2012/12/30

学割連続乗車券  鉄道

さて、前回更新から相当な日付が経っているこのブログ。
まぁ気まぐれブログなんで気にしないでください(殴

今回はこんな切符を取り上げてみましょう。
(今回はと言っても最初だけど)





ひとくちに「乗車券」と言っても、その中に種類がいくつかあります。
「普通乗車券」の他に「定期乗車券」や「回数乗車券」も「乗車券」です。
そして、「普通乗車券」の中にも3種類あります。

誰もが馴染みあり、いつも使っているのが「片道乗車券」です。
券売機にお金入れて数字押せば出てくるのはこれですね。

次に「往復乗車券」です。
往きの券と帰りの券がセットになって発売されます。往復共に同一区間・同一経路でなければいけません。一部例外はありますが。片道601km以上では「往復割引乗車券」になって片道あたり1割引されます。

……さて、「普通乗車券」にはもう1つあります。
一般人にはほぼ馴染みがないどころか聞いたことがないであろう「連続乗車券」というものです。
片道乗車券とも往復乗車券とも違う、妙な経路を通るときに発券されます。
それは「乗車経路が一周を越える場合」もしくは「乗車経路が一部重複する場合」です。

前者の例は、山手線がイメージしやすいでしょう。
例えばの話ですからあまり現実的な経路ではありませんが……品川から山手線外回りに一周乗って東京から東海道線に乗って川崎へ向かう場合。
経路は品川→山手→田端→東北→東京→東海道→川崎となります。
この経路ですと、東海道線品川時点で経路が一周しています。
この場合は連続乗車券での発券となり、1枚目の「連続1」は「品川→品川(山手・東北・東海道)」、2枚目の「連続2」は「品川→川崎(東海道)」となります。
運賃は通し計算でなく、それぞれの券片を合算したものなので460+210の670円になります。
お気付きとは思いますがこれ、片道乗車券2枚買うのと同じなんですね。
別にそうしても全然構わないっちゃ構わないんですが。
ですから、連続1の着駅と連続2の発駅が一致するのです。これは原則ですね。
では連続乗車券を出すメリットとは何か、次の具体例を出しながら書いてみましょう。

後者の例、今回私が発券してみたパターンになります。
某駅のみどりの窓口へ赴き、経路を記した紙を「連続乗車券でお願いします」と手渡しました。

水戸
↓常磐
新松戸
↓武蔵野
西船橋
↓総武
秋葉原(東京山手)

秋葉原(東京山手)
↓総武
佐倉
↓成田
成田
↓成田
香取
↓鹿島
鹿島サッカースタジアム

「乗車経路が一部重複する場合」ですので、ご覧のように「総武線西船橋と秋葉原の間」を往復しています。発着駅が異なるので往復乗車券にはなりません。
では片道乗車券2枚ではいけないのかというとそうでもないんです。
この経路、どちらも片道101kmを超えているので「学生割引」が適用できます。
その場合、片道乗車券2枚ではそれぞれに1枚ずつ学割証が必要なので学割証を2枚使ってしまいます。しかし「学割連続乗車券」の場合、券片は2枚発券されますが扱いとしては1枚の乗車券ですので学割証は1枚で済みます。往復乗車券だって1枚ですし、周遊きっぷだって1枚です。それと同じですね。
なお、各券片で101kmを超えていないと学割は適用できません。乗車する経路によっては、連続1が遠回りで101kmを超えるが、連続2では最短を通るので101kmを切る、ということもあるかもしれません。その場合は連続乗車券としては発券できないのです。
もっとも、結局学割を適用できるのが片方の券片のみで、必要な学割証も1枚なわけですからそれこそ片道乗車券を2枚買えばいい話なのです。連続乗車券にする必要がありません。
ただし、運賃計算以外にも有効期限の面で片道乗車券とは違う部分があります。
片道乗車券では距離に応じて有効期限が決められていますが、連続乗車券では各券片で有効期限を設定し、その合算が連続乗車券としての有効期限となります。今季の例ですと、連続1・連続2どちらも東京近郊区間内なので有効期限は1日なのですが、1日の券が2枚ということでどちらも2日間有効となります。それぞれで算出して合算、の部分は運賃と同じです。

