僕のバイト先は少し変わっていて、一階は喫茶店。地下一階は小劇場という変わった作りだ。オーナーも演出家兼音楽家の佐藤香聲さんでいつもお世話になっております。
そのバイト先で今日「テラヤマ博」というイベントをやっていた。(厳密に言ったら二月の末から三月九日までやってるんですけど)
そのテラヤマ博とは佐藤香聲さん(銀幕遊學◎レプリカント)、大塚雅史さん(DASH COMPANY)、未満健一(元惑星ピスタチオ)の三人の演出家が寺山修司の作品をリメイクというか自分なりの演出で仕上げてお客さんにお送りするというもの。
今日、僕は全ての作品を見させていただきました。3作品とも僕の知らない"寺山修司"らしさはあるもののどれも素晴らしい作品でした。
寺山修司という方に興味が湧いてきました。
僕が今日聞いた寺山修司エピソードとしたら、寺山修司は演劇をやるのに劇場にこだわらず、そこらへんの銭湯や、道端や、急に人がマンホールから出てきて芝居が始まる、みたいな劇場の枠を超えた事を(後期に)行っていたらしい。30年前に。
そして、実際銭湯でいきなり芝居が始まって、困りきった銭湯の主人が警察を呼んだそうだ。警察は当然言いますよね?「君たち何をしてるんだ。許可はとったのかね?」すると、寺山修司はこう答えたらしい。「君こそ何をしてる。君が出てくることはこの台本に書いてあるんだ。」
なんだか「ほぉ〜」と思ってしまうエピソードですよね。
そして、きっと知ってる人にしかわからないでしょうけど、テラヤマ博2008のラインナップは「佐藤香聲・レミング」「大塚雅史・星の王子様」「未満健一・花札伝奇」となっております。
全体通して難解なストーリーだ。きっと初見では"言いたい事はわかる。だが、わからない事が多い…。"というのが観た人の本音だと思う。
ただ今日僕が見た3作品はどれも素晴らしく(寺山作品&演出を一本も見たことは無かたのですが。)「斬新やなぁ」と思う演出が多かったです。
作品の素晴らしさもさることながら寺山修司本人は一体何を考えてこのような作品を作り出したのでしょう。傍から観たら本当に理解に苦しむ難解な話が多いのにその中にはちゃんと言いたいことが詰まってる。というか、難解なストーリーはあってそれは理解しづらくとも言いたい事は最後に浮き彫りにされるというか。恥を承知の上で述べさせてもらうなれば、もう少しわかりやすく表現する事は可能だったのではないのか?そんな疑念が頭をよぎります。でもそこはセンスの現れるとこ。僕のあるのか無いのかわからないセンスでは想像しえない事を寺山修司は考えていたのかもしれない。というか考えてはったんでしょう。
佐藤香聲さん曰く「30年前にあんなことをやられたら、もう追いつこうにも追いつかれへん。自分で思いついてそれを形にしても"あぁそれ寺山修司がやってたから"と言われてしまうのだから」だそうだ。
やっぱお笑いにしても演劇にしても新しいものを作るのが大事なんですね。今更再確認。
でも、いいものはいい!そう思った一日でした。

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