●建設産業委 委員長報告
5・16 臨時議会での任期最後の委員長報告です。かなりの長文ですが、関心のある方は、読んでみて下さい。
建設産業常任委員会 委員長報告原稿(H23.5.16臨時会)
建設産業常任委員会では、去る4月28日、午前10時より第一委員会室にて所管事項調査を行っておりますので、その経過と結果に付いてご報告致します。
調査項目につきましては、東日本大震災に伴う市内における風評被害についてであり、
(1)観光振興、(2)商工業の振興
加えて関連があることから、
(3)農林水産業の振興と整備、(4)ガス水道事業
についても追加し、調査を行っております。
調査にあたりましては、本年3月11日に発生しました東日本大震災における市内の風評被害がかなり深刻であるとのことで、糸魚川経済団体連絡協議会、また糸魚川民宿協会から、その対応についての要望書、陳情書が出ており、こうした市民の声があることから、急遽、委員会を開催することといたしました。
各調査項目について所管課より、「今回の風評被害の対応について要望を受け、市としてもいち早く、経済団体連絡協議会、観光協会と共に過度な自粛を行わないよう市民に対して理解と協力を呼び掛けるチラシを全戸配布している。キャンセルが相次ぎ深刻な状況にある観光サービス業に対しては、緊急特別資金借換え制度の延長や観光客の誘致などにもさらに力を入れていきたい。また、放射能汚染についての風評被害についても、能生浄水場と水崎水源地で放射性物質の測定を実施し、放射性物質が検出されていないこと確認しており、市民に公表することで鎮静化したい。
農林水産業については、現在のところ深刻な被害は出ていない。製造業では、震災の影響により発注が減少し稼働日数が著しく低下している業種もあれば、逆に災害対応で発注が増加している業種もある。業績が悪化する企業については、国・県の緊急融資制度を活用するなどして、支援にあたりたい」など、一括での説明を受けた後、審査を行っております。
審査における主な質疑・意見についてご報告致します。
「建設業界からは、本年度は、中学校、小学校、保育園などの耐震対応による建て替えなど、公共事業の受注が大きくふえると予想していたが、今回の震災を受けて、今年度の予算の内示が国のほうから来ないのではないかとの不安が広がっている。市内の公共事業に対する予算の見通しについてはいかがか。また、震災復興のあおりを受け、建設資材が不足し高騰している。予算案の見直しについてはどうか」との質問があり、
「現在、企画財政課で全庁の補助金等の内示状況を調べているところである。土木、農林関係については10パーセントないし5パーセント程度の減額内示であるが、なんとか事業対応できる状況である。ただ、影響が大きいのは文部科学省の学校関係で、第1次ではゼロ査定である。糸魚川小学校、糸魚川東中学校、磯部小学校が対象だが、ゼロ査定であることから、今後、国の第2次補正予算等でどうなるかということに一番関心を持っている。東北地方では学校にも被害が出ているので、国でもそちらのほうに予算を優先的に回すのかという捉え方をしている。ただ、平成24年までに耐震性のあるものに建て替えをするという整備方針は国が出している。市としても国の方針を受けて学校を整備する計画を上げているので、先延ばしということでは困る。県あるいは国に対して様々な機会を通じて情報収集に努めていきたいと考えている。」
「平成23年度の国の補助事業の内示率の建設課分としては、要望に対して93.2パーセント程度の予算が内示されている。約93パーセントというのは、公園事業などではたくさん減額されており、反面、道路事業の中では100パーセントついているものもある。市発注の公共工事については、今後、工期の延長や、請負金額の変更等も対応していく」との答弁がなされました。
また、「特に風評被害が目に見えて著しいのが観光サービス業であるが、糸魚川市は、ジオパーク、新幹線を核とした交流人口拡大の戦略プランも新たに策定中であり、コンサルタント会社と再協議を図っているということで全体の計画の見直し、5年間で50万人を増大させるという計画であるが、交流人口拡大に対する影響についてどのように捉えているか。」との質問に、
「今回の大震災の風評被害の他にも、1月の豪雪による影響があり、基本となる入込客数に影響が出てきているので、数値を改めて確認する必要があると思っている。」との答弁があり、