さて、連続乗車券の説明は程々にして今回の話をしましょう。
私の目的はもう察しがつくかと思いますが鹿島臨海鉄道で、大洗へ某アニメの聖地巡礼へ行くわけです。そのついでに、未乗の鹿島線と鹿島臨海を乗り潰そうということで。
その場合、この時期ですから青春18きっぷでも使えばいいのですがあいにく他に使う予定もなく。
休日おでかけパスでは範囲外だし、ウィークエンドパスでは範囲広すぎて高い、そもそも年末使えない、とことごとくフリーきっぷ系も使えず。
ならば普通にきっぷ買ってやりたいけど学割2枚出すのも芸がないなぁ……それならば。

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……ということで連続乗車券に目をつけたわけです。
ここで「?」と思うかもしれません、そりゃそうです。
「往復乗車券と連続乗車券に、使用順序の規定はない」のです。
往復乗車券をかえり券から使っても問題無いです、連続乗車券を連続2から使っても問題無いです。
今回それを考え、連続乗車券に至ったわけです。
要は人の字ルートになれば連続乗車券を出せるわけなのですよ。ですがここで問題が……。

池袋から出発する場合、連続乗車券の経由駅はご覧のように「東京山手線内」となります。
目的地と101km以上200km以内の距離がある場合、運賃計算上東京側は全て東京駅で計算され、山手線内のどの駅からも乗車することができます。
山手線から出て再び山手線を経由し外へ出る場合は適用されませんが。
今回は水戸と鹿島サッカースタジアムどちらも101kmを超えているためこれが適用されています。
なお201km離れると山手線内ではなく東京都区内となり、エリアが少々広がります。運賃計算基準は東京駅ですが。201km離れると基準駅から計算する、というこの特定都区市内制度は札幌・名古屋・大阪など11都市で採られています。東京山手線内はその縮小版ですね。

私が池袋から鹿島サッカースタジアムへ向かう場合、普通は「池袋→秋葉原→錦糸町→千葉→……」と向かいます。水戸からの帰りは「水戸→日暮里→池袋」を通ります。
さてこの経路では「池袋⇔日暮里」が重複していますが、これ秋葉原へ向かうときに新宿を経由したら重複しないのです。重複しなかった場合どうなるかといいますと片道乗車券として成立します。
「水戸→常磐→日暮里→東北→田端→山手→新宿→中央東→御茶ノ水→総武→佐倉→……」となり「学割3110円」です。
運賃計算キロ235.7kmもありますが、全て東京近郊区間となりますので途中下車はできません。
東京近郊区間とはそのエリア内では乗車経路にかかわらず最短距離で運賃計算をできるというもの。乗車経路が重複したり同じ駅を通過してはいけません。また、途中下車はできず、距離にかかわらず有効期間は1日です。東京以外にも新潟・大阪・福岡に設定されています。
新幹線は経路に含まれませんので、「水戸→常磐→日暮里→東北→田端→山手→品川→新幹線→東京→総武→佐倉→……」とすれば運賃を変えずに有効期間は3日となり、途中下車も可能になります。
ですが、今回私は池袋で途中下車したいわけではないのです。分断して池袋で発着できるようようにしなければそもそも使えない……

連続乗車券とするためには経路を重複させなければなりませんが、特定都区市内での経路は指定できないのです。考え方としては特定都区市内での経路が自由になると言うよりは、特定都区市内という1つの駅と考えたほうがいいでしょう。で、運賃計算上「東京山手線内」という駅には東京駅の運賃計算キロが設定されている、と。
常磐線から入り、総武線から出ている時点で経路が重複していません。だから連続乗車券にはできないのです。東京山手線内駅を通過する片道乗車券になってしまいます。

ならば、発着を東京山手線内ではなく池袋にすればいい。先程少し触れましたが、特定都区市内に入り、出て再び入る場合は特定都区市内制度が適用されないです。その場合は東京山手線内ではなく「池袋」と駅名で記されます。これを単駅指定というのですが、その場合は
「水戸→常磐→日暮里→東北→赤羽→埼京→池袋→山手→新宿→中央東→御茶ノ水→総武→佐倉→……」となります。日暮里で山手線内に入り、赤羽で一度出てから池袋で入っています。こうすると池袋着になりますが、連続2の方でも同じルートに変更しなければなりません。
すると連続1が「水戸→常磐→日暮里→赤羽→埼京→池袋」で1760円、連続2が「池袋→埼京→赤羽→東北→秋葉原→総武→佐倉→……」で同じく1760円。
こうして晴れて「連続1:水戸→池袋」「連続2:池袋→鹿島サ」の学割連続乗車券が完成しました。矛盾点はありません。めでたしめでたし……

