年末大掃除の一環として、オーディオタイマーの修理を行った。
このオーディオタイマーは、ナショナル製(テクニクスやパナソニックブランドではない)のTE61という型番のもので、今ではまったく見られなくなった 「セットピン差込型」 の24時間プログラマブルタイマーだ。私が中学生のときに、新聞配達のアルバイトでお金を貯めて買った初めてのオーディオ機器で、以来、今日まで四半世紀もの長きに渡って、我が家で時を刻み続けてきた。実家の札幌を出て京都で下宿を始めたときも、就職で東京に移り住んだときも、常に休むことなく私のそばで働き続けてきたものだ。私が今でも使っている現役のオーディオ機器という意味では、最古参になる。
ちなみに、家庭用 100[V] 電源の周波数は東日本と西日本では 50/60[Hz] と異なるので、札幌から京都に移り住んだとき、また京都から東京に移り住んだときに、それぞれ内部の駆動モーターを [西日本用/東日本用] に交換している。そう、この時代のオーディオタイマーは、電源周波数に応じた自動駆動制御モーターどころか、マニュアル操作による周波数切り換えスイッチすら備えていないのだ。そのため、当時は補修部品として各仕向地別のモーターが単体で発売されており、京都への引っ越しを機に注文したというワケだ。なお現在は東京住まいなので 100[V]-50[Hz]-250[rpm] 仕様のモーターを積んでいる。
実は今回の修理内容は、修理というほど大きな作業ではない。タイマー作動時(外部電源供給時)に点灯するべきインジケーターが点灯しなくなったため、これをLED灯に換えるといった内容だ。したがって今回紹介する内容は、私の中ではどちらかというとメンテナンスといった類の作業として認識されている。
さて、内部を開けて問題のインジケーター部を観察する。するとおかしなことに気が付いた。スイッチON(外部供給電源ON)では、非常に弱々しいが、確かにインジケーターランプは点灯していたのだ。ところがケース(ハウジング、筐体)をかぶせると、今度は消えてしまう・・・。何度も現象を確認すると、「周囲が明るい環境下ではインジケーターランプは点滅するが、周囲が暗い環境下になると自発光しない」 こと、さらに 「インジケーター用の端子に指が触れる(人間アースする)と、暗い環境下でも発光する」 ことなどが判った。
今まで故障が無かったせいもあり、インジケーター部をまじまじと見たことは無かったのだが、このインジケーターランプは他の機器でよく見られるような豆球(フィラメント型)ではない。ガラス管の中に小さな2本の電極棒が向かい合わせで並んで立っており、その電極棒同士が放電によってあたかも炎がゆらめくかのようなオレンジ色の光を発するような感じなのだ。このような発光方式の電球の名前を知らないのだが (^^;) 、実は放電管や蛍光ランプの一種に分類されるものではないだろうか?
結局、端子接点の清掃やアース強化では症状が改善されなかったこともあり、ランプ自体の寿命が来たと考えて、予定通り代替えの光源を設置することにした。本来は 100[V] で点灯する電球なら ほぼ何でも良いのだが、どうせなら球切れの心配の少ないLEDにしたい。そこで今回は、たまたま手元にあった家電用LED灯を流用することにした。このLED灯は、常夜灯や蛍光灯の小玉用などとして量販店の家電コーナーに陳列されているものである。
単にLED化させるためなら、安いLED本体と適当な抵抗などを単体パーツとして各々取りそろえれば良いのだが、たまたま上記の通り、出来合いのLED灯が使われずに取り置きしてあったため、非常に荒技ではあるが、これを使わない手は無い。何せ、難しいことを考えずに回路につなげるだけで済むのだから。さらに好都合だったことは、何せ古い時代のオーディオタイマーのため筐体内部の空間が広く、ちょうど標準装備のインジケーターの脇にも、このような大きめのLED灯を追加設置できるだけのスペースがあったということだろう。
・・・実際の作業も、単に既存の端子から配線を伸ばしてこのLED灯につなぎ、適当に遮光のためのテーピングを加えればおしまいである。もしもテーピングをしなかったなら、この手のLED灯は拡散型なので、セットピンの差込穴や基板のすき間など、オーディオタイマー内部のいたるところから光が漏れてしまい、非常にカッコが悪くなることだろう(←実際に試してみても、そうだった)。
このようにして、インジケーターのLED化は難なく作業終了。手持ちの不要品を利用したメンテナンスは無事完了となった。修復後のタイマー作動具合にはもちろん問題無く、また新しいインジケーターランプの被視認性も良好である。私のオーディオタイマーTE61は、その後のマイナーチェンジで内部照明付きに改良される前の旧モデルだが、これからも貴重な 「時」 を一歩一歩刻んでいってもらいたいと考えている。

0