ある夜のこと。
るきさんが先にベッドに入り、寝室を暗くしたのですが、ぺたぞうはもう少しやることがあったので、パソコンの前に座っていました。
るきさん:「ねえねえ、早く寝ようよ、おふとんの国が呼んでるよ。」
ぺたぞう:「もうちょっと作業があるの。」
もそもそ言って寂しがっていたるきさんでしたが、しばらくしてベッドから音が聞こえなくなりました。
ぺたぞう:「………?」
るきさん、寂しくて泣いてるんじゃないかと心配になったぺたぞうがちらりとベッドを見ると、
るきさんはひとりで真剣に影絵遊びをしていました。
オオカミの影絵が一匹。
そして少し遅れて登場したもう一匹のオオカミ。
るきさんの物語で二匹の生き物が登場するときは、必ずどちらかがぺたぞうでどちらかがるきさんです。
あとから登場したほうがなにやら先にいたオオカミに話しかけています。この場合、話しかけているほうが必ずぺたぞうです。
そして、るきさん役はかならずしばらく黙って聞いたあと、ぺたぞう役に噛みつきます。どうしてかではありません。自分がツンデレである自覚があるのでしょう
ぺたぞう:(あ、ぺたぞう役が噛みつかれました。)
噛みつかれたぺたぞうはその多くの場合、そのままひっくり返って川を流れていきます。
ぺたぞう:(あ、ひっくり返りました。)
多くの場合、るきさん役が、ひっくり返ったぺたぞう役に、さらに暴行を加えます。
ぺたぞう:(あ、なぐっています、なぐっています。蹴っています。蹴っています。
すごい影絵技術を駆使しています。)
ほとんどの場合、暴行を加えたるきさん役は、飽きてぺたぞう役を放り出して帰っていきます。
ぺたぞう(あ、るきさん役がどこかに去っていきました。
ぺたぞう役がぴくぴくしています。)
…だいたいいつものストーリーでした。
そしてしばらく何もいなくなったスクリーンを見つめた後、画面には再びるきさん役のオオカミが登場しました。
ぺたぞう:(く、繰り返し!!)
るきさんの影絵ロードショーはしばらく続いたのでした。