展示パネルのみどころをご紹介します。
■東京中央電信局拓本
昭和44(1969)年、東京中央電信局は解体されることになります。そこで貴重な建築の記録を採る事になり、外壁面数箇所の拓本がとられました。これはその中の1枚で、小さなパラボラアーチの部分だと思われます。タイルの形から、様々な特注役ものタイルの使用がみられ、山田のこだわりが感じられます。
■鶴見邸展開図
山田は当時逓信省の役人であり、この住宅設計の仕事は私的に行なったものと思われます。その為か図面の既製タイトルラベルはありません。展開図には普通は記載しない置物なども描かれています。空間のイメージを極力表現しようとした想いの表れでしょう。
■卒業設計
会場奥に飾られている図面は山田の卒業設計です。これは原寸大でその大きさに驚かされます。当時の卒業設計では図面を大きくするのが流行りだったようで、建築学科の製図台では足りず、造船学科の製図台を借りて描いたそうです。
■長沢浄水場矩計図
特徴的なマッシュルームコラムの内部に雨樋が内蔵されているのが解ります。
■山田自邸写真
山田邸の畳はその保護の為、普段はカーペットで覆われていますが、過去に孫の写真家新治郎氏が山田守建築写真展を開催した時に特別に外された事がありました。この写真はその時のものです。
■東海大学湘南校舎空撮(現在)
山田守の没後、学生数の増加もあり、湘南キャンパスには山田の構想外だった新校舎が建てられて行きます。しかし東海大学では山田建築の重要性を認識し、解体は行なわず、建物間の隙間に新校舎が建設されました。
現在のキャンパスは森の中に包まれ、山田の理想となりました。
■山田守の講義音声
東海大学湘南校舎、代々木校舎の展示パネル付近では当時の山田守自身による講義の音声が流されています。
■日本武道館遠景
写真家山田新治郎氏の撮影です。皇居の森に浮かぶ富士山を模した屋根と背景の高層ビル群は日本の首都東京を象徴しています。
■京都タワー遠景
写真家山田新治郎氏の撮影です。建設当時は景観論争になったタワーも現代では京都のランドマークとして、古い寺社(東本願寺)と面白いコントラストを醸しています。封建時代の権力装置の力強さと民主主義時代の市民タワーのしなやかさが好対照です。
★なお、各パネル中の空中写真は、国土地理院長の承認を得て、同院撮影の空中写真及び米軍撮影の空中写真を複製したものです。(承認番号 平18関複、第381号)それぞれ完成時に近い時期に撮影されたものを掲載しました。
山田建築の多くは空から見ても特徴的ですね。