■所在地;東京都千代田区北の丸公園
■完成;昭和39(1964)年10月
■構造;SRC3階地下1階
■面積;18,512m2
■施主;財団法人日本武道館
■施工;竹中工務店
■現況;現存
東京オリンピックの柔道競技の為に建てられた建築である。建設の決定が遅れた為、そのスケジュールはとても厳しいものになる。実際、図面完成前に着工され、堀削工事の最中にも製図が続けられたそうである。さて計画であるが八角形の平面形は競技者と観客の距離を考慮して採用したもので、また断面形状は半地下として建物全体の高さを抑える効果を狙っている。ところでこの建築は多くの批判を浴びる事になる。それは富士山の稜線をイメージした屋根やその頂点に擬宝珠を載せる「キッチュ」とも言えるデザイン手法からである。後の時代にこういった手法は「ポストモダニズム」の一手法として結実していくが、当時は理解されるはずもない。しかし、こういった当時の反応とは裏腹に、これ程一般市民に愛される建築もないであろう。それは日本武道の頂点との位置づけの他、ビートルズ来日以来のミュージシャンにとっての憧れの殿堂としての位置づけである。それは偶然ではなく、このデザイン手法の「わかりやすさ」が貢献していたのかもしれない。


擬宝珠については親友、堀口捨己が強く反対し、山田は一度は説得されて取り下げの約束をしたそうである。しかし竣工して堀口が見上げると・・・。
★「建築家山田守展」では建設当時の記録映像を上映します。クレーンで擬宝珠が吊り上げられるシーンは興味深いものがあります。
日本武道館
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