……とは行かないんですねー。券見てもらえればわかりますが、東京山手線内ですし連続2は1510円ですし。ではどうしたのか。
最初に考えていた赤羽を経由しないルート。あっちで考えると池袋から山手線を回って秋葉原から総武に乗るわけですが、この経路だと1510円で大丈夫なのです。ただ連続乗車券として成立されるために250円余計に払うのもなんか癪ですねー。ということで。
こんどは特定都区市内制度でなく大都市近郊区間制度のお世話になります。
このエリア内だと乗車経路は券面にかかわらずフリーなわけで、先ほどの赤羽経由でも結局は山手線経由できるのです。できるから余計にお金取られたくないのですよ。
では、特定都区市内の外で経路をかぶらせれば、特定都区市内を出入りせずに経路重複させることができます。経路重複の単純な方法です。そもそもなんで私は最初に単駅指定の方を考えてしまったのか……ww
ということで、赤羽を経由することではなく水戸から日暮里の間に総武線を挟むことにしました。新松戸から西船橋におり、そこから秋葉原までを往復するのです。それが最初に提示した経路になります。

水戸
↓常磐
新松戸
↓武蔵野
西船橋
↓総武
秋葉原(東京山手)

秋葉原(東京山手)
↓総武
佐倉
↓成田
成田
↓成田
香取
↓鹿島
鹿島サッカースタジアム

こうすることで、経路を重複させて連続乗車券にすることができ、1760+1510の最低運賃で発券することができ、特定都区市内を適用させて池袋発着にできました。
少々厄介でしたが駅員も対応してくれましたので5分少しで発券できましたねーよかったよかった……

……ん?

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さて、よーくご覧ください。
ここからは今回の件のみの話になる余談なのですが。
「連続1」の方、経由が常磐になってますね……
スムーズに対応されたのですんなり発券されるかとおもいきや、駅員氏がどうも頭かしげてるようなので一応「これ経路マズいですかね?」と聞きはしたのですが「いえ大丈夫ですよ……」とのお返事。
ならまぁ大丈夫なのだろうと待ってましたが、結局そのまま出したらしくこんな券面に。

何が問題かといいますと、さっきからさんざん揉めてる特定都区市内制度にひっかかってますよねこれ。連続乗車券ではありますが、実際は片道乗車券を分断しただけです。私があの経路指定してるからいいんですが……。東京山手線内を一駅と考えた時、これは経路が被ってですよね。日暮里行っちゃってますから。
ではこのような場合どうするべきだったのかといいますと、マルス上の操作で「補正禁止」をする必要があります。10年ほど前からマルスでは大都市近郊区間相互発着での発券となる場合、最安経路に補正して計算する機能があります。今回のように経路を指定しなければ成り立たないものの場合、その補正をかけない「補正禁止」を設定する必要があるのですが、それをしなかった……できなかった?ようです。ですからこれエラー券ということになりますね。結局のところ大都市近郊区間内なので乗車は常磐経由になりますが。
常磐経由だと発券できないので武蔵野総武経由にしたら常磐経由で発券された。というよくわからない事態に。


長ったらしく書いてますけど、これで終わりです。
切符の発券てかなり難しくて、今回の件も簡単そうに見えて実はいろんな要素が絡んでます。運賃計算の特例である特定都区市内制度と、切符の効用規定である大都市近郊区間制度がからんでましてやや難しくなってますが、それをさらに面倒な連続乗車券で用い、最終的に連続1と2を逆で使うというなんとまぁ厄介な……と、後輩にも言われましたが((

誰に読んでもらうわけでもなく、こんなことがあったという備忘録的記事ですが……一応補足。
この記事でいろいろな規定を取り上げていますが、あくまで管理人が理解できている範疇での運用です。しかもその理解が間違っている可能性も十分にあります。もしも運悪くこの記事にたどり着いてしまった場合は、書いてあること信じないほうがいいですよ……。精通してる方は間違ってる部分指摘してください是非((

ということで、珍しく切符の解説なんぞしてますが今回はこのへんで。続くかは不明。

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