「基本的に2月、3月というのはもともと観光客が少ない時期であり、雪が解けてこれからという矢先の風評被害であり、今後、ゴールデンウィークから夏にかけて深刻な状態になってくる。体力のない店舗などは次々と倒れていくことが懸念されている。
そこで、緊急の場合の様々な制度資金等の拡充だとか、今まである制度の延長についてはどう活用していくのか。」との質問には、
「景気対応の緊急保証がそもそも3月31日で終わる予定であった。景気対応緊急保証というのは国の100パーセント保証であるが、これが震災によって本年9月30日まで全業種延長されたことにより、我が市の資金需要に関しては、国の保証が得られるということで多くの申請が進んでいる。資金繰りで一番有効な手段というのは、国の政府保証が続いたということであり、もしこの震災がなかった場合、4月以降、飲食業に関しては保証から外れる予定であったが、継続して保証対象となっている。ジオパーク資金の申請が4月に4件も来たのも、政府保証が9月末まで続いてあることの効果である。当市においての金融環境の良さは今のところ機能していると捉えている。」
「市では運転資金の借り換えのための景気対策緊急特別資金があり、今まで1回までしか認めていなかった借り換え回数を、2回、3回、4回の借り換えも認めるというのを、限定的に6月末までの期限で実施している。
これによって現在返済中だという方も、もう1度同じ額で借り換えることも可能となり、さらに資金を足して借り換えることも可能となる。同額を借り換えれば返済期間が延びるということなので、返済金額を半分にするとか、3分の1にするなどの組み方ができるという制度であり、これが現実的には資金需要に困っている事業者の方には非常にメリットがある。あわせて国では、大震災に関連した緊急保証制度を5月くらいに発表するとの情報があり、それらの制度と組み合わせて、今後の推移を見ながら、6月末となっている期限を延長することも考え、より皆様に金融支援できる仕組みを検討していきたい。」との答弁がなされました。
「妙高市では妙高市経済対策会議を市役所で開催した。東日本大震災の影響によりキャンセルが相次いだ観光業を始め、全業種で売り上げ減が予想される。切迫した市内経済状況が報告され、異例とも言える地元消費活動促進キャンペーンを市長、商工会議所会頭、商工会会長、観光協会会長の連名で提案し、市民に呼び掛けていくことを決めた。また経済対策会議では、共通プレミアム商品券の発行、住まいのリフォーム助成の拡充、公共工事の早期発注など活性化策を具体的に挙げて取り組むとしている。糸魚川市として何か大きな経済対策会議というような考えはあるか。」との質問には、
「商工会議所等に現在の状況について調査を行っている。旅館、観光関係が大変打撃であり、さらに他業種においても大きな被害が出ると想定されるので、商工会議所、商工会、観光協会等と早急に話をして、景気浮揚策など効果が望めるものを内部で検討していきたい」との答弁がなされました。
打つ手がないと言われている今回の風評被害でもあるが、現状を把握して、総合的な取組みを糸魚川市としても積極的に展開する計画を発表することが、この風評被害に対しては一番の特効薬である。糸魚川市は交流人口拡大プランというものを掲げて大きく交流人口戦略を推進しているところでもあるが、糸魚川市全体の経済が鎮静化してしまえば、そうした交流人口拡大など夢のまた夢である。
また、市民生活に及ぼす影響も非常に高く、妙高市の例においても観光産業界では99パーセント宿泊がキャンセルとなって、従業員の解雇や自宅待機など、深刻な状況に陥っている。糸魚川市においても同様に、今回出された陳情書や要望書においても非常に深刻な状態を訴えており、相次ぐ宿泊・宴会のキャンセルなど、観光に対する2次的な被災状況がある。また、今後においても観光客が大きく増大する可能性もなく、非常に不安な状況となっている。経営も非常に不安定な状態の中で、廃業等を検討しているところも数多くある。これは観光業界に限ったことではなく、今回の調査報告により他産業においても深刻な問題である。糸魚川市上げて、早急なる救済策を、市民、関係各団体と一致協力して推進体制を構築する事を強く要望することを委員会集約としております。
この他、細かな事例などについても活発な論議が交わされておりますが、特段報告する事項はありません。
以上で、建設産業常任委員会の委員長報告を終わります。

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