミュージックとして故郷の音楽を体内にドン!と持っており、その現代的展開という事からはじめ、更にそこから全方位展開(無国籍化)するというヤリ口とか。。。
そうして、最初のアルバム『LANNA COMMINS』が出ました。具体的な宣伝文句は“ランナー王国から新たな歌姫登場!”こんな感じだった筈。ランナー王国というのは、古き都チェンマイのことで、チェンマイを中心にした北部タイ地方の伝統・文化の総称。そもそも、その名前(芸名)にランナーという名を冠した訳で、チェンマイをバックボーンとした歌手というイメージで登場した訳ですネ。
ルーツ・ミュージック(ちとオーバーですが。。)の現代的展開。。。これが1stアルバムのイメージだったと言えるのでは。
で、あまりにスケールがデカイとか、歌唱力が有り余るとかいう事になると、多彩な表現方法が可能となり、いきなり全方位に展開という事もアルかもしれないけど、制作サイドにしてみれば、まず最初はこの位にまとめてやってみようと、考えるのが妥当なんでしょう。この1st。私の印象としては、有り余る才能のごく一部しか表に出ていないのかな。。。というものであった。否、出来は悪くは無いです。85点は軽くはじき出しているとは思います。やや、意外なのは、イメージからすると声がカワイイなというもの。。。何か、もっと図太い声出すのかなと、イメージしていたので。。。これは手前の勝手なイメージでした。歌唱力の凄い人って、よくこんな感じで声を出す例がありますね。美空ひばり然り、プムプアン然り。。。この小鳥のさえずりの様な歌い口は、最近、話題になったパラポンとの共演した曲がいいサンプルになっています。
さて、1年余りの時間を掛けて熟考した結果なのか、2ndアルバムは予想通り、全方位展開(無国籍化)で来た。凄いです。コレ。チェンマイのみならず、国境を越えパーマー(ビルマ/ミャンマー)へ、雲南からチベット辺りまでの大気が含まれているような気分にさせられます。このランナー、1stCDのPVでも、少数山岳民族のモン族のジャケットやスカートを実際に着たり、身に付けたモデルを登場させたりして、その辺りへの興味をちらつかせていましたが、2ndでは更に大胆に国境を越えて行ってます。どの曲(多分タイトル曲)だったか、PVで見たんですが、アカ族の女の子は出てくる、モン族、ヤオ(ミェン)族のファッションを登場させたり。。古い村を舞台にそういったイメージの集大成的ミュージカル風なビデオこれが、無国籍な感じを醸し出しています。音の方は、更に大胆なアレンジ、手法、ラップ付、アイデア、てんこ盛りの『ยินดีปีระกา』(indee piirakaa)。この曲がこのCDの看板になっています。オーム・スニーサが歌で参加した事で話題先行した『แค่เข้าใจ』(khee khao jai)。民族楽器(胡弓?)で始まるも、歌になると軽い米国ポップス・メロディーな『ไม่รักไม่ว่า』(mai rak mai waa)等々、全曲聴いていないですけど、多彩な曲イメージであたかも山岳民族の刺繍を見ているようです。
やはり、ランナー・カミンという歌手はそこらに居る歌手とは1線を引く歌手なんですね。制作側もそのことを充分考えてのこのサウンド結果なんでしょう。こういうのインターナショナルな展開と言うんでしょうか?国境を越えると言っても、外に向かうというよりは、内に向かっていますよね。対照的なのがタタ・ヤンでしょう。素直?に外に向かう事により、国境を越えた訳です。素直にインターナショナル。そこで最後に気になるのが、そうやってタタ・ヤンは今もタイ国内でもチャンと支持されているという事。さて、ランナー・カミンの方はこの音楽で、どういう評価をこの国で得ようとしているのでしょうか。。。

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