ちょっとした怖〜いできごとってたまにありますよね。
元来結構怖がりな私は
実家にいた頃なんて夜中に廊下を一人で歩くのが
怖くていつも歌を歌って紛らわしておりました。
知らない夜道を歩くときなんかも
結構怖いもんですよね。
道がわからないうえに
なんだかすれ違う人が無駄にそっけなかったりして
こいつら人間じゃないんじゃないかとか
ちょっと違う世界に迷い込んだんじゃないかとか
あらぬ妄想がふくらんだりします。
でもまさか有楽町線であんな
恐怖体験に遭遇するとは夢にも思いませんでした。
私はいつものように仕事が終わり
有楽町線のホームで電車は待っていました。
その時はまさかあんなことが起こるとは・・・
いつもより少し遅い帰宅のために電車を待つのも
なんだか気が重く滅多に座らないベンチなんかに
腰をかけているとやっと電車が到着。
今思えば珍しく帰りが一人ではなかったために
いつもとは違う車両にのったのがいけなかったのでしょうか。
時間も遅いし車両も違うため電車の座席には
座れずに少しけだるい雰囲気。
乗客の乗り降りが落ち着いていざドアが閉まるとき
何故か何度もドアが開いたり閉じたり。
故障かと思うほど早いスピードで開閉するから
私も含め乗客は訝しげな表情に。
一瞬不思議な時間が過ぎると
ドアも落ち着いてやっと無事に
有楽町駅を出発。
このドアの故障も何かの前兆だったのでしょうか。
雑談などを交わしているうちに
電車は桜田門に停まり
数名の乗客が乗り込んでくる。
まだ座席は空くわけでもなく立っている二人。
すると電車は永田町に。
永田町は複数の路線が乗り入れる
ターミナル駅のため
乗り降りが激しい。
案の定座席が空いた。
疲れもあり早速座席に座ったのだが
私たちの座席に座ろうとした乗客も
見受けられた。
彼らは私たちを確認すると
向いの一つ空いた座席を譲り合って座っていた。
彼らの判断は正しかった。
それがわかったのは電車をおりてからである。
電車は永田町を出発して
麹町へ到着しようとしていた。
やっと座れたことで落ち着く。
話題は麹町のアクセントへ。
読み方を二人で論議していると
どうやら麹町に着いたようで
私は駅のホームの表示を見ようと
ドアへと視線を向けると
そこに・・・
私は目を疑った。
私たちはドアの横、座席でいえば
ドアに最も近い端に座っていたのだが
その座席の手すりによりかかって
たっている女性の肩に・・肩に
あってはならないものが
いやいてはいけないものと言ったほうが
正しいだろう。
彼女はベージュのツイード生地の
ジャケットを羽織っていた。
そのじゃけっとの右肩に
まったく微動だにせずに
かなぶん
がとまっていた。
しかもかなり大きいかなぶんである。
そのかなぶんは足をとても大きく出し
しっかりと踏ん張ってしがみついている様子。
尻尾はまれに見るほどに
上等な毛がふさふさと生えている。
女性はそのかなぶんに気づいているのか
どうかもまったくわからないが
気づかないほうが可笑しいぐらいの
位置にかなぶんはとまっている。
しかし彼女は平然としている。
あたかもそれが普通のように。
あまりの驚きで目が離せないうちに
気づけば市ヶ谷に。
何がなんだか分からず
みなかったことにしようと
視線をそらしていると
彼女はかなぶんがとまっている右肩を
私たちの座席に突き出しているではないか。
江戸川橋で降りるはずなのに
あまりの恐怖感で私たちは
飯田橋で席を立って彼女から距離をとった。
おかしいことに何故か周りの乗客は
かなぶんには気づいてない様子。
あんなに堂々と肩にとまっているにもかかわらず。
あまりに周りが平静のため
このかなぶんは
私たちにだけ見えているのかと
思ってしまう。
なぜだか怖い。
そしてやっと江戸川橋に到着。
早く彼女から離れたい一心で
ドアへと急ぐと
なんと彼女もドアからホームへと。
何度みてもかなぶんはとまっている。
彼女と一定の距離を保ちながら
江戸川橋のホームを歩く。
階段を上る彼女の右肩には
まだかなぶん。
なんだかかなぶんが
こちらを見て不敵な微笑みを浮かべている
きがしてきた。
階段を上って改札へ向うと
彼女は私たちとは逆方向の改札へ。
やっとかなぶんから開放され
同時に口を開く私たち。
改札を出ていく彼女の右肩には
まだかなぶんが。
ベージュの中の緑が何かを
言いたげに遠ざかっていく。
いったいなんだったのだろうか?
彼女はかなぶんを飼っているのか?
もしくはただ気づかないだけなのか?
そういえばレベッカの時に一緒だった方に
かなぶんを飼っている女性の話を
聞いたことを家に帰っておもいだした。
なんだか狐につままれたようなきぶんである。
もしかなぶんをかたにのせている
女性を見かけたかたは 是非教えてください。
いや〜めっちゃこわかった。
怖いのとおかしいのとなんだか
変な感じでした。
ではまたいつか。